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新年のごあいさつ(野菜情報 2017年1月号)


新年のごあいさつ

独立行政法人農畜産業振興機構
理事長 宮坂 亘


謹んで新年のごあいさつを申し上げます。

alicの業務につきまして、旧年中は皆さまのご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

昨年は、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックが開催され、多くのアスリートたちが活躍するなど明るい話題がありました。一方で、熊本地震や台風・長雨などにより、多くの方が被災されたのみならず、農作物、家畜、農畜産業関連施設にも多大な被害が発生しました。被害に遭われた皆さまに、心からお見舞い申し上げます。

さて、野菜について昨年一年間を振り返りますと、4~7月にかけては、多くの品目が順調な生育となりましたが、たまねぎなど一部の品目は、産地の天候不順や病害の発生などにより、出荷量が減少し価格が平年より高めに推移しました。

その後、8月下旬からの連続した台風の上陸と9月以降の全国的な長雨や日照不足による生育の遅れなどから、多くの品目で価格が高騰し、大きな話題となりました。一部の品目では、10月以降の天候の回復に伴い、生育状況は回復しつつあるものの、価格は12月上旬時点では平年を上回る状況となっています。

野菜は、国民の食生活に欠くことのできない食材ですが、このように天候の影響を受けて、作柄が変動しやすく、短期間に価格が大きく変動するという特性を有しています。alicとしては、野菜の価格が低落した場合にも、次年度以降も安定した生産を継続できるよう、野菜価格安定対策事業や諸情勢に対応した対策を、今年も引き続き実施してまいります。

alicでは、このような野菜の価格変動の特性を踏まえ、野菜の生産、流通、消費の幅広い関係者で構成されるメンバ-が一堂に会する野菜需給協議会を開催し、野菜の生産、流通など需給に関する情報を発信しております。今後も適時適切な情報の収集提供に努めてまいります。

また、近年の需要動向を見ますと、加工・業務用の国産野菜へのニーズが高まっています。alicでは、加工・業務用野菜生産者の経営安定と所得確保および消費者に対する国産野菜の安定的な供給の確保を目的として、平成26年度から加工・業務用野菜生産基盤強化事業を実施しています。本年も引き続き、加工・業務用野菜への転換を推進する産地に対する支援を中心に推進してまいります。

本年も、種々の状況変化に対応して、ダイナミックに農政が展開されるものと考えております。

alicは、国の重要な施策を担う機関として、これまでもその時代に求められた役割を果たすべく、さまざまな事業を機動的かつ効率的に実施するよう努めてまいりました。国の新たな政策についても、現場に近い組織として、これまでのノウハウを生かして的確に対応し、alicの役割を確実に果たしていきたいと考えておりますので、引き続き、皆さまのご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

本年が皆さまにとって希望に満ちた明るい年となりますことをご祈念申し上げ、新年のごあいさつと致します。


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