にがうりは熱帯アジア地域原産とみられ、中国やインドでは古くから薬用植物として重宝されていたほど栄養価の高い野菜である。16世紀頃には日本に伝来していたと考えられており、中国との交易を通じて沖縄では早くから栽培が盛んだった。その後、1990年代に沖縄の野菜や果物が県外に出荷されるようになり、全国に普及した。
にがうりの別名でもある「ゴーヤ(ゴーヤー)」は、沖縄の方言で「苦いウリ」を意味する。また「つるれいし」とも呼ばれ、「れいし」とは果物のライチ(茘枝)のことで、にがうりが熟すと果肉が黄色くなり、種の周辺が赤くなるところがライチに似ていることから、こう呼ばれるようになったと言われる。
表面の色が濃く、突起が小さなものほど苦味が強いと言われている。一方、苦味が少なく、皮の色が白く突起に丸みのある「白ゴーヤ」は、サラダなどの生食にも利用される。