
キャベツは、アブラナ科アブラナ属の野菜で、ヨーロッパの地中海・大西洋沿岸を原産とする。原種は非結球性の野生ケールとされ、古代ギリシャ時代からキャベツは薬用植物として食されており、「サモスの賢人」と呼ばれたピタゴラスが「キャベツは元気と落ち着いた気分を保つ野菜だ」とした記録が残っている。中世以降、ヨーロッパ各地で選抜育種が進み、結球性の形質が確立した。日本には江戸時代に渡来して「
甘藍」と呼ばれ、当初は葉ぼたんのように観賞用であった。一般に栽培が普及したのは、明治期以降である。その後、洋菜としての需要拡大とともに生産体系が確立し、明治末から大正時代にかけてポークカツレツ(とんかつ)が流行すると、さっぱりした味を好む当時の日本人に合わせ、キャベツのせん切りが添えられたことにより生食が急速に普及した。
比較的冷涼な気候を好むことから、南から北へ、平地から高原へと各産地をつなぐリレー出荷や作型の多様化により、周年供給体制が確立され、わが国の野菜生産において重要な位置を占めている。
一般的に春を中心に出回る「春系キャベツ」、夏秋期から冬に出回る「寒玉」のほか、紫キャベツ、芽キャベツ、ケールと芽キャベツをかけ合わせたプチヴェール®
(注1)などさまざまな種類がある。
(注1)「プチヴェール」は、株式会社増田採種場の登録商標です。