今月の野菜
 これからますます旨みがでて、
 おいしくなるだいこん


夏場は北海道・東北産が出まわり、
これから関東産が出まわります
ラディッシュや レディサラダは 彩り豊か。
サラダや漬物に おすすめです。


市場から

 夏場の代表産地である北海道・東北産は8月が豊作だったのに対し、9月以降は干ばつと猛暑により品薄で高値で推移しました。10月からは千葉県産、11月からは神奈川県産などの秋冬の産地から出荷が始まります。

 近年、地球温暖化の影響で関東産が前進化し、北海道・東北産の後半のものと出荷が重なり11月頃に価格が低迷する傾向があります。しかし、今年は関東以西の産地での播種時期に猛暑が重なったため、再播種をする産地もあり、やや出荷が遅れる模様です。

 だいこんの歴史は古く、たまねぎやにんにくとともにピラミッド建設の際に食されていました。日本には8世紀頃に中国から伝来し、以降、各地で様々に分化し普及しています。

 一方で価格の低迷や刺身のツマ、おろし、おでん用など加工原料の輸入増加、そして、重量野菜で収穫作業に手間がかかることなどの理由から、作付面積の減少が著しい品目の一つでもあります。

 品種的にはどんな料理にも合う“宮重系”の青首だいこん一辺倒でしたが、最近は果皮が赤いものや黒いもの、また、水分が少なく辛みが強い“辛味だいこん”などバラエティーが豊かになっています。また、収穫作業の軽減などから、丈の短いだいこんなどにも注目が集まっています。

もっとおいしく! オススメの食べ方

 地方品種が豊富なのもだいこんの特徴です。年末の2〜3日しか出荷されない神奈川県の三浦だいこんはお節料理のなます用に最適です。細い根と共に葉を食べる葉だいこんもあります。また、関西では“難波菜”という葉を食べる品種もあります。

 春夏秋冬いつでも手に入る野菜ですが、それぞれの地方品種を旬の時期に味わってみて下さい。

情報提供:東京青果株式会社
課長補佐 加藤宏一
おいしいだいこんを選ぼう!

 水分が多い野菜なので、ずっしりと重いものを選びましょう。
カットされている場合は切り口のきめが細かく、スが入っていないものを選びましょう。

 ひげ根の穴が一直線に並んでいるのは生育状態がよい証拠です。

だいこんの栄養と機能性

 だいこんにはビタミンCなども含まれていますが、なんといってもデンプン分解酵素ジアスターゼが豊富なことが知られています。ジアスターゼは食物の消化を助け、食物繊維の整腸作用で胃の弱い人や便秘の人に効果的ですが、熱に弱く加熱すると壊れてしまいます。

ピーマンの栄養と機能性

「五訂日本食品標準成分表」 だいこん(果実・生)より  
30歳女性1日あたりの食事摂取基準を100とした場合における、だいこん(生・根および葉)100g中に含まれる主な栄養素の割合。(ただし、ビタミンC、A及び葉酸は、推奨量の値を、その他は目安量の値を用いた。)


辛み成分は芥子油からしゆ:イソチオシアナート
イソチオシアナート


  だいこんの辛み成分は芥子油(イソチオシアナート)というイオウ化合物の一種です。

 アブラナ科植物に豊富だと言われており、発ガンのリスクを下げる効果が知られています。

 通常はブドウ糖が結合した芥子油配糖体として存在し、だいこん内に存在するミロシナーゼという分解酵素と混じりあうことにより辛み成分である芥子油が引き出されます。

 辛いだいこんおろしを作りたい場合は根の下部を使い、直線的に力強くおろすことによって細胞が細かく破壊され辛みの強いだいこんおろしを作ることができます。逆に辛みの弱いものを作りたい場合は根の上部を使い丸く円を描くようにおろすとよいでしょう。

〜葉にはビタミン満載!〜


 だいこんの葉は捨ててしまいがちですが、ビタミンAやビタミンCが豊富です。

 特にビタミンKは葉(生・100g)中に一日摂取目安量の4倍も含まれていますので、上手に活用しましょう。
監修:実践女子大学教授
田島 眞

だいこんのいろいろ 種類・品種の特徴

作付されている主な品種

監修:元農林水産省野菜試験場育種部 芦澤 正和
写真提供:三浦市農業協同組合、農畜産業振興機構「野菜ブック」

だいこんの主要産地と収穫時期


 全国の収穫量は1,649,000トン(平成18年)となっています。

 だいこんの生育適温は17〜20℃と冷涼な気候を好みます。

 周年出荷されていますが、春だいこんと秋冬だいこんは暖かい関東以南、夏だいこんは冷涼な北海道から東北と産地が分かれます。

ピーマンの主要産地と収穫時期

資料:農林水産省「平成17年産 野菜生産出荷統計」
注:図中の番号は収穫量の多い順番です。
調理のヒントと保存方法
【調理のヒント】上部は甘く、下部は辛い!
 辛み成分のイソチオシアナートは根の上部には少なく、下に行くほど増えます。葉に近い上部は固くて辛みが少ないのでサラダや大根おろしに、中心部分は甘みがあって柔らかいので煮物に、一番下の部分は辛みが強いので味噌汁の具や漬物にと使い分けましょう。

 大根おろしはおろしてから時間が経つと辛みが強まりビタミンCも減ってしまいますが、酢を入れることで防げますのでお試し下さい。

【保存方法】水分蒸発を抑制するために葉は落として!
 葉からの水分の蒸発によりだいこんにスが入ってしまうので、葉はカットして保存しましょう。根の部分は水分を逃がさないようにラップをして冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。


産地紹介「和歌山県和歌山市(だいこん)」

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