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今月の野菜 野菜情報 2026年8月号

すいかのあれこれ  カットや小玉、みんなが手に取りや「すいか」で熱中症予防

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調査情報部

主要産地

タイトル: p058
 
 すいかはウリ科の植物で、原産地はアフリカ中部の砂漠地帯や南部のカラハリ砂漠と考えられている。栽培の歴史はとても古く、リビアでは5000年前の遺跡から種子が出土し、古代エジプトでは4000年前の壁画にすいかが描かれている。中近東や中央アジアなどの砂漠地帯では、水代わりの飲料として珍重され、古代ローマでは強力な解熱効果のある食品としてすいかが紹介されている。その後、日本へは中国から17世紀に渡来したといわれている。江戸時代には「水瓜」とも書かれていたが、中国で「西域から伝わった瓜」という意味から当て字された「西瓜」という字が日本でも使われるようになった。明治初期以降に甘い品種が米国から導入され、生産が増えていった。1970年代までは、生産量は果菜類の中で第1位であった。その後、世帯人数の減少や食の多様化により、生産量も消費量も減少傾向にはあるものの、1玉ではなくカット売りなど販売形状を変えた流通が増えている。

作付面積・出荷量・単収の推移

 令和6年の作付面積は、8600ヘクタール(前年比99.0%)と、前年よりわずかに減少した。
 上位5県では、
●熊本県  1190ヘクタール(同 96.0%)
●千葉県  921ヘクタール(同 100.5%)
●山形県  770ヘクタール(同 100.7%)
●新潟県  430ヘクタール(同 99.5%)
●茨城県  383ヘクタール(同 100.0%)
 となっている。
 熊本と千葉の上位2県で全国の4分の1を占めている。

タイトル: p059a
 
 令和6年の出荷量は、26万1400トン(前年比98.6%)と、前年よりわずかに減少した。
 上位5道県では、
●熊本県  3万9700トン(同 90.6%)
●千葉県  3万4300トン(同 98.8%)
●山形県  2万6100トン(同 103.6%)
●鳥取県  1万7400トン(同 103.0%)
●北海道  1万7100トン(同 114.0%)
 となっている。

タイトル: p059b
 
 出荷量上位5道県について、10アール当たりの収量を見ると、北海道の5.61トンが最も多く、次いで鳥取県の5.13トン、千葉県の4.03トンと続いている。その他の県で多いのは、長野県の5.37トン、石川県の4.93トンであり、全国平均は3.48トンとなっている。

タイトル: p059c

作付けされている主な品種等

 すいかの品種は、形や大きさ、果肉の色(赤、黄、オレンジ)、果皮の色(緑色に黒縞や、黒皮、黄色皮)に加え、作型によっても異なり、バリエーションが豊富である。全国的には、種苗会社により育成された品種が栽培されている。その他、富山県の特産品として出回る「入善ジャンボ西瓜」、真っ黒な皮が特徴の北海道当麻町の「でんすけすいか」、黄色の皮が特徴の熊本県の「金色(こんじき)()(おう)」や福井県の「(きん)(ぷく)すいか」など、地域ブランド化されている品種もある。

タイトル: p060a

東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

 東京都中央卸売市場の月別入荷実績(令和6年)を見ると、熊本産が3月から入荷し始め、5月がピークとなっている。5月頃から千葉産や茨城産などの東京近郊からの入荷が始まる。また、6~7月にかけては、鳥取産の入荷もある。年間を通しての入荷のピークは7月で、山形産、新潟産、神奈川産なども入荷する。8月には、山形産に加え、長野産、秋田産、青森産など東日本の産地から入荷し、9月以降入荷量は急減する。
 なお、直近8年間の入荷量を見ると、約8割が大玉すいかで、約2割が小玉すいかとなってる。

タイトル: p060b
 
 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和6年)を見ると、4~5月にかけて熊本産、長崎産が入荷し、6月にはこれらに加え、鳥取産、石川産、千葉産が入荷する。入荷がピークとなる7月は、石川産が最も多く、鳥取産、長野産、山形産などが続く。8月には、山形産、長野産、秋田産など東日本の産地からの入荷が見られ、9月以降入荷は急減する。

タイトル: p061a

東京都中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場における国内産すいかの価格(令和7年)は、1キログラム当たり254~442円(年平均295円)の幅で推移している。入荷量が増えてくる5月から下降基調となり、ピークを迎える6~7月は同250円程度で推移する。
 また、小玉すいかは、手軽なサイズで持ち帰りやすいことや、冷蔵庫で丸ごと冷やせることなどのニーズを反映し、卸売市場価格は上昇傾向で、令和7年は、10年前の平成28年と比較して4割高い同373円となった。



輸入量の推移

 すいか(生鮮)の輸入量は、平成30年から令和元年にかけ、300トンを下回って推移したが、令和2年以降は、500トンを上回って推移し、直近の2年は800トン程度で推移している。輸入先の内訳は、米国、豪州、メキシコ、韓国などである。

タイトル: p062a

輸出量の推移

 すいか(生鮮)の輸出量は、年々増加傾向で推移し、令和元年以降は60トンを超えている。輸出先は、ほとんどが香港であり、わずかに台湾などがある。

タイトル: p062b

消費の動向など

 すいかの野菜品目別の産出額(令和6年)は、16位の666億円となっている。直近7年の1人当たり年間購入数量を見ると、近年は1000グラム前後で推移している。一方、1人当たりの年間支出金額は、上昇傾向で推移し、令和7年は平成30年より89円高い543円となった。
 これらの背景として、世帯人数の減少や少子高齢化などから、従来の重量のある大玉すいか1玉の購入から、近年はカットされた形状で購入する消費者が増加したことによる玉単価の上昇がうかがえる。半玉や4分の1、8分の1カットの形状に加え、持ち帰りに便利、かつ皮部分などのごみを減らしたいというニーズに応え、可食部のみを一口サイズで入れたパック販売も増えている。カット売りが主流になり、中身を確認できるようになったと同時に、糖度を表示して出荷する産地も増えているため、購入の際は、参考にしたい。
 すいかは、ウォーターメロンの英名の通り、9割が水分であるため体を冷やす作用があり、夏場の熱中症予防に効果がある。また、含まれる機能性成分として、赤肉のすいかには、抗酸化作用を持つカロテノイドであるリコペンが、トマトと同程度またはそれ以上含まれている。また、アミノ酸の一種であるシトルリンは、1930年にすいかから発見され、スイカ属を意味するラテン語のCitrullusにちなんで名付けられたが、この成分は、血管拡張による血流改善や運動パフォーマンスの向上などの働きも期待されている。
 すいかを使ったレシピを以下に紹介する。

タイトル: p063a






https://www.alic.go.jp/y-kanri/yagyomu03_000001_00130.html