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今月の野菜


さつまいも
さつまいもは、エネルギーのもととなるでんぷん、糖分、体調を整えるビタミンやミネラル、食物繊維などがバランス良く含まれています。

調査情報部 調査情報第二課



学名: Ipomoea batatas
英名:sweet potato
仏名:patate douce
日本での呼び名:
さつまいも、甘藷(かんしょ)
植物学上の分類:ヒルガオ科
さつまいもの花
1)プロフィール
 さつまいもの原産地は、中米です。15世紀にアメリカ大陸に渡ったコロンブスによって、スペインに持ち帰られて世界中に広がりました。
 日本へはヨーロッパに渡ったさつまいもが、アフリカ、インド、中国へと広まって、中国から沖縄を経て鹿児島や長崎に入ったという説が有力です。また、18世紀前半に蘭学者の青木昆陽が救荒作物として全国に普及させたことは有名です。
 さつまいもを甘藷ともいいますが、甘藷は、調理(熱を加える)すると甘味が増すことからあまいも(甘藷)とつけられたようです。
 日本で栽培されているさつまいもは、形、皮・肉の色などは品種によってさまざまです。また、青果用(生食用)、デンプン原料用、加工食品用、酒・アルコール原料用、飼料用と用途が分かれています。生食用5割、デンプン、お菓子、アルコールなどの加工用用途が4割、飼料用が1割となっており、生食用以外が半分を占めています。このため、それぞれの用途に適した品種が開発されています。

ウイルスフリーの苗の育苗
収穫前のさつまいも





さつまいもの収穫作業


2)品種と種類


3)主な産地
 さつまいもの収穫量は、101万トン(平成16年産)ですが、これはでんぷん原料用や焼酎原料用の加工用なども含まれており、生食用としては6割程度とみられます。さつまいもの生育適温は20~30℃と高温で、養分が少ない火山灰土が栽培適地です。通常、秋に収穫され、土中や専用の貯蔵庫で保管されて翌年の6月頃まで順次出荷されます。鹿児島、宮崎、徳島などの暖かい地域ではトンネル栽培で初夏から、また、関東の茨城、千葉では、8月以降に出荷が始まります。

□東京都中央卸売市場における「さつまいも」の月別入荷割合及び県別割合(平成16年)


□大阪中央卸売市場における「さつまいも」の月別入荷割合及び県別割合(平成16年)

資料:東京都中央卸売市場年報、大阪府中央卸売市場年報、大阪市中央卸売市場年報
注:( )はその月の県別出荷割合

○世界のさつまいも
【世界のさつまいもの生産概況(2004年)※】

※FAO『FAOSTAT Agricultural Production』
 2005.7.29現在のデータによる。

  さつまいもの世界の総生産量は、127,140千トンです。世界で一番生産量が多いのは中国で、その生産量は105,197千トン、全体の83%を占めます。次いでウガンダ、ナイジェリア、インドネシアと続き、日本の生産量は世界で6番目です。
 世界の8割以上を生産している中国では、飼料用の割合が多いのが特徴です。
 また、中国をはじめとする東南アジアでは、野菜としてつるや葉も食されています。
 タイでは、従来は在来種を使い国内用のさつまいもを生産していましたが、一部の地域では、試験的に日本の種を導入して生産を始めたところもあるそうです。品質的には糖度が高く、味もいいと評判です。



タイのさつまいもの圃場
収穫されたさつまいも

4)栄養
 さつまいもは、ビタミンB1、ビタミンC、カロテンが豊富に含まれています。さつまいものビタミン類は他の野菜と比べ調理によるロスが少ないのが特徴で、それは、さつまいもに含まれているでんぷん粒で覆われているからです。β-カロテンは黄色が濃いものほど多く含まれています。緑黄色野菜にはおよびませんが、それに次ぐ供給源です。肉質が紫色のさつまいもは、ポリフェノールが多く含まれています。
 さつまいものもう一つの注目すべき効用は、食物繊維をじゃがいもの約2倍含み、切ったときに出てくる白い乳液(ヤラピン:樹脂の一種)が腸内の動きを活発にすることです。

5訂 日本食品成分表 可食部100g当たり

選び方と保存方法
○選び方
1 皮にツヤがあり表面がなめらかで、太くて紡錘形のものを選びましょう。
2 極端に細いものや黒い斑点、傷があるものおよびヒゲ根があるものは繊維が多いので避けましょう。
3 貯蔵することで糖度が上がるので、1~2月に出回る貯蔵ものは水分が少なく甘味が濃くなっています。

○保存方法
 最適貯蔵温度は12℃±2℃前後です。これより低い温度で保存をしますと、品質低下を招きますので、冷蔵庫には入れないで、新聞紙などにくるんで常温で保存しましょう。


○まめ知識

 皮をむいたさつまいもは、空気に触れると変色しやすいので、切ったらすぐに水につけてアクを抜くようにしまし
ょう。
 さつまいもに含まれるアミラーゼは60℃くらいで最もでんぷんの糖化を進めますので、じっくりと煮たり、焼いたり、ふかしたりして、時間をかけて調理をすると糖分が増えて、より甘くなります。
 さつまいもは、ビタミン類、食物繊維を多く含んでおり、加熱しても多くの栄養素がこわれずに残ります。


○大学芋の名前の由来は?

 現在の東京大学の赤門の前で屋台が売り始めたところ、大学生たちが喜んで買ったことから「大学芋」と呼ばれるようになりました。



産地紹介
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