レタスは、紀元前6世紀にペルシャ王の食卓に供せられていたと伝えられ、原種は地中海沿岸から西アジアにかけて分布する野生種から、現在のレタスにのもとになるものがヨーロッパで選出され、東西に広がったとされる。日本には中国から伝わり、平安時代には「ちしゃ」と呼ばれ栽培されていた。漢字で「乳草」と書き「ちちくさ」から「ちしゃ」となったとされるが、これは、葉や茎を切ると乳に似た白い液が出ることに由来する。
レタスを生食するのは世界的に共通しているが、日本で玉レタスの栽培が本格的になったのは戦後である。現在はさまざまな形状が栽培されており、4変種6型に区分されている。ヨーロッパ系の(1)ヘッドレタス(玉レタス)(2)結球しない葉レタス(リーフレタス)(3)半結球の立ちレタス(ロメインレタス・コスレタス)、アジア系の(4)茎レタス(掻きちしゃ、ステムレタス、カッティングレタス)の四つに大別される。
さらに(1)の中でも(1)クリスプ型のヘッドレタスが現在の日本における主流であり、固く締まったパリパリした食感からクリスプと総称された。もう一つの(2)バター型のヘッドレタスは、サラダ菜に代表され、葉の巻きが緩やかで、表面に油滑感があることからバターヘッドと総称された。
(4)の茎レタスに分類される(1)ステムレタスの茎を細く切って乾燥させたものが山くらげと呼ばれる。(2)カッティングレタスは、焼肉で使われるサンチュなどの名で利用されている。