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話題(野菜情報 2017年2月号)


最近の野菜の消費動向

農林水産省生産局園芸作物課
園芸流通加工対策室園芸消費促進班


1 最近の野菜の消費動向の現状と課題

野菜の消費量は、近年減少傾向で推移しており、平成27年度は前年よりわずかに減少して1人1年当たり91キログラム(概算値)となり、20年前に比べて10キログラム以上減少しています(図1)。

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世代別の野菜摂取量を見ると、すべての年代で「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21、厚生労働省)」で示された摂取目標量(日当たり350グラム)に達しておらず、特に20歳代~30歳代で不足が目立っています(図2)。

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近年の野菜の消費動向を見ると、単身世帯の増加や、ライフスタイルの多様化が進展する中で、下ごしらえや調理にあまり時間のかからないサラダや炒め物などの料理に向くレタスやキャベツといった品目の購入量が多くなるほか、サラダ購入金額は増加傾向で推移するなど、野菜を使った料理の内容が変化しています(図3)。また、1日当たり野菜摂取量について、摂取目標量350グラム(1皿70グラムで5皿分)以上を適量と認識している人は2割以下となっており、適量の認識は大きくかいしています(図4)。

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2 米国における野菜の消費と消費拡大対策の推進

米国における野菜消費量は、昭和55年ごろから増加傾向で推移し、平成2年以降は、わが国の野菜消費量を上回って推移していますが、近年は、減少傾向に転じています(図5)。

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米国における野菜消費量の増加理由としては、①昭和50年代後半から「マクガバンレポート(注)」を踏まえた栄養政策の推進、②民間団体などによる「ファイブ・ア・デイ運動」の積極的な推進、③カット野菜などの利便性の高い商品の普及及びコールドチェーンの確立、④不断の官民体での普及推進政策の推進が挙げられます(図6)。

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注:昭和52年にアメリカの「栄養と所要量に関する上院特別委員会」で報告された「米国の食事目標」

3 わが国における野菜の消費拡大対策の推進

これまで、①企業での啓発セミナーの開催や、量販店の店頭などを活用した食育体験活動など、働き盛り世代や児童などの野菜摂取量の少ない世代を対象とした野菜摂取拡大活動、②料理、調理特性などの産地側からの情報発信を通じた、食育と一体的な野菜の消費拡大対策を実施しています(図7)。

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また、量販店などで食品表示基準に基づく表示やポップ、ポスターなどを活用して、消費者が求める野菜の栄養成分などの情報提供を推進しています。

さらに、日本の食への関心が高まる中、学校給食に郷土料理を導入するなど、食文化に根差した活動や全国的な情報発信により、学校給食などへの利用拡大を推進しています。

今後は、民間団体などと連携して上記の取り組みを引き続き推進するとともに、国産野菜の新たな需要を創出するため、外食・加工業者などが実施する国産野菜を使用した新商品の開発などの支援などを行い、野菜の消費拡大を図っていきます。


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