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今月の野菜 野菜情報 2023年1月号

わけぎの需給動向

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調査情報部
 
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 わけぎ(分葱)は、ヒガンバナ科ネギ属の多年草の野菜で、「ねぎ」とたまねぎの仲間の「シャロット」との雑種である。枝分かれして育つことから、「分け葱(わけぎ)」となった。寒さに弱いため、主に西日本の暖かい地域で栽培されている。柔らかく、独特の甘みを持つ。ねぎと違い、種を()くのではなく種球を植え付けて株分かれして増えることから、子孫繁栄の縁起物の野菜ともされている。Βカロテンが豊富で、ビタミンC、E、食物繊維も含む。

作付面積・出荷量・単収の推移

 令和2年の作付面積は、56ヘクタール(前年比93.3%)と、前年よりかなりの程度減少した。
上位5県では、
●広島県31ヘクタール(同 93.9%)
●福岡県9ヘクタール(同 150.0%)
●群馬県3ヘクタール(同 100.0%)
●愛知県3ヘクタール(同 75.0%)
●神奈川県2ヘクタール(同 66.7%)
となっている。

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 令和2年の出荷量は、658トン(前年比84.3%)と、前年よりかなり大きく減少した。
上位5府県では、
●広島県345トン(同 78.8%)
●群馬県90トン(同 100.0%)
●福岡県70トン(同 145.8%)
●愛知県39トン(同 81.3%)
●神奈川県36トン(同 80.0%)
となっている。

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 出荷量上位5県について、10アール当たりの収量を見ると、群馬県の3.00トンが最も多く、次いで神奈川県の2.00トン、愛知県の1.33トンと続いている。その他の府県で多いのは、大阪府の3.40トン、沖縄県の1.50トンであり、全国平均は1.25トンとなっている。

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作付けされている主な品種等

 広島県で栽培される品種は、わけぎ農家の自家採種を中心に選抜され継承されてきたものであり、門外不出とされている。周年栽培の実現のため、さまざまな作型に対応できるように多様化してきた経緯がある。

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東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

 東京都中央卸売市場では、わけぎの分類の中にわけねぎなどを含んでいる。関東産は大部分がわけねぎである。その月別入荷実績(令和3年)を見ると、千葉県、埼玉県、静岡県を中心に通年、安定した数量が入荷している。

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 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和3年)を見ると、わけぎのぬた和えを食べる習慣のあるひな祭り需要に向けた2月、3月がピークとなる。4月以降は減少し、7~8月の夏場に底となり、9月に増加に転じ冬に向けて多くなる。産地はそのほとんどが広島県である。

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東京都中央卸売市場および大阪市・大阪府中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場におけるわけぎの価格(令和3年)は、1キログラム当たり524~813円(年平均623円)の幅で推移している。秋口から年明けにかけて上昇傾向にあり、その後春先に緩やかに下降するが、周年安定した出荷量であるため、夏まで価格に大きな動きはない。
 大阪中央卸売市場におけるわけぎの価格(令和3年)は、1キログラム当たり549~1635円(年平均976円)の幅で推移している。入荷量が減る5月から夏場に高値となる傾向にある。

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