野菜 野菜分野の各種業務の情報、情報誌「野菜情報」の記事、統計資料など

ホーム > 野菜 > 野菜の情報 > かぼちゃの需給動向

今月の野菜 野菜情報 2023年8月号

かぼちゃの需給動向

印刷ページ
調査情報部

主要産地


 

 かぼちゃには、日本かぼちゃ(東洋種)と西洋かぼちゃ(西洋種)、ペポかぼちゃの3種類があり、さらにそれぞれにさまざまな品種がある。日本かぼちゃの原産は中央アメリカで、16世紀にポルトガル人によって日本に伝わり、急速に各地に広まった。西洋かぼちゃは南アメリカ原産で、幕末の頃に日本に渡来し、高温多湿を嫌うため、主に北海道や東北で栽培が開始された。ぺポかぼちゃはメキシコ原産で、日本では19世紀末に中国経由で伝わった金糸うりが各地で定着したが、現在では未熟果を食べるズッキーニの方が浸透している。

 現在の市場で流通するのはほとんどが西洋かぼちゃで、日本かぼちゃより甘みが強く、粉質でホクホクしているのが特徴である。
 一方で、近年は、各地域で地元の野菜を復活させる動きが出てきており、和食と合うねっとりとした食感の日本かぼちゃも見直されている。

作付面積・出荷量・単収の推移

 令和3年の作付面積は、1万4500ヘクタール(前年比98.0%)と、前年に比べてわずかに減少した。
 上位5県では、
●北海道6730ヘクタール(同 96.3%)
●鹿児島県655ヘクタール(同 96.0%)
●長野県566ヘクタール(同 101.6%)
●長崎県431ヘクタール(同 99.1%)
●茨城県427ヘクタール(同 98.4%)
 となっている。

タイトル: p049a

 令和3年の出荷量は、14万400トン(前年比93.0%)と、前年に比べてかなりの程度減少した。
 上位5県では、
●北海道7万6800トン(同 88.5%)
●鹿児島県6190トン(同 94.8%)
●長野県5360トン(同 107.6%)
●茨城県5200トン(同 98.9%)
●長崎県4170トン(同 93.7%)
 となっている。

タイトル: p049b

 出荷量上位5道県について、10アール当たりの収量を見ると、茨城県の1.50トンが最も多く、次いで長野県の1.23トン、北海道の1.21トンと続いている。その他の県で多いのは、神奈川県の1.81トン、千葉県の1.77トンであり、全国平均は1.20トンとなっている。

タイトル: p049c

作付けされている主な品種等

 西洋かぼちゃの代表品種である「黒皮栗かぼちゃ」は、現在最もポピュラーな品種で、「えびす」「みやこ南瓜」もこの仲間である。食味が良好で、煮物だけでなくサラダやポタージュ、パイなどの洋風の料理にも合う、調理法の多さも人気の理由である。

タイトル: p050a

東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

 東京都中央卸売市場の月別入荷実績(令和4年)を見ると、8~11月までは北海道産が入荷量の大半を占め、入荷のピークは10月であった。12月~翌6月はメキシコ産、ニュージーランド(NZ)産が大半を占める。6~7月は鹿児島産や神奈川産などが加わるなど、産地の棲み分けができている。

タイトル: p050b

 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和4年)を見ると、12月~翌1月はメキシコ産、2~5月はニュージーランド(NZ)産が大部分を占める。6月以降は、長崎産、長野産、石川産などが入荷し、8月から北海道産が一気に増え、その後9~11月までは北海道産が大部分を占めている。

東京都中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場における国産かぼちゃの価格は、令和4年は1キログラム当たり132~509円(年平均214円)の間で推移した。外国産から国産に切り替わり始める5~6月を境に、国産が多く出回る11月まで価格は下げ基調で推移し、再び外国産が増える12月~翌4月までは上昇する傾向がある。外国産かぼちゃの価格は、104~288円(平均183円)となっている。
 年末は需要期となるため、価格は上がる傾向がある。

タイトル: p051b

タイトル: p052a
 

輸入量の動向

 生鮮かぼちゃの輸入は、近年10万トン前後で推移しており、国産の作況によって増減する。令和3年は9万2100トンである。主に秋から春先の国産の少ない時期に、主にニュージーランド(NZ)とメキシコから輸入される。冷凍かぼちゃは、主に業務用として輸入されているが、輸入量は年々減少しており、令和3年は547トンと、平成26年の30%程度となっている。

タイトル: p052b

タイトル: p052c

かぼちゃの消費動向

 令和4年の1人当たりの年間購入数量は、1.26キログラムで、近年は1.4キログラム前後で推移しており、これは標準的なかぼちゃの約1個分に当たる。価格が高い時は購入量が減少する傾向がある。旬は夏であるが、切らずに風通しの良い涼しい日陰に置いておくと長期保存できるため、農産物の少ない冬でも食べることができる栄養価の高い野菜として、昔から貯蔵利用されてきた。冬至に食べると風邪をひかないと言われることからも、冬場の貴重な緑黄色野菜として定着している。時短のため冷凍かぼちゃの購入も増加傾向にある。
 
タイトル: p053a
 
タイトル: p053b