だいこんは、古代エジプトでは紀元前から栽培され、ピラミッド建設の労働報酬のひとつにもなっていたともいわれる。日本には中国から伝わったとされ、「古事記」にはすずしろ(清白)の名で記されている。
品種改良や栽培技術が進んだ江戸時代の書物には、品種数の最も多い野菜と記述されている。そのころ、保存食として漬物や切り干しなどの加工も行われ、庶民の生活に欠かせない野菜となった。
現在流通しているものは「青首系」がほとんどだが、ずんぐりとした三浦だいこんや丸型の聖護院だいこん、太くて短い源助大根など、色も形もバラエティ豊かで地方色の強い品種も多くある。