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今月の野菜 野菜情報 2023年11月号

レタスの需給動向

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調査情報部

主要産地

 タイトル: p030
 
 レタスはキク科の野菜で、原種は地中海沿岸から西アジアにかけて分布する野生種であるといわれている。そこから現在のレタスにつながる種がヨーロッパで選び出され、東西に広がったとされる。日本には中国から伝わり、平安時代には栽培されていたことが文献にも記録が残っている。日本に入って来た最初のレタスの仲間は「()きちしゃ」といい、下の方の葉から搔き取って食べる茎レタスで、焼き肉で肉を巻くサンチュがこれに当たる。
 レタスは形状によって、結球レタス(玉レタス)、結球しない葉レタス(リーフレタス)、半結球の立ちレタス、茎レタスの4つに分けることができる。結球レタスは、現在の主流でもある固く締まったシャキシャキした食感のクリスプヘッド型と、巻きが緩やかで葉がバターを塗ったような油滑感から名前が付いたバターヘッド型に分けられる。

作付面積・出荷量・単収の推移

 令和4年の作付面積は、1万9900ヘクタール(前年比99.5%)と、前年に比べてわずかに減少した。
 上位5県では、
 ●長野県  5500ヘクタール(同 101.1%)
 ●茨城県  3360ヘクタール(同 98.2%)
 ●群馬県  1380ヘクタール(同 102.2%)
 ●兵庫県  1120ヘクタール(同 94.9%)
 ●長崎県  973ヘクタール(同 103.5%)
 となっている。

タイトル: p031a
 
 令和4年の出荷量は、51万9900トン(前年比100.7%)と、わずかに増加した。
 上位5県では、
 ●長野県  17万4700トン(同 100.5%)
 ●茨城県  8万3400トン(同 99.6%)
 ●群馬県  5万3500トン(同 103.7%)
 ●長崎県  3万4000トン(同 107.3%)
 ●静岡県  2万4700トン(同 102.9%)
 となっている。

タイトル: p031b
 
 出荷量上位5県について、10アール当たりの収量を見ると、群馬県の4.11トンが最も多く、次いで長崎県の3.80トン、長野県の3.32トンと続いている。その他で多いのは、石川県の3.41トンであり、全国平均は2.78トンとなっている。

タイトル: p031c

作付けされている主な品種

 レタスは冷涼な気候を好み、25度を超える高温が続くと生育や結球が不良となり、(ちゅう)(だい)(とう立ち)する可能性も出てくる。多湿にも弱く、雨が続くと病気で腐敗してしまうため、日本の気候に合うよう品種改良され、晩抽性(抽苔が遅い品種)、耐暑性、高温結球性を強化した結果、安定的な生産へとつながった。現在は、日本の縦に長い地形や多様な気候を利用して、夏場は冷涼な高冷地で、冬場は暖地で栽培することにより周年で供給されている。

タイトル: p032a

東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

 東京都中央卸売市場の月別入荷実績(令和4年)を見ると、6~9月にかけて長野産を中心に群馬産も入荷する。10月以降は茨城産が増加し、12月から翌2月までは静岡産が増え、長崎産、香川産の暖地からも入荷する。3~4月は再び茨城産が増え、その後は徐々に群馬産、長野産に移行する。

タイトル: p032b
 
 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和4年)を見ると、5~9月にかけては長野産が中心の入荷となる。10月以降は産地が移行し、茨城産、兵庫産、福岡産などが入荷する。11月から4月にかけては、西南暖地である兵庫産、徳島産のほか、長崎産、福岡産など九州の産地からも入荷している。

タイトル: p033a

東京都中央卸売市場における価格の推移

 令和4年の東京都中央卸売市場における価格は、レタスが1キログラム当たり86~261円(年平均157円)、サニーレタスが同199~421円(年平均311円)の間で推移した。レタスよりサニーレタスの方が値動きの幅が大きいが、いずれも時期的には入荷量が増えてくる3月から下落し、ピークとなる夏場にかけて最も安くなり、9月以降、2月にかけて上昇する。

タイトル: p033b
 
タイトル: p034a

輸入量の動向

 輸入レタスは、主に外食などの業務用として台湾産を中心に米国産が入荷している。近年、結球レタスは冬場(12月~翌3月)の国産が気象の影響により不作の場合が多く、台湾からの輸入が常態化していた。令和元年以降は、コロナ禍で業務用需要の減退から、輸入は減少傾向にある。

タイトル: p034b

レタスの消費動向など

 レタスはサラダには欠かせない野菜であり、カット野菜での購入量も増えている。1人当たりの年間購入量も令和元年以降上昇し、令和3年は2188グラムと過去10年間で最も多くなった。コロナ禍で家庭内調理機会が増加したことに加え、加熱調理メニューの普及や、家庭でサラダの食材としての利用が増えている(各調味料メーカーがさまざまな味のドレッシングを販売しており、いずれとも相性の良いレタスを多く使うようになった)ためと考えられる。小売価格もキログラム当たり500円前後で比較的安定して推移している。
 近年レタスは、さまざまな種類が出回るようになったが、葉が濃い緑のもの、紫のもの、縮れているものなど、栄養も種類によって変わる。色の濃い葉を持つものの方が栄養価は高く、β-カロテン、ビタミンK、葉酸などが含まれている。サラダの食材として定番のレタスだが、含まれている栄養素を効率的に摂取するには、炒め物、クリーム煮など加熱調理がお薦めである。
 
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