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今月の野菜 野菜情報 2026年11月号

ねぎのあれこれ 「東は白、西は青」東西自慢のねぎは全国のさまざまな料理へ

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調査情報部

主要産地



 ねぎは、ヒガンバナ科ネギ属の多年草で、原産地は中国といわれる。紀元前から栽培され、身体を温め、疲労を回復させる薬用植物として珍重されていた。もともとは冬野菜であるが、気候や耕土の性質、品種の組み合わせにより1年を通して供給されるようになった。耕土が深い関東では、千住群や加賀群といった土寄せをして葉鞘部(ようしょうぶ)を利用する白ねぎ(根深ねぎ)が、耕土の浅い土地が多かった関西では、緑色の葉の部分を利用する九条群の青ねぎ(葉ねぎ)の栽培が発達し、「関東は白、関西は青」という食文化が出来上がっていった。現在では、人の移動や物流網の発達などにより、東西両方のねぎが、料理に合わせて使い分けられている。近年、市場に多く出回る「万能ねぎ」や「小ねぎ」は青ねぎの一種で、九条ねぎを若どりしたものである。
 

作付面積・出荷量・単収の推移

 令和6年の作付面積は、2万1200ヘクタール(前年比98.6%)と、前年よりわずかに減少した。
 上位5県では、
●茨城県  2030ヘクタール(同 101.0%)
●千葉県  1980ヘクタール(同 100.5%)
●埼玉県  1960ヘクタール(同 96.1%)
●大分県  1240ヘクタール(同 103.3%)
●群馬県  909ヘクタール(同 102.5%)
 となっている。

タイトル: p038a
 
 令和6年の出荷量は、33万3000トン(前年比95.8%)と、前年よりやや減少した。
 上位5道県では、
●茨城県  4万4100トン(同 94.8%)
●千葉県  3万9200トン(同 89.1%)
●埼玉県  3万9000トン(同 96.3%)
●北海道  1万9000トン(同 101.1%)
●大分県  1万9000トン(同 95.5%)
 となっている。

タイトル: p038b
 
 出荷量上位5道県について、10アール当たりの収量を見ると、北海道の3.26トンが最も多く、次いで茨城県の2.47トン、埼玉県の2.37トンと続いている。その他の県で多いのは、秋田県の2.26トン、青森県の2.17トンであり、全国平均は1.88トンとなっている。

タイトル: p038c

作付けされている主な品種等

 東日本では主に白ねぎ、西日本では主に青ねぎが栽培されている。白ねぎのうち、「龍(たつ)まさり」、「龍(たつ)ひかり」シリーズ、「森(もり)の奏(かな)で」は風害に強く、「関羽(かんう)一本太(いっぽんふと)」、「大地(だいち)の響(ひび)き」は耐暑性に優れている。

タイトル: p039a

東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

 東京都中央卸売市場の月別入荷実績(令和7年)を見ると、10月~翌1月が入荷のピークとなっており、それ以降はほぼ横ばいで推移している。年間を通して茨城からの入荷が見られるほか、12月~翌7月は、千葉、埼玉、群馬、栃木といった関東地方、8~11月は、北海道のほか、秋田、青森、山形といった東北地方からの入荷が多い。

タイトル: p039b
 
 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和7年)を見ると、10月~翌1月が入荷のピークとなっており、夏場にかけて減少していく傾向にある。年間を通して鳥取からの入荷が見られるほか、8~11月は、北海道と長野からの入荷が多く、12月~翌4月は、大分のほか、群馬、埼玉など関東地方からの入荷もあり、大分、群馬、埼玉の三産地で4割前後を占めている。5~7月は、群馬と埼玉に代わり、茨城からの入荷が見られる。

タイトル: p040a

東京都中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場における令和7年の国産ねぎの価格は、1キログラム当たり363~590円(年平均442円)の幅で推移した。特に1~3月は、前年12月以降の低温・乾燥による生育停滞から入荷量が減少したため、価格が大幅に上昇した。
 外国産ねぎの価格も国産の不足感から6年秋ころから上昇した。7年は1キログラム当たり167~268円(年平均204円)の幅で推移した。

タイトル: p040b



輸入量の動向

 生鮮ねぎの輸入量は、直近5年では増加傾向で推移しており、令和7年は6万7405トン(前年比113.4%)と前年をかなり大きく上回った。冷凍ねぎの直近5年の植物検疫の検査数量はほぼ横ばいとなっている。輸入先は、生鮮・冷凍のいずれも、中国がほとんどを占めている。

タイトル: p041b

タイトル: p042a

輸出量の動向

 生鮮ねぎの輸出量は、直近4年は20トン前後で推移しており、令和7年は19.9トン(前年比93.3%)と前年からかなりの程度減少した。輸出先は、台湾が過去5年にわたり全体の7割以上を占めており、主要輸出先となっている。ほかに、アラブ首長国連邦、英国、タイ、ドイツ、フランスなどがある。
 
タイトル: p042b

消費動向など

 ねぎは、夏は薬味に、冬は鍋物商材として、年間を通してさまざまな料理に欠かせない野菜である。1人当たり年間購入数量は、令和2年の1699グラムがピークで、近年は1500グラムを下回っている。白ねぎは、他の野菜と比べて収穫までの期間が比較的長く、作型によっては栽培に1年以上かかるものもある。長雨や高温、干ばつなどの天候不順の影響を受けやすく、直近3年は右肩上がりで価格が上昇している。
 薬味として用いられるねぎは、たまねぎと同様、独特のにおいの元である硫化アリルを含み、肉や魚の生臭さを消し、少量でも料理のアクセントとして食欲を増進させ、料理を味わい深いものとしてくれる。硫化アリルは、ビタミンB1の吸収を助けるほか、殺菌作用、血栓予防、血行促進などの効果がある。白ねぎと青ねぎを比較すると、青ねぎの方がカルシウムは約2.7倍、ビタミンCは約3.1倍、β-カロテンは26.5倍含まれている。葉の濃い色の部分に栄養がたっぷり含まれているため、白ねぎは上部の緑の部分も料理に活用していただきたい。
 ねぎを使ったレシピを以下に紹介する。