野菜 野菜分野の各種業務の情報、情報誌「野菜情報」の記事、統計資料など

ホーム > 野菜 > 野菜の情報 > みずなのあれこれ~日本の京都が原産の「みずな」は緑黄色野菜~

今月の野菜 野菜情報 2026年2月号

みずなのあれこれ~日本の京都が原産の「みずな」は緑黄色野菜~

印刷ページ
調査情報部

主要産地

 タイトル: p029
 
 みずな(水菜)は、アブラナ科アブラナ属の野菜で、日本の京都が原産である。施肥の必要がなく、畑の(うね)と畝の間に水を引いて栽培し、水と土があれば育ったことから「みずな」と呼ばれるようになったといわれている。
 かつては関西地方でのみ知られていた京都伝統野菜のみずなだが、2000年以降、シャキシャキとした食感とくせのない味、料理を映えさせる緑色の細い葉が、サラダ需要とマッチして人気となり、急速に全国に広まり、現在では全国の市場に一年中出回っている。もともとは寒さが本格的になる頃が旬で「みずなが並び始めると冬本番」といわれたほど、霜に当たることで繊維が柔らかくなり、味わい深くなる冬野菜である。
 細かいギザギザの切れ込みのある葉が特徴的なよく見かけるみずなのほか、丸みを帯びた細長いスプーンのような形の葉で、京都府の()()地方で栽培されていた変種の()()()、茎の色が紫色の赤みずな(赤軸みずな)などもある。

作付面積・出荷量・単収の推移

 令和6年の作付面積は、2190ヘクタール(前年比98.6%)と、前年よりわずかに減少した。
 上位5府県では、
●茨城県  922ヘクタール(同 99.4%)
●福岡県  215ヘクタール(同 97.3%)
●京都府  140ヘクタール(同 103.7%)
●埼玉県  105ヘクタール(同 95.5%)
●滋賀県  98ヘクタール(同 95.1%)
 となっている。
 上位5府県の占める割合は全国の67.6%となっており、1位の茨城県が42.1%を占めている。
 
タイトル: p030a
 
 令和6年の出荷量は、3万500トン(前年比94.4%)と、前年よりやや減少した。
 上位5府県では、
●茨城県  1万4900トン(同 94.9%)
●福岡県  3230トン(同 98.8%)
●京都府  1890トン(同 82.9%)
●滋賀県  1190トン(同 90.8%)
●兵庫県  1140トン(同 92.7%)
 となっている。
 上位5府県の占める割合は全国の73.3%となっており、1位の茨城県が48.9%と全国の半数近くを占めている。
 
タイトル: p030b
 
 出荷量上位5府県について、10アール当たりの収量を見ると、茨城県の1.78トンが最も多く、次いで福岡県の1.57トン、京都府の1.48トンと続いている。その他の府県で多いのは、大阪府の2.14トン、広島県の1.58トンであり、全国平均は1.56トンとなっている。
 
タイトル: p030c

作付けされている主な品種等

 みずなの主産県では近年、早生種を導入し、年間5~6回作付をして収穫できる小株品種が主流で、周年出荷されている。小株品種は水耕で2~3週間ほどで収穫できるが、京都府で生産される1株3キログラムを超える大株の「白茎千筋京水菜」は、冬に収穫するまで3カ月ほどかけて育てられる。
 
タイトル: p031a

東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

 東京都中央卸売市場の月別入荷実績(令和6年)を見ると、通年にわたって茨城県からの入荷が大部分を占める。約300トン以上が、周年で入荷されているが、旬である冬の入荷が多く、7~9月は入荷量が減少する。
 
タイトル: p031b
 
 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和6年)を見ると、通年にわたり茨城県と福岡県を主体とした入荷が見られる。旬を迎える冬場の11月~翌2月は、近隣の大阪府からの入荷も見られる。
 
タイトル: p032a

東京都中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場におけるみずなの価格(令和6年)は、1キログラム当たり234~562円(年平均385円)の幅で推移した。例年、1~3月にかけ価格が下落し、夏場は横ばい傾向で推移するが、令和6年は野菜価格の全体的な高値を受け、7月以降ほぼ右肩上がりとなり、11月に最高値となった。
 
タイトル: p032b
 
 特有の香りと辛みが肉や魚の臭みを消し、みずなのハリハリした歯ざわりを生かした「はりはり鍋」など関西では冬の鍋物に欠かせない野菜である。
 みずなは、火を通しすぎないようにするのが、持ち味のシャキシャキした食感を生かすポイントである。油揚げとの相性もよく、濃いめのだし汁でさっと煮て食べる鍋は、手軽で時短にもなる。生食のできるみずなの特性を活かして、手軽においしく野菜摂取量の向上につなげたい。
 若緑色の葉や白い茎、軽やかな食感から淡白な印象があるみずなだが、実はβカロテンを豊富に含む緑黄色野菜で、その他にビタミンCも多く含んでいる。βカロテンは、細胞の抗酸化作用のほか、免疫力を高め、悪玉コレステロールを減らす作用が期待できることから、動脈硬化や心筋梗塞の予防にも役立つといわれる。また、体内でビタミンAに変換されるため、髪の健康や視力維持、粘膜や皮膚を丈夫に保つ効果が期待される。ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康を保つ効果があり、肌荒れの予防や、疲労回復などの効果が期待できる。
 みずなを使ったレシピを以下に紹介する。