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今月の野菜

はくさいの需給動向

作付面積・出荷量の推移

 はくさいは、主に茨城県と長野県で生産されており、全国の出荷量の6割を占めています。このほかにも北海道、愛知県、群馬県、長崎県などで生産されています。春はくさいは茨城県や長野県、夏はくさいは長野県や北海道、秋冬はくさいは茨城県や長野県などが主要な生産地となっています。平成23年の作付面積は1万8100ヘクタール(春はくさい1,870ヘクタール、夏はくさい2,660ヘクタール、秋冬はくさい1万3600ヘクタール)、出荷量は70万7600トン(春はくさい10万1900トン、夏はくさい14万8200トン、秋冬はくさい45万7500トン)となっています。
 作付面積は減少傾向にあり、平成16年の2万200ヘクタールから平成23年には1万8100ヘクタールと減少しています。出荷量は67万3300トンから70万7600トンと増加していますが、近年は71万トン前後で推移しています。

作付面積の推移


資料:農林水産省「野菜生産出荷統計」

出荷量の推移


資料:農林水産省「野菜生産出荷統計」

 平成23年の東京都中央卸売市場におけるはくさいの月別県別入荷数量を見ると、最盛期は10月から翌2月となっていますが、業務用では1年を通して需要があるため、周年で入荷しています。主に秋冬、春はくさいは茨城県産、夏はくさいは冷涼地である長野県産の入荷となっています。

平成23年 はくさいの月別県別入荷実績
(東京都中央卸売市場)



資料:農畜産業振興機構「ベジ探」(原資料:平成23年東京都中央卸売市場年報)
 注:( )内の数値は、月別出荷量全体に占める割合(%)である。

 平成23年の大阪中央卸売市場におけるはくさいの月別県別入荷数量を見ると、10月からの入荷が多くなっていますが、業務用では1年を通して需要があるため、夏から秋にかけての長野県産のほか、茨城県産、愛知県産、長崎県産と周年で全国から入荷しています。

平成23年 はくさいの月別県別入荷実績
(大阪中央卸売市場)



資料:農畜産業振興機構「ベジ探」(原資料:平成23年大阪市、大阪府中央卸売市場年報)
 注:( )内の数値は、月別出荷量全体に占める割合(%)である。

東京都中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場における平成23年の価格の推移を見ると、キログラム当たり32~107円(年平均単価62円)となっています。
 平成16年と比較すると、天候等により卸売価格に変動はありますが、冬が旬のため、いずれも入荷量の増える遅秋から冬にかけて価格が安くなっています。

資料:東京都「東京都中央卸売市場統計」

輸入量の推移

 平成16年は、日本国内の秋の天候不順の影響で、はくさいの生産量が減少したため、輸入量が大幅に増加しました。平成18年以降では、消費者の安全性重視の観点などから、輸入量は大幅に減少しています。
 平成23年の輸入先国を見ると、はくさいは中国が85%、韓国が15%となっています。冷凍はくさいは、全量中国から輸入しています。

資料:農林水産省「植物防疫統計」
 注:検査数量の数値である。


国別輸入量

資料:農林水産省「植物防疫統計」
 注:検査数量の数値である。


消費量の推移

 はくさいは、漬物、鍋物や煮物など日本の食生活において欠かせない野菜であり、家計消費においては、近年では安定した消費となっています。平成16年からのデータを見ると、1人当たり年間購入量は2,700グラム前後で推移しています。
 なお、業務用においては、特に浅漬やキムチの消費量は減少しています。

資料:農畜産業振興機構「べジ探」(原資料:総務省「家計調査年報」)


今月の野菜 

鍋物には欠かせない野菜“はくさい”


丸々とした
はくさい


軸が白くみずみずしい

市場から

 鍋物や煮物、漬物など、冬の食卓で大活躍するはくさいは、水分が多く低カロリーで、毎日の食生活の心強い味方です。
 はくさいの原産地は、中国北部といわれています。ツケナとかぶが交雑して非結球はくさいの先祖が生まれたと考えられており、中国で古くから栽培、改良され、品種が分化していきました。日本ではくさいが栽培されるようになったのは意外に遅く、明治初期でした。はくさいは交雑性が強く、採種が困難であったことからなかなか普及しませんでしたが、日露戦争において、当時の日本兵が旧満州・朝鮮から大きく結球したはくさいの種子を日本に持ち帰ったことが、全国的に広まるきっかけになったといわれています。
 はくさいの名は、中国名の「白菜」に由来しており、生長すると白い葉柄が伸びることから付けられました。
 はくさいは、株の形態により結球タイプ、半結球タイプ、非結球タイプに大別されます。現在、流通の主流となっているのは結球タイプで、結球タイプには、頭部の葉が重なる包被型と、頭部の葉が重ならない包合型があります。はくさいはキャベツ同様、太陽の光をより多く浴びようと外葉を地表に広げるため、それらが重なっていくと内側に生える新しい葉が広がることができずに立ち上がり、結球していきます。
 はくさいは周年流通していますが、旬は10~3月です。主な産地は茨城県や長野県などで、6~10月は長野県産、その他の時期は茨城県産を中心に出回ります。
 味が淡白なはくさいは、鍋物や和え物などの和風の味付けはもちろん、炒め物やスープ、クリーム煮など、中華風や洋風の味付けにも向いています。今が旬のはくさいを、たっぷりと楽しみましょう。

もっとおいしく!

 霜にあたったはくさいは、甘みが増してよりおいしく味わうことができます。
 寒い季節には、なんといってもはくさいがたっぷり入った鍋がおすすめです。また、はくさいスープや中華丼などもおすすめで、はくさいの煮込み汁ごと味わえば、はくさいに含まれる栄養分を効果的に摂取できますよ。 情報提供:東京青果株式会社
 加藤 宏一
おいしいはくさいを選ぶには
 水分をしっかりと含み、ずっしりと重いもの、根元の切り口が白くみずみずしいものを選び、切り口が割れているものや、茶色くなっているものは避けましょう。
 切ってから時間が経ち鮮度が落ちてくると、水分が抜けて切り口が盛り上がってきます。半分にカットされたものを購入する場合は、切り口の芯の部分が盛り上がっているものは避けましょう。
 また、葉先の巻きを軽く押した時に弾力があるものは、中の葉も充実して育った良品です。

 

はくさいの栄養と機能性


 はくさいは、栄養面での注目度が低い野菜ですが、一度にたくさんの量を食べることができます。
 コラーゲンの生成を助けて皮膚や骨の健康を維持するほか、抗ストレス作用を持つホルモンの生成を助けたり、体内の酸化を抑制して生活習慣病を予防するビタミンC、体内の余分な塩分を排出して高血圧を予防したり、エネルギー代謝をスムーズにさせて細胞の正常な活動をサポートするカリウム、けがや内出血を起こした時に止血する働きがあるほか、丈夫な骨づくりにも関与するビタミンK、新しい赤血球を正常に作り出すために必要で、胎児の正常な発育にも重要な役割を担う葉酸など、各種の栄養素をバランスよく含んでいます。

「日本食品標準成分表2010」はくさい(結球葉、生)より
30代女性1日当たりの栄養摂取基準量を100とした場合におけるはくさい(結球葉、生)100グラム中に含まれる主な栄養素の割合(ただし、食物繊維は目標量、ビタミンKおよびカリウムは目安量、そのほかは推奨量の値を用いた。)



がん予防に期待がかかるはくさいの“イソチオシアネート”



 はくさいには、アブラナ科の野菜に共通するイソチオシアネートが含まれており、発がん性物質の毒性を抑制する働きのほか、動脈硬化を予防する効果があります。また、腸内環境を改善する食物繊維も含まれているため、大腸がんの予防や便秘改善が期待できます。
 最近では、微量ミネラルのモリブデンに、発がん性物質の吸収を抑制する働きがあるという報告もみられており、今後、注目が高まりそうです。

監修:実践女子大学教授
田島 眞





はくさいのいろいろ 種類・品種の特徴

※クリックすると拡大します。


監修:元農林水産省野菜試験場育種部 芦澤 正和

はくさいの主要産地  注:図中の番号は収穫量の多い順番、期間は主な出荷期間を表しています。
資料:農林水産省「平成22年産野菜生産出荷統計」、東京都「東京都中央卸売市場年報」、大阪府「大阪府中央卸売市場年報」

調理のヒントと保存方法

調理のヒント

 はくさいは、味が淡白でくせがないため、どんなお料理にも向いています。
 芯と葉の厚みには差があり、火の通りにムラができやすいため、均等に火を通すには芯と葉の部分を切り分け、芯は薄くそぎ切りにしましょう。炒め物にする際は、弱火で調理すると水分が出て水っぽくなるので、強火で一気に炒めましょう。
 はくさいに含まれているビタミンCやカリウムは、煮ると溶け出てしまいます。これらの栄養素を有効的にとるためには、煮汁も一緒に食べるようにしましょう。

保存方法

 冬場は、新聞紙に包んで冷暗所に置いておけば、3週間程度保存できます。夏場やカットしたものは、ビニール袋に入れるかラップできっちりと包み、冷蔵庫の野菜室で保存し、早めに使い切りましょう。保存する際は、横にすると重みで葉が傷みやすくなるので、立てて置きましょう。
 また、カットして使うと傷みやすくなるので、外側の葉から1枚ずつはがして用いましょう。







今月の野菜「はくさい」 

産地紹介
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