1人当たりの年間購入量は年々減少傾向にあり、平成28年には約600グラムであったが、令和5年には433グラムと27%減少している。一方で、さといもの購入量は比較的地域差が大きく、1世帯当たり(二人以上の世帯)の品目別年間支出購入数量
(注)を見ると、全国平均は1345グラムであるが、上位5位は、新潟市(2565グラム)、山形市(2335グラム)、名古屋市(2121グラム)、熊本市(2106グラム)、福井市(2101グラム)と、全国平均の約2倍を購入している地域もある。
(注)総務省統計局の家計調査(令和3~5年の平均の品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市)
さといもは、成長の仕方や食用部分によって大きく四つに分類できる(参考表)。食感などの特徴も異なるため、好みや用途によって使い分けたい。
さといもの主成分はでんぷん質であるが、水分が多くいも類の中では低エネルギーの部類で、塩分排出に効果的なカリウムが最も多く、高血圧の予防につながる。特徴的なぬめり成分は、水溶性食物繊維のガラクタンであり、ガラクタンは免疫系に働きかけ、がん予防や感染症予防に効果があるといわれている。また、水溶性食物繊維は、血糖値の上昇や血中のコレステロール値を抑える働きがあり、肥満予防や便秘解消などに効果がある。