「スマイルボール」の開発から最近の取り組み、そして、ここから先に目指すことを記してまいりました。最後に「スマイルボール」を通してもう一つ感じていることを記させていただこうと思います。
私たちは「スマイルボール」を開発している時、「涙がでない、辛みがないたまねぎ」を作ろうと思っていました。そして、出来上がったたまねぎは涙がでないし、辛みもありませんでした。開発担当としては、当たり前の特性でした。今、それをお客様の食卓にお届けする時には、別の視点が必要だと感じるようになっています。それは、これらの特性は調理の場、食卓の上でどんな価値になるのか?どう説明していくのがいいのか?という視点です。自分たちの独りよがりにならないように、「こう食べてほしい」、「ここを見つけて(気付いて)ほしい」という一方通行ではなく、このたまねぎをあなたはどう使いますか?食卓でどんな話題が生まれましたか?のキャッチボールで得られる声を集めていくことをこれからも進めてまいります。
「スマイルボール」ホームページ
https://housefoods-group.com/tsunagu/vegetables/smileball/
「スマイルボール」のおいしい食べ方
【フレッシュチップス】
(1)スマイルボール1個をくし形8等分に切り、さらに半分にする。
(2)ハーブソルト大さじ1/3、オリーブオイル大さじ1/3、(1)をボウルに入れて混ぜる。
(3)お皿に盛りつけて出来上がり。
【生ふりかけ】
(1)スマイルボール1個を粗みじん切りにする。
(2)耐熱ボウルにみりん大さじ2を入れ、電子レンジ(600W)で1分加熱し、アルコールを飛ばす。
(3)(2)にしょう油大さじ2、(1)のスマイルボール、かつお節5グラム、いりごま(白)大さじ1、焼きのり1枚をちぎって入れ、よく混ぜる。
(4)ごま油小さじ1を加え、さらに和える。
(5)最後に、ご飯に乗せて出来上がり。
※そのほかのおすすめレシピはこちら
https://housefoods-group.com/tsunagu/vegetables/smileball/recipe/index.html
「また明日も食べたくなる野菜」
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参考文献
・An onion enzyme that makes the eyes water.: Nature, 419(6908): 685, (2002)
・Production and Characterization of tearless and non-pungent onion:Scientific Reports 6:23779 DOI: 10.1038/srep23779
・特許第5671657号
正村 典也(まさむら のりや)
ハウス食品グループ本社株式会社 アグリビジネス推進部 主査
博士(農学)
【略歴】
1989年 ハウス食品株式会社入社
スパイスの基礎研究、微生物由来の生理活性物質の探索などを経て2002年からタマネギ研究に取り組む。2012年「涙のでないタマネギ」の作出の現場に立ち会う。
現在は「スマイルボール」を世の中に広めることを進めており、「スマイルボール」の新しい価値探索に強い興味を持っている。
羽生田 光志(はにゅうだ こうし)

ハウス食品グループ本社株式会社 アグリビジネス推進部
【略歴】
2016年 ハウス食品株式会社入社
以来、「スマイルボール」の育種および栽培技術の研究・開発に携わる。生産者には「作っておいしい」、お客様には「食べておいしい」という双方の価値を実現する品種・栽培体系づくりに取り組み、野菜を通じて新しい食の楽しさを広げることを目指している。
曽根田 一希(そねだ かずき)

ハウス食品グループ本社株式会社 アグリビジネス推進部
【略歴】
2021年 ハウス食品株式会社入社
品質管理業務や食品安全マネジメントシステム・日本農林規格の運用に従事。
2025年より現職。「スマイルボール」をはじめとするタマネギの販売提案や販促活動を担当し、生産から市場・消費者までをつなぐ事業展開を推進している。

棚井 偲乃(たない しの)ハウス食品グループ本社株式会社 アグリビジネス推進部
【略歴】
2022年 ハウス食品株式会社入社以来、「スマイルボール」の育種および栽培技術の研究・開発に携わる。持続可能なタマネギ生産を実現するため、生産者が作りやすく、おいしい品種をつくる基盤技術の開発を目指している。