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今月の野菜 野菜情報 2021年11月号

カリフラワーの需給動向

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調査情報部
地図 主要産地
写真 カリフラワー


 カリフラワーはアブラナ科でキャベツやブロッコリーと同様、ケールから分化した野菜である。ブロッコリーが突然変異により白化したものであるといわれている。原産地は地中海沿岸の温暖地とされており、冷涼な気候を好む一方で、耐寒性、耐暑性はあまりない。「はなやさい」といわれるが、食用にしているのは花の部分ではなく、茎の先にある花蕾(からい)と呼ばれる蕾(つぼみ)の集まりの部分である。カリフラワーという名前には「キャベツの花」の意味がある。

​作付面積・出荷量・単収の推移

令和2年の作付面積は、1220ヘクタール(前年比99.2%)と、前年に比べてやや減少した。
上位5県では、
・茨城県  113ヘクタール(同102.7%)
・熊本県  108ヘクタール(同 93.9%)
・埼玉県  98ヘクタール(同100.0%)
・愛知県  97ヘクタール(同100.0%)
・新潟県  91ヘクタール(同100.0%)
となっている。


 資料:農林水産省「令和2年産野菜生産出荷統計」

令和2年の出荷量は、1万8000トン(前年比98.4%)と、前年に比べてやや減少した。
上位5県では、
・茨城県  2,400トン(同102.1%)
・熊本県  2,070トン(同 88.8%)
・愛知県  1,790トン(同 87.7%)
・長野県  1,660トン(同104.4%)
・埼玉県  1,610トン(同101.3%)
となっている。



資料:農林水産省「令和2年産野菜生産出荷統計」


出荷量上位5県について、10アール当たりの収量を見ると、茨城県の2.25トンが最も多く、次いで熊本県の2.21トン、愛知県の2.05トンと続いている。その他の府県で多いのは、大阪の2.26トンであり、全国平均は1.72トンとなっている。

 令和2年産の主産地の単収
   注:黄色は、出荷量上位5府県以外で単収が多い2県および全国平均。

作付けされている主な品種等

 冷涼な気候を好み、品種によって花芽分化、花蕾形成の適温と必要期間とが異なる。また、早生、中生、晩生で定植時期の本葉の数や生育期間が違ってくるので産地と作型によって栽培品種が決まってくる。白色のものが主流だが、これは花蕾を白くするために大きな外葉に包み直射日光に当てずに育てている。このほかに黄色、紫色(アントシアニンを含み、品種によって加熱した時に紫色のままのものと緑色になるものがある)、オレンジ色(カロテンを含み、甘みがあって栄養価が高く加熱しても変色しない)がある。さらに、花蕾が黄緑色で幾何学的形状をしたロマネスコと呼ばれるタイプも冬場を中心に出回っている。

表 主な品種

東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

 東京都中央卸売市場の月別入荷実績(令和2年)を見ると、1~3月までは熊本産のほか徳島産、福岡産、愛知産など幅広い産地からの入荷が見られる。4~6月は茨城産、山梨産、夏場の7~9月は長野産、10~11月は新潟産、茨城産に産地が移行して、年末にかけて埼玉産、神奈川産など近在の産地と熊本産、愛知産などが入荷しピークは11月である。

令和2年 カリフラワーの月別入荷実績(東京都中央卸売市場計)
 

 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和2年)を見ると、気温が高くなる6~9月は長野産が主流となっており、10月以降は徳島産のほか、福岡産、兵庫産などの西南暖地からの入荷がある。年間通して徳島産が多く、ピークは1月である。

令和2年 カリフラワーの月別入荷実績(大阪中央卸売市場計)

 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和2年)を見ると、気温が高くなる6~9月は長野産が主流となっており、10月以降は徳島産のほか、福岡産、兵庫産などの西南暖地からの入荷がある。年間通して徳島産が多く、ピークは1月である。

東京都中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場における国内産ブロッコリーの価格は、1キログラム当たり266~578円(年平均279円)の幅で推移している。入荷量の減少する7~9月に上昇し10月以降に下落する。

卸売価格の月別推移(国内産)

卸売価格の月別推移(外国産)

卸売価格の月別推移(国内+外国産)

輸入の動向

 生鮮カリフラワーの輸入量は、平成27年をピークに減少しており、近年はごくわずかである。冷凍カリフラワーは平成25~27年までは減少傾向だったが、28年以降はメキシコ産が安定的に入荷しているほか、29年にはベルギーからの入荷量が一時的に増えている。また、令和元年以降はイタリアからの入荷量が急増している。

国別輸入量の推移(生鮮)


国別輸入量の推移(冷凍)

カリフラワーの消費動向

 カリフラワーはブロッコリー同様ビタミンCが豊富であるが、カリフラワーの場合、加熱しても流出しにくいことが特徴である。豊富に含まれるビタミンCは、有害な活性酸素から細胞を守り、病気にかかりにくい丈夫なからだづくりに役立つ。また、皮膚や軟骨などを構成するコラーゲンの合成に不可欠なビタミンでもあるため、皮膚や骨の健康維持に欠かせない。
 カリフラワーの花蕾は収穫後も発育し、貯蔵日数が経過すると過熟となってだんだん隙間ができ、色も褐色に変色しやすい。また、蒸散作用によって水分が減り、花蕾重も減少する。花蕾が固くしまり、全体的にずっしりとした重みがあって、色は変色がなく純白なものを選びたい。