ホーム > 野菜 > 野菜の情報 > カリフラワーの需給動向
カリフラワーはアブラナ科でキャベツやブロッコリーと同様、ケールから分化した野菜である。ブロッコリーが突然変異により白化したものであるといわれている。原産地は地中海沿岸の温暖地とされており、冷涼な気候を好む一方で、耐寒性、耐暑性はあまりない。「はなやさい」といわれるが、食用にしているのは花の部分ではなく、茎の先にある花蕾(からい)と呼ばれる蕾(つぼみ)の集まりの部分である。カリフラワーという名前には「キャベツの花」の意味がある。
冷涼な気候を好み、品種によって花芽分化、花蕾形成の適温と必要期間とが異なる。また、早生、中生、晩生で定植時期の本葉の数や生育期間が違ってくるので産地と作型によって栽培品種が決まってくる。白色のものが主流だが、これは花蕾を白くするために大きな外葉に包み直射日光に当てずに育てている。このほかに黄色、紫色(アントシアニンを含み、品種によって加熱した時に紫色のままのものと緑色になるものがある)、オレンジ色(カロテンを含み、甘みがあって栄養価が高く加熱しても変色しない)がある。さらに、花蕾が黄緑色で幾何学的形状をしたロマネスコと呼ばれるタイプも冬場を中心に出回っている。
大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和2年)を見ると、気温が高くなる6~9月は長野産が主流となっており、10月以降は徳島産のほか、福岡産、兵庫産などの西南暖地からの入荷がある。年間通して徳島産が多く、ピークは1月である。
大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和2年)を見ると、気温が高くなる6~9月は長野産が主流となっており、10月以降は徳島産のほか、福岡産、兵庫産などの西南暖地からの入荷がある。年間通して徳島産が多く、ピークは1月である。
東京都中央卸売市場における国内産ブロッコリーの価格は、1キログラム当たり266~578円(年平均279円)の幅で推移している。入荷量の減少する7~9月に上昇し10月以降に下落する。
カリフラワーはブロッコリー同様ビタミンCが豊富であるが、カリフラワーの場合、加熱しても流出しにくいことが特徴である。豊富に含まれるビタミンCは、有害な活性酸素から細胞を守り、病気にかかりにくい丈夫なからだづくりに役立つ。また、皮膚や軟骨などを構成するコラーゲンの合成に不可欠なビタミンでもあるため、皮膚や骨の健康維持に欠かせない。
カリフラワーの花蕾は収穫後も発育し、貯蔵日数が経過すると過熟となってだんだん隙間ができ、色も褐色に変色しやすい。また、蒸散作用によって水分が減り、花蕾重も減少する。花蕾が固くしまり、全体的にずっしりとした重みがあって、色は変色がなく純白なものを選びたい。