にらはユリ科ネギ属の多年草で原産地は中国西部である。東アジア各地に自生しており、欧米では栽培されていない東洋を代表する野菜である。にらは緑色の葉を利用する葉にら、とう立ちした若い花茎を利用する花にら、遮光して栽培する黄にらと大きく3種類に分類できる。刈り取った後、次々と新芽が伸びるため、多い場合は一つの株から5回程度収穫できる。現在はハウスでの栽培が主流で、西日本と東日本では加温のタイミングや品種選定で違いはあるものの、周年栽培され流通している。
作付面積・出荷量・単収の推移
令和元年の作付面積は、2000ヘクタール(前年比99.0%)と、前年よりわずかに減少している。
上位5県では、
●栃木県364ヘクタール(同 101.1%)
●高知県248ヘクタール(同 101.2%)
●茨城県212ヘクタール(同 101.9%)
●山形県202ヘクタール(同 100.0%)
●群馬県161ヘクタール(同 89.0%)
となっている。
令和元年の出荷量は、5万2900トン(前年比100.0%)と、前年並みとなった。
上位5道県では、
●高知県1万4000トン(同 97.9%)
●栃木県9770トン(同 103.9%)
●茨城県6990トン(同 97.4%)
●宮崎県3280トン(同 106.1%)
●北海道2820トン(同 102.2%)
となっている。
出荷量上位5道県について、10アール当たりの収量を見ると、高知県の5.85トンが最も多く、次いで北海道の4.48トン、宮崎県の3.73トンと続いている。その他の県で多いのは、福岡県4.96トン、大分県4.48トンであり、全国平均は2.92トンとなっている。