きたみらい玉葱振興会(以下「振興会」という)では、「きたみらい」ブランドを確立するため、下記の取り組みを実施している。
(1)品質の高位平準化
生産管理基準の
敢行に当たり、
圃場巡回(写真5)や
目揃え会(写真6)、選果場巡回(写真7)を通じて、現品審査と選果基準の平準化を図っている。なお、現品審査結果については、地区ごとに個別順位の通知を実施し、生産者一人ひとりの立ち位置を示すことで、高位平準化への意識を醸成している。これらの取り組みや栽培講習会の開催(写真8)などにより、振興会全体の営農技術が向上し、生産性が大きく向上している。
(2)販売推進・主産地視察
振興会役員が中心となり、産地情勢や市場販売情勢などについての意見交換をし、市場の評価や他産地の情報を直接把握することで販売を推進している。
(3)玉葱振興会青年部への支援
振興会の次世代を担うリーダーが各地区より選出され、振興会青年部を組織している。各種試験、視察研修、振興会との意見交換会を開催し、全国一のたまねぎ産地としての持続的発展に向けた取り組みを行っている。なお、試験結果や技術情報については、振興会へフィードバックされ、振興会全体の栽培技術水準の向上と品質の高位平準化に寄与している。
(4)適正品種の検討
周年供給や長期出荷の実現のため、適正品種の検討と作付誘導に取り組むほか、品種検討会を開催している。また、早晩別の作付基準を設定している。
(5)「安全・安心」に関すること
全生産者が、栽培履歴の提出を遵守し、残留農薬の自主検査を実施している。また、ポジティブリスト制度
(注)に沿った対応を徹底し、農薬飛散防止に努めている。さらに、「JAきたみらい独自GAPチェックシート」を作成し、振興会が主体となって生産者のGAP(農業生産工程管理)の取り組みを推進している。
(注)許可された成分等をリスト化し、それ以外の成分や物質の使用は制限または禁止すること。