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今月の野菜 野菜情報 2023年6月号

オクラの需給動向

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調査情報部

主要産地

タイトル: p030  

 アフリカ原産で、古代エジプトでも栽培されていたとされる歴史の古い野菜のひとつであり、ハイビスカスに似た花をつける。和名の響きのあるオクラだが、英名でも「Okra」。日本に伝わったのは江戸時代末期だが、全国的な広がりはなく、本格的に栽培が始まったのは近年になってからである。広く流通しているものは断面が五稜形のものだが、角のない丸さや型や赤いものもある。
 オクラの表面を覆っているうぶ毛は鮮度の目安になり、びっしりときれいに覆われているものは新鮮な証拠である。

作付面積・出荷量・単収の推移

 令和2年の作付面積は、878ヘクタール(平成30年比104.9%)となり、30年に比べてやや増加した。
 上位5県では、
 ●鹿児島県426ヘクタール(同 111.2%)
 ●高知県92ヘクタール(同 101.1%)
 ●沖縄県73ヘクタール(同 81.1%)
 ●熊本県46ヘクタール(同 109.5%)
 ●宮崎県30ヘクタール(同 142.9%)
 となっている。

タイトル: p031a

 令和2年の出荷量は1万1000トン(平成30年比102.7%)となり、30年に比べてわずかに増加した。
 上位5県では、
 ●鹿児島県4690トン(同 108.2%)
 ●高知県2020トン(同 107.3%)
 ●沖縄県899トン(同 81.7%)
 ●熊本県738トン(同 102.9%)
 ●福岡県376トン(同 75.4%)
 となっている。

タイトル: p031b

 出荷量上位5県について、10アール当たりの収量を見ると、高知県の2.23トンが最も多く、次いで熊本県の1.75トン、福岡県の1.56トンと続いている。その他の県で多いのは、香川県の1.77トン、宮崎県の1.05トンであり、全国平均は1.37トンとなっている。

タイトル: p031c

作付けされている主な品種等

 国内の主な栽培品種を見ると、緑色の五角種が多くを占めるが、沖縄などで一般的な丸型や赤いさやの品種も見られる。日本では暖地での生産がほとんどである。

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東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

 東京都中央卸売市場の月別入荷実績(令和3年)を見ると、4月まではフィリピン産が大部分を占め、5月以降に鹿児島産、沖縄産、高知産などの国産が増える。ピークとなる7月には群馬産や熊本産も入荷し10月までは国産品が多く、11月以降に再び輸入品に切り替わる。

タイトル: p032b

 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和3年)を見ると、4月まではタイ産とフィリピン産が多く、5月から徐々に鹿児島産、高知産、徳島産、福岡産、香川産といった国産が増え、ピークは7月となる。10月以降は一気に入荷量が減少し、11月以降は再び輸入品が主流となる。

タイトル: p033a

東京都中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場における国産オクラの価格は、入荷が増える5月から10月までは安くなり、11月以降に上昇し、国産の入荷量が大幅に減少する1月から3月が最も高くなる傾向がある。令和4年は1キログラム当たり836~2233円(年平均973円)の間で推移した。
 輸入オクラの価格は、国産に比べて全体的に安めに推移する傾向にあり、令和4年については同407~1033円(年平均785円)となった。

タイトル: p033b

輸入量の動向

 生鮮オクラの輸入量(検査数量)は、6000トン前後で安定して推移していたが、令和2年、3年は4000トン前後であった。国別ではフィリピンとタイが大部分を占めている。冷凍オクラについては、平成27年をピークに大幅に減少傾向で推移していたが、令和2年、3年は増加した。近年、タイ産のシェアが増えている。

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タイトル: p035

消費動向など

 オクラの粘り成分は水溶性食物繊維で、便秘の予防や血糖値の上昇を抑え、悪玉コレステロールの吸収を妨げるといった働きが期待される。
 露地物は夏が旬だが、近年の需要増とともにハウス栽培も盛んで、ほぼ通年出回っている。
 実は数日で成長し、採り遅れて大きくなったものはすぐに硬くなってしまう。角が筋っぽくなっていたり、茶色くなったりしたものは、育ち過ぎか鮮度が落ちているので避けたい。
 乾燥と低温に弱いため、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存。すぐに使わない場合は塩ゆでして冷凍すると良い。