

ホーム > 野菜 > 野菜の情報 > こまつなのあれこれ ~徳川将軍が名付けた「こまつな」は、需要が増加傾向~

	
	 こまつなは、かぶやはくさいと同じアブラナ科で、本来は冬の野菜である。古く中国から渡来し、日本に根付いたかぶから分化したとされており、このかぶの子孫が各地に広がり在来種となった。こまつなは、江戸時代に徳川綱吉が奨励したことや、徳川吉宗が名付けたなど諸説あるが、江戸庶民の重要な冬野菜で、江戸っ子の正月料理のお雑煮には欠かせないものであった。寒さに強く、霜が降りてから甘みが増すと言われ、冬は「冬菜」や「雪菜」、初春は「うぐいす菜」と呼ばれ、親しまれてきた。
	 都市近郊が主な産地となっているが、典型的な地場生産、地場消費野菜で、新潟県の「女池菜」や「大崎菜」、福島県の「信夫菜」、京都府の「畑菜」や奈良県の「大和真菜」など多くの地方品種も栽培されている。
	 また、生食できる「サラダこまつな」や、寒さの中で生育し甘みが増す「ちぢみこまつな」、ちんげんさいと交雑させて茎を太くした品種など品種改良がなされている。栽培方法も工夫され、また栽培期間も短くさまざまな環境に適応できることから、ハウス栽培、トンネル栽培、露地栽培と年間で4~8作と複数回の栽培が可能で、周年出回っている。







