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岐阜県岐阜地域
甘さと粒揃いが自慢のJAぎふのえだまめ

全国農業協同組合連合会岐阜県本部園芸部園芸販売課 河村 文彦
ぎふ農業協同組合島支店岐阜営農経済支援センター 藤沢 健司


産地の概況 ~低地から高地にいたる多様な自然条件~

 JAぎふは、平成20年4月1日に岐阜地域の6JAが合併し誕生した広域農協です。そのため事業区域は、岐阜圏域と呼ばれる岐阜市・羽島市・各務原市・山県市・瑞穂市・本巣市・岐南町・笠松町・北方町の広範囲にまたがっています。

 JAぎふ管内の南部は、広大な濃尾平野の北端に位置し、愛知県と境をなす木曽川、中心部を長良川、西部は揖斐川の支流根尾川が流れ、海抜100メートル以下の地域が圏域全体の44.9%を占めています。木曽川、長良川が合流する羽島市南部では海抜約5メートル、岐阜市役所付近では約14メートル、北部の旧根尾村役場付近では約175メートルと圏域北部へ進むにしたがって土地は高崚となり、福井県境にある海抜1,617メートルの能郷白山をはじめ、北部には、美しい山並みが連なっています。

 また、気候は、夏期においては南東よりの風が多く吹き温暖で多雨であるのに対し、冬期は、北西ないし西よりの風が多く吹き寒冷ですが、南部では降水量が少なく、北部山間地では積雪量が多くなっています。


 平成18年度の岐阜県全体のデータは、県全体で1,283億円の農業産出額のうち、野菜が357億円を占めています。野菜全体の作付面積は7,663haであり、このうち主要野菜(6品目)については、ほうれんそう(1,220ha)をはじめ、だいこん(766ha)、えだまめ(377ha)、トマト(332ha)、きゅうり(196ha)、いちご(148ha)となっており、えだまめは重要な生産品目の1つとなっています。

表1 岐阜県全体のえだまめ生産状況
(単位:ha, t)

資料:岐阜農林水産統計年報

産地の成り立ち ~重要な夏秋品目として選定される~

 えだまめは別名「あぜまめ」とも呼ばれるように、古くから田のあぜなどに植えられ、農家の自家用として食されてきました。
岐阜県における本格的な生産は昭和32年頃岐阜市で始まり、当時は枝つきで出荷していました。えだまめが導入されたきっかけは、当時行われていた養蚕やごぼう栽培からの切り替え作物として、冬春の作型に比較して栽培候補が少なかった夏秋ものの品目としてえだまめが選ばれたということです。

 その後えだまめは需要の伸びに伴い作付面積が増加してきました。当JA管内の肥沃な土壌で栽培されたえだまめは大粒で甘みに富み、県内はじめ京阪神市場で高い評価を受けています。

生産 ~主要産地として確立したJAぎふ~

 岐阜県の近年の生産面積は生産者の高齢化などにより減少傾向ではありますが、JAぎふは引き続き県内の主要産地となっております。

 JAぎふのえだまめ部会は、平成19年の実績で、部会員は約300人、栽培面積は225haであり、1,200トンのえだまめを生産しました。作型や品種は下記のとおりです。
多様な作型により生産を行うことから、5月から10月まで6ヵ月に及ぶ長期間の出荷が可能となっており、他産地に比べて出荷期間が長いことが、えだまめ生産の強みとなっています。

表2 JAぎふにおけるえだまめの作型


表3 JAぎふにおけるえだまめ栽培品種

栽培 ~ぎふクリーン農業への取り組み~

 栽培においての工夫として「ぎふクリーン農業」(注)への取り組みを進めており、減農薬栽培に取り組んでいます。具体的にはフェロモントラップの設置によるハスモンヨトウの駆除や、防虫ネットを利用して害虫の侵入を防ぐ取り組み、マルチ資材の利用による雑草防除などが行われています。堆肥などの有機肥料の利用も進めています。

 また全ての作型で栽培記録(肥料、農薬使用量)の記入を行いJA担当者がチェックを行うと共に、自主的に残留農薬検査を実施しています。



図1 防虫ネットを利用した栽培
図2 フェロモントラップ
 
(岐阜地域農業改良普及センター
産地情報ホームページによる)

(注)県が主導する有機物等を有効に活用した土づくり並びに化学肥料、化学合成農薬等の効率的な使用と節減を基本とした環境にやさしい農業

出荷までの流れ ~予冷やフィルムによる鮮度保持~

 農家は早朝にえだまめの収穫を行い、一部は農家にある予冷庫に一旦保管されます。

 その後枝についたままのえだまめをもぎ取るため、農家所有もしくは農協の選果場に設置されている機械を利用し、もぎ取りを行います。もぎ取りされたえだまめは農家によりLMSの3段階の規格に選別が行われた後、コンテナ容器に入れられ、選果場の冷蔵庫で一晩保管されます。これは冷蔵庫による予冷により、新鮮さを保つためです。

 予冷されたえだまめは翌日に選果・包装のラインに乗せられます。ここでは重量の計測が行われた後、JAの職員による規格のチェックや傷み・異物の除去が行われた後、200gずつ(5月下旬までは100g)小袋包装され、8kg(5月下旬までは4kg)入りのダンボールに詰められます。

 それぞれの農家のえだまめが選別された時間は記録されており、同時に包装が行われた時間が包装に記載されていることから、製品に問題があったとき、生産した農家の特定ができるようになっています。

 えだまめの包装に利用されているフィルムは平成15年から従来利用されていたネットから鮮度保持フィルム(Pプラス)に切り替えられています。このフィルムには微細な穴が開いており、外から中へ酸素は通過させますが、中から外へ二酸化炭素は通過させず、えだまめの鮮度の維持に適した状態を作り出すことができ、新鮮なえだまめを消費者に提供することを可能としています。

 こうした取組が高品質のものを揃えることとなり、さやと豆がグリーンできれいなこと、豆の粒がそろっていること、食べたら甘味があることなどの市場からの高い評価につながっています。


図3 えだまめのもぎとり機



図4 選果・包装のラインにのるえだまめ
図5 JA職員によるチェック



図6 箱詰めされたえだまめ
図7 個別包装

販売 ~9割以上が市場出荷~

 JAぎふのえだまめの販売額はおよそ8億円程度ですが、そのうち9割以上が市場出荷されています。出荷先としては京阪神向けが6割程度、北陸・東海向けが4割程度の割合で出荷されています。

 一部は量販店、給食事業者、総菜メーカー向けに、段ボール箱にバラ詰めして出荷を行っていますが、ごみが出ないと好評であり、産地にとっても包装にかかる余分な経費がかからない利点があります。

 また近年は湯あがり娘という新しい品種の販売にも取り組んでおり、見た目は普通のえだまめと同じく緑色をしていながら、味などが茶豆の風味となっている食味の良い品種をブランド化して販売しています。

 その他、消費宣伝会を量販店などで行っています。

 えだまめは、高齢者でも栽培が行える品目として貴重な品目であり、単位面積あたりの販売額もよいことから、今後ともJAによる積極的な販売に取り組んでいく予定です。

一言アピール

 栄養満点。おつまみにも最適な「岐阜のえだまめ」。

 肥沃な土壌で栽培されたえだまめは大粒で甘みに富み市場では最高級ブランドと評価を受けています。

 甘みとうまみのつまったえだまめを是非、味わってみて下さい!!

お問い合せ先

連絡先
JA全農岐阜園芸部園芸販売課
Tel 058-276-5305
Fax 058-276-5338
http://www.gf.zennoh.or.jp

資料:岐阜県岐阜振興局ホームページおよび岐阜県「岐阜県農業の動き」による
文責:調査情報部調査課 平石康久
 

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