トウモロコシのうち、糖度が高く、未熟な子実を生食する種類はスイートコーンと呼ばれ、日本では野菜に分類されている。日本には16世紀末にポルトガル人からフリントコーンと呼ばれる硬粒種が伝えられたが、本格的に栽培が始まったのは、米国からスイートコーン品種が伝来した明治時代に入ってからである。
スイートコーンは粒が黄色いイエロー系、白いシルバー系、黄色と白が混ざったバイカラー系に大別できる。イエロー系の代表品種に、昭和40年代から全国で栽培されるようになった、甘みの強いスーパースイート種の「ハニーバンダム」がある。現在は、「ハニーバンダム」を改良したより甘みの強い「
味来」や、果皮が柔らかく実入りの良い「ゴールドラッシュ」が多く流通している。シルバー系は、ハニーバンダムの白粒種で、小粒でつやがあり、甘みが強く果皮が柔らかいのが特徴であり、糖度が高く生で食べることができる「ピュアホワイト」などがある。バイカラー系は、黄色粒種と白粒種を掛け合わせた品種で、黄色の粒と白の粒が3対1の割合で混じる。イエロー系より甘みが強く、果皮が柔らかいため、人気が高まっている。