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今月の野菜 野菜情報 2026年10月号

皮にも栄養たっぷり、風邪予防が期待される「かぼちゃ」

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調査情報部

主要産地



 かぼちゃは、ウリ科のつる性一年草で、原産地はアメリカ大陸である。日本に伝来したのは、16世紀ころにポルトガルから豊後(現在の大分)の守護大名である大友宗麟おおともそうりんにかぼちゃが献じられたのが最初との説がある。土地を選ばず栽培できる上、収穫量が多いため、第二次世界大戦中や戦後には都市の空き地でも盛んに栽培され、人々の空腹を満たしたといわれる。
 かぼちゃは、「日本かぼちゃ」、「西洋かぼちゃ」、「ペポかぼちゃ」の3種類に大別される。現在、一般的に流通しているのは西洋かぼちゃである。西洋かぼちゃは、粉質でホクホクした食感で、糖度が高く甘みが強い。日本かぼちゃは、水分が多くねっとりした食感で、甘みが少ない。ペポかぼちゃは、写真の金糸うりのように中がそうめん上に剥離するものや、生で食べられるサラダカボチャとして注目されるコリンキー、そして、ズッキーニがこの仲間に含まれる。ハロウィンで見かけるジャック・オー・ランタンの材料として有名なオレンジカボチャは、主に観賞用とされる。

作付面積・出荷量・単収の推移

 令和6年の作付面積は、1万3600ヘクタール(前年比98.6%)と、前年よりわずかに減少した。
 上位5道県では、
●北海道  6360ヘクタール(同 99.2%)
●鹿児島県  638ヘクタール(同 99.1%)
●長野県  529ヘクタール(同 97.1%)
●沖縄県  405ヘクタール(同 104.1%)
●長崎県  385ヘクタール(同 98.7%)
 となっている。
 上位5道県で全国の6割以上を占め、1位の北海道は約5割を占めている。

タイトル: p029a
 
 令和6年の出荷量は、13万5100トン(前年比101.7%)と、前年よりわずかに増加した。
 上位5道県では、
●北海道  7万9200トン(同 106.0%)
●鹿児島県  5430トン(同 78.5%)
●長野県  5060トン(同 96.0%)
●茨城県  4910トン(同 93.3%)
●宮崎県   3490トン(注)
 となっている。
 直近10年の出荷量を見ると、最も多かった平成29年は16万1000トンで、最も少なかった平成30年は12万5200トンと、年によりばらつきが大きい。
(注) 宮崎県の前年実績のデータなし。

タイトル: p029b
 
 出荷量上位5道県の10アール当たりの収量を見ると、宮崎県の2.06トンが最も多く、次いで茨城県の1.57トン、北海道の1.32トンと続いている。その他の県で多いのは、神奈川県の1.65トン、岡山県の1.30トンであり、全国平均は1.21トンとなっている。

タイトル: p029c

作付けされている主な品種

 一般的に広く流通しているのは「黒皮栗かぼちゃ」であり、「えびす」や「みやこ」、「味(あじ)平(へい)」、「くりゆたか」がこの仲間である。「ブラックのジョー」は、スイーツ加工に適した高甘味タイプの栗かぼちゃであり、貯蔵後の変色が少ない、病気に強く栽培しやすい、着果性に優れた多収品種であるといった三つの強みを持つ。

タイトル: p030a

東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

 東京都中央卸売市場の月別入荷実績(令和7年)を見ると、8~11月までは北海道産が大部分を占め、年間を通しての入荷のピークは9月である。国産品の端境期となる1~6月にメキシコ産とニュージーランド(NZ)産が出回るが、沖縄産の入荷も見られる。

タイトル: p030b
 
 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和7年)を見ると、8~11月は北海道産が大部分を占め、12月~翌6月は、メキシコ産やNZ産を中心とする外国産が出回る。1月はメキシコ産、2~5月はNZ産が多い。北海道産と外国産の入荷が少ない7月は、長崎産、茨城産、鹿児島産の3産地で半分以上を占めている。

タイトル: p031a

東京都中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場における国内産かぼちゃの価格は、令和7年は1キログラム当たり183~567円(年平均265円)の間で推移した。直近3年を見ると、国内産の端境期となる12月から翌4月にかけ、価格が上昇する傾向にあり、国内産の入荷が増え始める6月から9月まで、価格は下がる傾向にある。年末は需要期となるため、価格が上昇する。

タイトル: p031b

輸入量の動向

 生鮮かぼちゃの輸入数量は減少傾向で推移しており、令和7年は6万6157トン(前年比93.7%)と前年をやや下回った。冷凍かぼちゃは、植物検疫の検査数量ではあるが、生鮮と同様に輸入数量は減少傾向にある。

タイトル: p032a

輸出量の動向

 生鮮かぼちゃの輸出数量は、年によりばらつきがあるが、令和7年は339トン(前年比48.3%)と前年から大幅に減少した。輸出先は、香港と韓国が中心である。

タイトル: p032b

消費動向など

 かぼちゃの1人当たり年間消費量は、約1200グラムで推移している。最近は煮物や揚げ物といった定番料理だけでなく、スイーツの素材としても利用が広がっている。生産者団体が実需者や小売業者と連携して、お菓子などの商品開発を行い、国産かぼちゃの消費拡大と持続的生産に取り組んでいる事例もある。
 かぼちゃは、抗酸化作用が期待できるビタミンA、C、Eが含まれる。鮮やかなオレンジ色はβ-カロテンによるもので、体内でビタミンAに変換され免疫機能を高める。ビタミンCは、コラーゲンの生成を促し、美肌を保つほか、風邪やガン、動脈硬化の予防、疲労回復効果も期待できる。さらに、ビタミンE含有量は野菜の中ではトップクラスで、抗酸化作用のほか、心疾患や脳卒中、がんの予防などが期待できる。β-カロテンもビタミンEも脂溶性のため、天ぷらなど油を使って調理することで効率よく吸収できる。また、かぼちゃの皮には果肉以上のβ-カロテンが含まれているため、皮付きのまま取り入れたい。

タイトル: p033