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今月の野菜 野菜情報 2021年8月号

きゅうりの需給動向

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調査情報部
主要産地

写1鹿児島

 きゅうりは、インドのヒマラヤ山麓が原産地で、そこからヨーロッパ、中国北部(華北ルート)、中国南部(華南ルート)の3方面に広がっていった。
 きゅうりは大別すると、白いぼきゅうりと黒いぼきゅうりに分かれるが、白いぼきゅうりが日本で栽培される品種の大半を占めている。皮が薄く歯切れが良いのが特徴で、日本での流通の大半を占めている。果肉がみずみずしく、水気も多いため、生食のほか、どんな料理にも向いている。一方、黒いぼきゅうりは、皮が厚く味が濃いため、炒め物などの加熱料理に向いているが、1960年代に市場が生食に適した白いぼきゅうりへと転換を図ったため、現在では九州や四国などでわずかに栽培されるだけとなった。
 生育適温が18~25度であるきゅうりは、かつては夏野菜の代表として露地栽培されていたが、施設栽培の普及や栽培技術の向上により、周年出荷が可能となった。

作付面積・出荷量・単収の推移

 令和元年の作付面積は、1万300ヘクタール(前年比97.2%)と、前年よりわずかに減少した。
上位5県では、
・群馬県  821ヘクタール(同 99.5%)
・福島県  682ヘクタール(同 99.0%)
・宮崎県  643ヘクタール(同 96.7%)
・埼玉県  623ヘクタール(同 100.5%)
・茨城県  489ヘクタール(同 97.2%)
となっている。

作付

 令和元年の出荷量は、47万4700トン(前年比99.7%)と、前年よりわずかに減少した。
上位5県では、
・宮崎県  5万9600トン(同 100.3%)
・群馬県  5万2900トン(同 106.9%)
・埼玉県  4万1100トン(同 99.0%)
・福島県  3万4200トン(同 98.0%)
・千葉県  2万6100トン(同 82.1%)
となっている。

出荷

 出荷量上位5県について、10アール当たりの収量を見ると、宮崎県の9.81トンが最も多く、次いで埼玉県の7.32トン、群馬県の7.19トンと続いている。その他の県で多いのは、高知県の16.20トン、徳島県の11.20トンであり、全国平均は5.32トンとなっている。
単収

作付けされている主な品種等

 きゅうりは、かぼちゃの台木に穂木としてきゅうりを接ぎ木した「接ぎ木苗」を定植苗に仕立てるのが一般的である。これは、根の部分にかぼちゃを使うことで、土壌病害を予防したり、根張りをよくするためである。接ぎ木は熟練作業が求められるが、近年は接ぎ木ロボットの実用化も進んでいる。

品種

東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

 東京都中央卸売市場の月別入荷実績(令和2年)を見ると、冬は宮崎産などの促成栽培ものが入荷され、続いて群馬産などの関東近在産の半促成栽培、雨よけ栽培ものが入荷される。夏は福島産などの東北産の露地栽培ものが中心となり、その後は関東近在産の抑制栽培ものの入荷となる。

東京

 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和2年)を見ると、東京都中央卸売市場と同様に、各産地や作型によってリレー出荷されているのがわかる。10月から翌6月にかけては宮崎産や佐賀産など、7月から9月にかけては福島産北海道産などの入荷が目立つ。

大阪

東京都中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場のきゅうりの価格(令和2年)は、1キログラム当たり246~607円(年平均354円)の幅で推移している。年による差はあるものの、入荷量が増え始める1月から価格は下げ基調となり、5月頃からゆるやかに上昇する傾向にある。

価格

輸入量の推移

 きゅうりの輸入は、生鮮はごくわずかであったが、令和元年から増え、2年は38トンである。また、漬物などの加工品である塩蔵等も多かったが、ここ数年は減少傾向にあり、2年は1万6756トンである。続いて酢調製が同4078トンである。
 国別輸入量を見ると、生鮮は平成29年に韓国が全量を占めていたが、令和2年には米国、カナダからの輸入もある。塩蔵等は中国が80%以上を占め、酢調製はスリランカ、ドイツ、米国が多く、この3カ国で全体の約65%を占めている。


資料:農畜産業振興機構「ベジ探」(原資料:財務省「貿易統計」)
注:ガーキンを含む

輸出量の推移

 きゅうりの輸出は、年によって量および輸出先国にばらつきがあるが、令和2年は約4トンで、イギリス、韓国、フランス、米国に輸出されている。


資料:農畜産業振興機構「ベジ探」(原資料:財務省「貿易統計」)
注:ガーキンを含む

消費の動向

 きゅうりの1人当たり年間購入量は、やや減少傾向にあるものの、ここ数年は2500~2700グラム程度と、比較的安定した推移を見せている。きゅうりは、かつて主に漬物として食べられ、昭和50年の購入量は5365グラムであった。食生活の変化による漬物需要の低下によって購入量は減少したものの、サラダ用の食材などとして、果菜類ではトマトに次ぐ第2位の購入量となっている。
 小売価格(東京都区部)の動向を見ると、平成29年以降は1キログラム当たり500円台後半から600円台前半で推移しており、上昇傾向にある。
 きゅうりは、その大部分が水分であり、カリウムが含まれることから、むくみの予防や利尿作用、高血圧の抑制効果が期待できる。生で食べられる野菜のため、毎日の食事に取り入れやすい野菜といえる。
 きゅうりは熱にも水にも弱いため、水気をふき取りラップかポリ袋に入れて保存するのが望ましい。また、低温に弱く、冷やし過ぎるとビタミンCが壊れるため、10~15度で冷蔵庫の野菜室に立てて保存すれば4~5日は日持ちする。

消費



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