GAP認証は、お客様の食の安全を守るだけでなく、環境や生産者自身の安心・安全も守る仕組みですが、これまで自己流で農業に取り組んできた生産者にとっては、取得のための管理基準は非常に厳しいことも事実でした。取得難易度の高いGAP認証を、より生産者に積極的に取り組んでいただけるようにと、GAP認証を取得する生産者の商品は、より安心・安全な証として「顔が見える野菜。果物。ゴールドラベル」として通常の商品と差別化して販売しています(写真4)。
また、勉強会を開催し、すでにGAP認証を取得した生産者から直接、認証取得の経緯やメリット、実際の取り組みの様子などを他の生産者に紹介するなど、GAP認証取得の促進を支援してきました。
その結果、GAP認証の取得率は増加し、生産者からは、「
圃場も倉庫もきれいになり、作業効率が上がった」「在庫管理をすることでコストが削減できた」「作業が明確になり、後継者の育成につながった」など、さまざまなメリットが報告されています。また、「難易度の高いGAP認証取得であったが、「顔GAP」への取り組みから始めることで、最終的にGAP認証を取得することができた」、というバイヤーにとっても喜ばしい生産者の声も頂いています。
しかし、GAP認証はより信頼性の高い生産者を選ぶ基準となりますが、一般的にはまだ十分に知られていません。イトーヨーカ堂では、GAP認証を得た「顔が見える野菜。果物。ゴールドラベル」の価値を接客や販促物を通じてお客様に伝え、認知拡大を図っていきます(図4)。