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今月の野菜


生しいたけ
うまみ成分豊富なしいたけは、味・香り、食感に特徴あるヘルシーな食材として脚光を浴びています。

調査情報部 調査情報第二課



学名:Lentinula edodes
英名:Shiitake
仏名:Shiitake
日本での呼び名:椎茸
植物学上の分類:キシメジ科
生しいたけ

1)プロフィール
 日本と中国の原産で、コナラ、ミズナラ、クヌギ、シイなどのタンニンを含む枯れ木に寄生するキノコです。分類学的な位置づけとしては、過去にヒラタケ科に属していたこともありましたが、今日では、遺伝子レベルの研究が進み、現在のキシメジ科の分類となっています。
 食用の歴史は古く、江戸時代に始まったとされています。しいたけ栽培発祥の歴史については諸説あるようですが、江戸時代に豊後の国(現在の大分県津久見地方)で炭焼きをしていた源兵衛さんという人が、炭焼きの残り木にしいたけが生えているのを見て栽培をひらめいたとされています。当時はクヌギなどの原木にナタで傷をつけ、しいたけの胞子が自然に着床するのを根気よく待つというものでした。
 昭和17年に農学博士の森喜作氏によって、不可能とされていたしいたけの人工栽培法が開発されました。それは原木栽培で、コナラなど広葉樹の間伐材に刻み目を入れ、そこにしいたけ菌を蔓延させた木片(コマ菌)を打ち込み、人為的にしいたけ菌を植え付けるという画期的なものでした。現在では、おがくずなどを固めたものに菌を植え付け、ハウスなどで栽培する菌床栽培が主流となっており、原木栽培に比べて小型、軽量かつ省スペース、省力での栽培が可能となっています。



原木栽培の様子
菌床栽培の様子

2)主な産地
 生しいたけの収穫量は、30,614トン(平成16年産)です。都道府県別にみた収穫量の割合は、徳島県が全国の8.2%を占め、次いで群馬県7.7%、岩手県6.8%となっており、この3県で全国の約2割を占めています。このところ、中国からの輸入が増えており、ピーク時の平成12年の輸入量は42,040トンとなりましたが、最近は輸入量も減少傾向にあり、平成16年には27,203トンとなっています。




資料:東京都中央卸売市場年報、大阪府中央卸売市場年報、大阪市中央卸売市場年報
注:( )はその月の県別出荷割合

3)栽培方法



4)栄養
 しいたけは、炭水化物とタンパク質が主成分となっていますが、低カロリーでミネラルや食物繊維が豊富なため、生活習慣病や便秘の方などにオススメの食材です。また、リンパ球やナチュラルキラー細胞などの活性力を高め、ガン細胞の増殖を抑制する作用があるとされるレンチナンや、野菜にはほとんど含まれていないビタミンDを含んでいます。その他、しいたけには、ほかのきのこ類にはみられないエリタデニンという特有の成分が含まれています。エリタデニンには血液中の悪玉コレステロール値(LDL)を下げ、善玉コレステロール値(HDL)を高め、総コレステロール値を下げる働きがあります。

5訂 日本食品成分表 可食部100g当たり

5)選び方と保存方法

○選び方
1 かさが開ききっていないものが新鮮です。
2 肉厚のものを選びましょう。
3 かさのひだが白いものを選びましょう。

○保存方法
使う前に日に当てると、うま味が出てきて、ビタミンDも増えます。
この時、カサの表を上にしておくのがコツです。
購入後は、できるだけ早く食べましょう。食べきれないときは、干して利用するといいですね。


6)きのこの仲間たち
 きのこは枯れ葉や朽ち木から養分を取り、種子ではなく胞子で増えます。日本は温暖湿潤な気候条件に恵まれているため、きのこの生育には最適な環境です。日本のきのこの種類は6000種以上にのぼるといい、いわば日本列島はきのこ列島とも言えますね。


ぶなしめじ
一般には、ほんしめじの名前で売られています。歯ごたえがあり、味も良いきのこです。軸が白くしっかりしたものを選びましょう。
マッシュルーム
関東を中心に周年栽培されています。和名はつくりたけ。ホワイト種とブラウン種があり、シチューに、サラダに、グラタンにと引っ張りだこです。


まいたけ
北国の山奥に自生し、見つけると舞い上がるほど喜んだところから名前がつきました。芳香とまろやかな風味が魅力です。




産地紹介
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