[本文へジャンプ]

文字サイズ
  • 標準
  • 大きく
お問い合わせ

しょうがの需給動向   調査情報部





しょうがの原産地は、インドからマレー半島の熱帯アジアと考えられるが正確にはわかっていない。高温多湿を好む熱帯植物の多年草だが、栽培上は一年草として扱っている。日本には古くからあったようだが、渡来時期は定かではない。しょうがを乾燥させて漢方薬として利用する「かんきょう」は三河地方や近江から明治以降に輸出されている。

香辛野菜としての利用以外に薬用として世界中で生産されている。英語のジンジャーは「角の形をしたもの」というサンスクリット語が語源で、その形が鹿の枝角に似ていることに由来している。栽培においては、ネコブセンチュウや根茎腐敗病を防除するため、連作は避けることが必須である。

作付面積・出荷量・単収の推移

令和元年の作付面積は、1740ヘクタール(前年比99.4%)と、前年よりわずかに減少した。

上位県では、

●高知県435ヘクタール(同 103.6%)

●千葉県297ヘクタール(同 97.4%)

●熊本県175ヘクタール(同 97.8%)

●茨城県117ヘクタール(同 112.5%)

●静岡県90ヘクタール(同 98.9%)

となっている。

027a

令和元年の出荷量は、万6400トン(前年比100.0%)と、前年並みとなった。

上位県では、

●高知県15,800トン(同 100.0%)

●熊本県4,030トン(同  96.6%)

●千葉県2,380トン(同  94.8%)

●宮崎県2,240トン(同 100.4%)

●茨城県2,040トン(同 103.6%)

となっている。

027b

出荷量上位5県について、10アール当たりの収量を見ると、高知県の4.51トンが最も多く、次いで宮崎県の3.24トン、熊本県の2.94トンと続いている。その他の県で多いのは、徳島県の2.91トンであり、全国平均は2.67トンとなっている。

027c

作付けされている主な品種等

サイズによって、大しょうが(八郎、近江など)、中しょうが(房州、らくだなど)、小しょうが(在来種、谷中、まだれ、三州など)に分類できる。土佐一号は高知県の在来種で、多くの県で生産されている。新高知、バイオ、八郎は土左一号から選抜されたやつしろ農業協同組合(JA八代)のオリジナル品種である。

028a

東京都・大阪中央卸売市場における月別県別入荷実績

東京都中央卸売市場の月別入荷実績(令和元年)を見ると、通年、高知産が5割前後を占め、中国産も周年入荷している。また、6月~9月に入荷する和歌山産は大部分が貯蔵せず出荷される新しょうがである。

028b

大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和元年)を見ると、大阪中央卸売市場の月別入荷実績(令和元年)を見ると、通年、高知産の割合が高い。5月~8月は東京市場と同様に和歌山産の新しょうがが増える。

029a

東京都中央卸売市場における価格の推移

東京都中央卸売市場の価格(令和元年)は、国内産が1キログラム当たり946~681円(年平均813円)、外国産が同297~289円(年平均293円)の幅で推移している。国内産は、3~5月にかけて上昇し、新しょうがの収穫が始まる6月以降に下落する。7月以降は、貯蔵物に切り替わり1キログラム当たり700円程度で翌2月まで安定して推移する。

029b

030a

輸入量の動向

しょうがはさまざまな形態で輸入されているのが特徴で、近年の輸入量は8万トン前後で安定して推移している。令和元年の輸入量を見ると、生鮮しょうが2万520トン、塩蔵しょうが1万5378トン、乾燥しょうが653トン酢調製しょうが1万7848トン、その他調製しょうが2万7669トンとなっている。塩蔵や酢調製などの加工ものは、ガリや紅しょうがなどに利用される。また輸入先を見ると、塩蔵しょうがはタイと中国が多く、それ以外は中国が大半を占めている。

030b

030c

031a

031b

031c

031d

輸出量の推移

年によって輸出量にバラツキがあるが、令和元年の輸出量を見ると、生鮮しょうがが3.61トン、その他調製しょうがが20.2トンとなっている。生鮮の輸出先は安定していないが、その他調整品は香港、米国、ベトナム向けが多い。

032a

032b

032c

消費の動向

しょうがの供給量は、年間約13万トン前後で推移しており、安定した消費傾向となっている。

普段、野菜として利用するしょうがは大きく根しょうが、葉しょうがに分けられる(参考表)。葉しょうがはハジカミとも呼ばれるが、これは根の端が赤いことから“端赤み”が転じたという説がある。

生姜という漢字は中国の生薬である「しょうきょう」が由来となっている。漢方では、新しょうがの新鮮なものは生姜と呼び、体を温めて発汗させたり咳止めの作用が乾燥させたかんきょうには身体のより深い部分を温めたり強壮作用があるとされ、重要な生薬の一つとなっている。

葉しょうがのなかでも初夏に出回る東京の「谷中しょうが」は粋な江戸っ子をイメージさせる夏の風物詩としても有名である。オフィスやマンションが立ち並ぶ東京の芝大神宮の周辺は、江戸時代にはしょうが畑が広がっていたことから、当時の収穫時期だった9月に境内に立つ「しょうが市」が有名である。

しょうがに含まれるショウガオールやジンゲロンといった香味成分は、食欲増進と殺菌作用に効果があるとされるが、皮に近い部分に多いので調理の際は皮を厚くきすぎないようにしたい。海鮮料理では生臭さを和らげ、豚肉と一緒に調理すれば、肉を柔らかくしうま味成分が増す。さらに、ジンジャ―ブレッドやジンジャーエールといったお菓子まで幅広く利用できる。生鮮しょうがは冷蔵庫で保存するほか、スライスやみじん切りにして冷凍保存しておくと便利に使える。パウダーや漬物とさまざまな形態で常備できるしょうがを上手に生活に取り入れ健康な体作りに役立てたい。

033a

033b


産地紹介
元のページへ戻る


このページのトップへ