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調査・報告 野菜情報 2021年9月号

国際果実野菜年2021特集コーナー ~四季の野菜と健康~

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四季の野菜の健康と栄養~貧血予防効果のあるほうれんそうとえだまめ~

       武庫川女子大学 食物栄養科学部 鮫島 由香
武庫川女子大学 食物栄養科学部・栄養科学研究所 松井 徳光

1.ほうれんそう ~ビタミンやミネラルが豊富な機能性野菜~
 ​ほうれんそうの原産地は西アジアといわれている。ペルシャで栽培が始まり、日本へは江戸時代に伝わった。昭和になってからアニメのポパイが人気を集め、ピンチの時にほうれんそうの缶詰を食べることから、ほうれんそうを食べるとパワーアップするというイメージと共に普及した。トルコではヨーグルトサラダ、インドではカレー用のミキサーペースト、アメリカではホワイトソースの和えものなど、さまざまな料理で人気がある。
 ほうれんそうは、β-カロテン、ビタミンB1、ビタミンC、葉酸などのビタミン類、マグネシウム、鉄などのミネラル類を豊富に含んでいる。プロビタミンAのβ-カロテンは、皮膚や粘膜の健康を保つほか、抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ働きもある(表1)。
 ビタミンB1は、筋肉疲労を防ぎ、精神を安定させ、成長を促進し、心臓の機能を正常に保つ働きが期待できる。ビタミンCは、風邪を予防し、疲労をやわらげ、肌に張りを持たせ、粘膜や骨を強化する働きやガンを抑制し、壊血病を予防する効果が期待できる。また、血中コレステロールを下げる働きやシミの原因となるメラニン色素の生成を抑える働きもある。さらに、鉄や銅の吸収を助ける働きやヘモグロビンの合成を助ける働きもある。葉酸は、胎児の神経管閉鎖障害リスクの低減に必要な栄養素であり、妊娠初期には摂取したい。
 マグネシウムは、刺激に対する神経の興奮を鎮め、筋肉の収縮を促す働きやビタミンB群と共に、糖質、脂質、たんぱく質の代謝や核酸の合成に働く作用がある。また、体温や血圧を調節する働きなどもある。
 鉄は、赤血球のヘモグロビンの構成成分として酸素の運搬に関与するミネラルである。筋肉中では、ミオグロビンの成分として、血液中の酸素を筋肉に取り入れる働きがある。各細胞では、酵素の成分として酸素を活性化し、エネルギーの生産を助ける。鉄は血液を作るのに必要な栄養素であるにもかかわらず、日本人は不足しがちである。ほうれんそうは鉄を豊富に含んでいることから、貧血予防効果などが期待できる。
 ほうれんそうはビタミンやミネラルが豊富な機能性野菜である。


          



2.えだまめ ~日本の食文化が育んだ健康食材~
 えだまめは、大豆が完熟する前の緑色の未成熟なうちに枝ごと収穫したものである。現在、約400種類のえだまめがあるが、鮮やかな緑色の「奥原早生」「サッポロミドリ」などの白毛豆(青豆)をはじめ、山形の「だだちゃ豆」、新潟の「茶豆(黒埼茶豆)」、兵庫の「丹波黒豆(丹波篠山黒大豆)」が有名である。
 大豆の原産地は中国から東アジアであるが、日本ではえだまめが江戸時代の17世紀末にはすでに食べられていたといわれている。日本人が世界に先駆けて、未成熟な状態の大豆、つまりえだまめを食べたということから、えだまめを食べる食文化は日本から始まっている。日本食ブームに伴い、イタリアではえだまめが流行し、パスタやサラダ用の新たな豆として利用されている。
 えだまめには、たんぱく質、ビタミンB1、B2、Cをはじめ、カリウム、カルシウム、鉄などのミネラル、食物繊維が豊富に含まれている(表2)。
 ビタミンB1は、消化液の分泌を促進し、糖質をエネルギーに変える働きがあるため、疲労回復効果がある。ビタミンB2は口内炎の予防など、ビタミンCは免疫力の強化などが期待できる。カリウムは高血圧を予防する働きがある。利尿作用もあり、体内の水分調節によりむくみの解消も期待できる。鉄はほうれんそうやこまつなよりも多く含まれ、貧血予防に効果がある。カルシウムは、歯や骨の強化、イライラの解消などに効果がある。
 さらに、大豆サポニン、レシチン、イソフラボンなどが含まれている。特に、イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きがあり、骨粗しょう症の予防や更年期障害の予防に効果が期待できる。
 また、えだまめにはアミノ酸の一種であるメチオニンが豊富に含まれているため、二日酔いを抑えると共に、肝機能を助ける働きがある。日本人が酒のつまみにえだまめを食べるのは理にかなっている。
 長くゆでたり、水に長時間浸けていると、水溶性のビタミンB群やビタミンC、葉酸が流れてしまうため、手早くゆでて、水にさらさず、ざるに広げて冷やすのが良い。少し硬めにゆでて、冷めるまでおいておくと余熱で程よく火が通る。
 えだまめは、日本の食文化が育んだ健康食材である。

      


 

四季の野菜産地便り ~岐阜県産の“飛騨ほうれんそう”とJA新潟みらいの“しろねのえだまめ”~

野菜業務部・野菜振興部

肉厚で甘くて柔らかい栄養満点の“飛騨ほうれんそう”
~日本一のほうれんそう産地 飛騨高山~


1 独自の雨よけハウスで日本一のほうれんそう産地に ~飛騨高山~

 ほうれんそうは暑さに弱く、15~20度と冷涼な気候を好み、かつては都市近郊で夏以外の期間に生産される野菜であった。飛騨地域でほうれんそうの栽培が始まったのは、今から約60年前の昭和30年代である。当時、夏が涼しい飛騨地域でも雨が降ると立枯病たちかれびょうを引き起こすことから、ほうれんそうの夏作は難しいと言われていたが、飛騨地域で開発された「雨よけハウス」による栽培技術の導入で本格的な生産がスタートした。飛騨式雨よけハウスの特徴は、ほぼ全面がスクロールによって解放できる点である(写真1、2)。日中は冷涼な外気を取り入れ、雨よけ効果も手伝って収穫量が安定し、生産農家が増加した。その後、真空予冷施設の導入や遮光資材の活用などで夏場の暑さによる品質低下を克服し、高品質な夏ほうれんそうとして高い評価を得るようになった。飛騨蔬菜出荷組合ほうれんそう部会は、高山市、飛騨市、下呂市の3市を対象地域とし、このうち高山市は出荷量第1位の日本一のほうれんそう産地である(表1)。夏ほうれんそうは、生育期間が1カ月ほどであり、冬ほうれんそうに比べて短いため年5連作も可能である。飛騨ほうれんそうは、4月から11月まで京阪神地域を中心に関東・中京・北陸地域に出荷されており、出荷最盛期は5月から10月である。
 








2 肉厚で甘くて柔らかい栄養満点の“飛騨ほうれんそう”
 
飛騨地域は、東に3000メートル級の乗鞍岳をはじめとする北アルプスや御岳、西に2700メートルの白山連峰を望む高い山々に囲まれた地域で、1年を通して冷涼で昼夜の気温差が大きい。冷涼な飛騨地域で栽培されるほうれんそうは、日中に光合成によって栄養分を蓄え、気温が下がる晩から朝にかけて糖分を貯める。高冷地の気象条件と生産者の高い技術が“葉に厚みがあって甘くて柔らかい飛騨ほうれんそう”をつくり出している(写真3)。JAひだでは、生産者がほうれんそうの収穫後、調製・袋詰め・箱詰め作業を行い、管内10カ所の集荷場に持ち込み、直ちに真空予冷装置で30分ほどかけて5度まで冷やされる(写真4)。予冷されたほうれんそうはコールドチェーンで鮮度を保持したままの状態で京阪神や関東などの店舗まで輸送される。



  

3 安全安心で環境にやさしい「ぎふクリーン農業」 
 
岐阜県では、消費者がより安全に安心して食べられる農産物の供給と、環境への負荷に配慮した農業生産を推進するため、化学肥料・化学合成農薬の適正で効率的な使用とそれらに代わる各種代替技術の利用により、化学肥料(窒素成分)と化学合成農薬の使用量を従来の栽培と比べていずれも30%以上削減した「ぎふクリーン農業」の取組を進めている。 ほうれんそうでは、県内2大産地の飛騨地域と岐阜地域が産地単位で生産登録しており、雨よけハウスや防虫ネット、フェロモン剤、天敵などで化学合成農薬などを削減した安全安心で環境にやさしい「ぎふグリーン農産物」として生産されている(写真5)。




4 スマート農業を積極的に推進 ~飛騨蔬菜出荷組合ほうれんそう部会「若菜会」
 飛騨蔬菜出荷組合ほうれんそう部会には、20~30代の若手生産者の勉強会である「若菜会」が組織されており、5年前は会員38人であったが、現在は70人に拡大し、若者同士の横のつながりとともに、先輩農家やほうれんそう以外の葉物類の産地を訪問して勉強するなど、産地の発展を目指してさまざまな活動を行っている(写真6)。 「若菜会」は、2020年度から県、市、JAひだ、東海地域生物系先端技術研究会、民間企業と共同で、スマート農業技術や無線通信基地局の共同利用を通じた生産力と販売力の強化の取組を進めている。 雨よけハウスの遮光カーテンの自動制御、ラジコン草刈機の導入、AIなどによる出荷量予測、通信基地局の共同利用などを通じ、生産コストの5%低減と単収の3%向上により、農業所得の8%向上を目指している。 「若菜会」の川尻会長は、「他県や他の産地に視察に行くと、飛騨蔬菜出荷組合ほうれんそう部会の若手生産者の多さや後継ぎが多いことに気付かされる。日本一のほうれんそう産地の飛騨地域も、人口減少や高齢化による労働力不足の課題を抱えており、若菜会が中心となってスマート農業技術の導入などに積極的にチャレンジし、さらに産地を発展させていきたい」と話す。



 

5 “ひだのほうちゃん”とセブン-イレブン・ジャパンとのコラボ商品“ほうれん草の胡麻和え”
 JA全農岐阜では、毎年、量販店を対象に「売り場コンテスト」を行っている。 参加者の売り場にはJA職員も驚くようなすばらしい創作展示がある(写真7)。 商品の包装や売り場に飾られたポスターには飛騨ほうれんそうのイメージキャラクター「ひだのほうちゃん」が表示されている。 チャームポイントは赤くて丸い頬で、口が「ひだ」の「ひ」になっているかわいらしいキャラクターであり、販売促進活動に大活躍している。 飛騨ほうれんそうと株式会社セブン-イレブン・ジャパンのコラボ惣菜企画として「ほうれん草の胡麻和え(飛騨ほうれんそう使用)」を開発し、5月20日から6月30日の期間限定で、中京圏を中心とした地域のセブンイレブン店舗限定で販売されている(写真8)。






6 栄養満点の飛騨ほうれんそうを食べて暑い夏に負けない健康な身体づくりを!
 緑色の野菜の代表格であるほうれんそうは、栄養価が高く、「緑黄色野菜の王様」と呼ばれている。 ほうれんそうは、カリウム、βカロテン、鉄を多く含み、体内の過剰な活性酸素を除去し、免疫機能を高める働きや、高血圧、貧血の予防に効果的である。 ほうれんそうの優れた点は、βカロテンをはじめとするビタミン類に加えて、カルシウム・鉄などミネラルも豊富に含んでいることである。
 ほうれんそうは、おひたし、炒め物、和え物、スープなど、どんな調理法にも合い、1年を通じて栄養満点の食卓づくりにかかせない食材である。 肉厚で甘くて柔らかい栄養満点の“飛騨ほうれんそう“をおいしくいただいて暑い夏に負けない健康な身体をつくりましょう。




甘さ・コク・香り豊かな新潟のえだまめを“いっぺこと”食べて暑い夏を乗り切ろう!
~日本一の“えだまめ王国新潟”~


1 日本一の“えだまめ王国新潟”

 新潟県は、米どころとして知られているが、日本一のえだまめ産地である。えだまめの作付面積は全国1位だが、出荷量は7位(表1)である。これは、新潟のえだまめがあまりにおいしくて家族、親戚、友人たちで食べてしまうからといわれている。茹でたてのえだまめをザルにあげたときに立ち上がる甘い香りの湯気は食欲を刺激する。甘くてコクがあり香り豊かな新潟のえだまめはビールなどのお供に最高である。新潟市は政令指定都市の中でえだまめ(えだまめなどのさやのある豆)の購入量が日本一である。生産量、消費量とも多い新潟県は日本有数の“えだまめ王国”である。



2 甘さ・コク・香り豊かな新潟のえだまめ ~早朝収穫し鮮度を保持したままで店舗へ~
 えだまめは未成熟な大豆であり、えだまめ専用の品種を選び、えだまめ用として栽培している。大豆が開花後60日程度で収穫するのに対し、えだまめは開花後30~40日で収穫する。えだまめのうち、さやに生えた毛の色と豆の粒を覆う薄皮が茶色のものを“茶豆”という。えだまめが出荷される5~10月の新潟県の日照時間の合計は、1002時間と東京の874時間より長い。日照時間が長いと養分が蓄積されてうま味が増し、最もえだまめが成長する時期にたっぷり日光を浴びて育つ。えだまめは、収穫適期が短く、収穫後はすぐに食味が落ちてしまう。このため、生産者は、収穫期は朝早くから畑に出て収穫し、さやもぎ、洗浄、選別を行って午前中に選果場に持ち込む。選果場ではえだまめを1~2度の冷水で洗い、冷蔵庫で品温を下げ、保冷状態のまま店舗に輸送する。甘くてコクがあり香り豊かな新潟のえだまめは、日照時間が長い新潟の土地条件と生産者の努力のたまものである(写真1)。新潟みらい農業協同組合(以下「JA新潟みらい」という)のしろねえだまめ部会では、おいしいえだまめをつくるため、廃棄するキノコの菌床を堆肥(たいひ)に混ぜたり、卵の殻が含まれた肥料を畑にまくなどの創意工夫を重ねているが、部会長の佐藤和人さんは、「新潟市南区旧白根地区の“しろねのえだまめ”は、長い日照時間と信濃川と中ノ口川に挟まれた肥沃な土地で育まれるため、とても甘味が強く香り豊かでおいしい。一粒一粒にうま味が凝縮されていると自信を持っています。“しろねのえだまめ”の出荷のピークは7月中旬~8月末。ぜひこの時期に旬の“しろねのえだまめ”を味わってみてください」と話す(写真2、3)。

 

 



3 約40の品種をつないで5~10月に“えだまめリレー”
 新潟のえだまめは、5~10月までの期間、途切れることなく約40のさまざまな品種をリレーして出荷している。品種系統や特性によって大別すると、時期によって栽培できる品種が異なり、「新潟えだまめ」「新潟茶豆」「新潟あま茶豆」の3つに分類される。5月中旬から最初に出荷が始まるのは、新潟えだまめ極早生のフレッシュで爽やかな甘みのある「弥彦むすめ」である。6月下旬からはスタンダートな味わいの新潟えだまめ早生の「初だるま」「湯あがり娘」などの品種が出回る。これらの品種はまだ霜が降りる寒いころから作付けが始まる。トンネルやマルチでの栽培だが、北陸地方では春先に強風が吹くことが多く、生産者は被覆がはがれないように苦心している。7月中旬からは口の中で甘みや香りが広がる生産者も一押しの新潟茶豆である「新潟系14号」「茶香り」「くろさき茶豆」などが楽しめる。「くろさき茶豆」は、7月下旬から8月上旬に新潟市西区旧黒埼地区などで生産されており、栽培が難しい品種だがサクッとした歯応えと口の中に広がる優雅な甘みと芳醇な香りが特徴で、国による地理的表示(GI)制度に登録されている。8月中旬からは大粒でコク甘な「新潟あま茶豆」が味わえ、9月中旬から10月中旬に出荷される晩生の「肴豆」「秘伝」などでシーズンが締めくくられる。茶豆は、8割程度の実入りのうちにそのうま味成分であるアミノ酸や糖がピークを迎え、その時期に収穫している。品種が違えば味も違う。品種それぞれの一番おいしい時期に収穫し、時期によってさまざまな品種の味を楽しめることも新潟のえだまめの醍醐味である(図1)。



4 新選果場と鮮度保持フィルム袋でより鮮度の高い“しろねのえだまめ”を食卓へ
 新潟市南区旧白根地区は、作付面積70ヘクタール、出荷量約300トンを予定する県内2位(令和2年)のえだまめ産地である。新潟平野のほぼ中央に位置し、信濃川と中ノ口川の2本の川によって運ばれた堆積土を有する肥沃な田園地帯で、中ノ口川を挟んで対岸にある白根地区と味方地区の間で行われる“凧合戦”が有名である。
 JA新潟みらいは、2020年にしろね野菜流通センターの敷地内に「しろねえだまめ選果施設」を建設した(写真4)。生産者が収穫したえだまめを選果場に持ち込むと、冷蔵庫で品温を下げ、コンピューターが色や形によって青果用と加工用に選別し、冷水での洗浄・脱水・袋詰めまでの作業を行い、保冷状態のままで出荷される。この選果場のおかげで以前は手作業で行っていた選別から袋詰めの作業を自動化できたことで、鮮度を落とさずに出荷できるようになり、生産者の選果作業が大幅に軽減された。また、JA新潟みらいでは、ハーベスターなどの農業機械のレンタル支援を開始しており、同支援制度を活用している11人のうち5人は昨年からえだまめ栽培に新規参入した生産者である。
 以前は料亭や居酒屋向けに枝付きでも出荷していたが、今はすべてさやのみの袋詰め出荷となっている。包装袋はP-プラス®という特殊な機能を持つフィルム製品を採用している。この袋には包装する野菜に合わせた目に見えないミクロの穴が開いており、えだまめの呼吸をコントロールすることで鮮度を保持している(写真5)。新潟のえだまめは、新潟県内だけでなく東京都内のスーパーなどにも並ぶ。現在は新型コロナ禍で中止しているが、毎年JAや生産者代表がスーパーや大田市場を訪問し、市場関係者や消費者の方々に直接試食と販売促進活動を行っている(写真6)。



  

 

5 甘さ・コク・香り豊かな新潟のえだまめを“いっぺこと”食べて暑い夏を乗り切ろう!
 えだまめは、豆と野菜の両方の栄養を含む。大豆は「畑の肉」と呼ばれるほど栄養価が高く、たんぱく質のほか、カルシウム、ビタミン、食物繊維、鉄、カリウムなどの栄養成分を豊富に含んでいる。また、葉物野菜に比べビタミンB1やビタミンB2を多く含んでおり、手軽に食べられる野菜として、夏バテ防止や疲労回復に効果的である。えだまめは購入したらすぐに茹でるのがおすすめだが、新潟では、塩を入れたお湯で茹でて、ザルにあけて塩を振り、うちわなどで粗熱を取ってザルのまま大盛で食卓にあがったものを皆で食べる。水をかけて冷ますのは風味を損なうので避けたい。新潟地方の方言で「たくさん、多く」のことを「いっぺこと」と言う。全国一多く作付けされたえだまめは、家族、親戚、友人たちと一緒に「いっぺこと」食べてしまうくらいおいしい。甘さ・コク・香り豊かな新潟のえだまめを“いっぺこと”食べて暑い夏を乗り切りましょう!

四季の野菜のおすすめ簡単レシピ ~ほうれんそうの簡単白あえとえだまめとたらこの卵焼き~

野菜業務部
 
 この季節は、ほうれんそうは群馬、岐阜、栃木、えだまめは秋田、山形、新潟などが主産地です。今月は、ビタミンやミネラルが豊富な“ほうれんそう”とたんぱく質やビタミン、ミネラルが豊富に含まれている“えだまめ”のおすすめ簡単レシピを紹介します。
 

「ほうれんそうの簡単白あえ」


豆腐の代わりに厚揚げを使うため、水きりや、すり鉢でするなどの手間が要りません。厚揚げの表面は歯応えを生かして具として使います。
(野菜重量:70グラム)


■下準備
1.ほうれんそうは使う前にたっぷりの水をはったボウルに20分程度つけて水あげしておく。
2.ほうれんそうは根元の傷んだ部分を削るように切り取り、根元に十文字(細いものは一文字)に1センチ程度の切り込みを入れ、ボウルに水をためながら流水の下で振り洗いをする。水を取り替えて、葉も洗う。



■作り方
1.しいたけは軸を落として薄切りにし、厚揚げはザルに乗せて、さっと熱湯を回しかけ、ペーパータオルで水気をふき取り、粗熱が取れたら、外側の揚げ色がついた部分をそぐように切り離し、短冊切りにする。
2.1のしいたけ、厚揚げの外側を鍋に入れ、Aを加えて約3分、味が入るまで煮る。ボウルに移して冷ましておく。
3.鍋にたっぷりの湯を沸かして塩(0.5%)加え、再び煮立ったらほうれんそうの葉の方を手で持ったまま根元だけ10~20秒入れ、手を放して葉まで入れ、箸で軽く押さえて均一に火が通るようにする。途中上下を返して約1分ゆで、色鮮やかになったら冷水に取る。
4.3の水気を絞って3センチの長さに切り、2のボウルに入れてさっと混ぜる。
5.別のボウルに厚揚げの内側の部分を入れて泡立て器でつぶし、Bを加えて混ぜ合わせ、汁気を絞った4を加えてあえる。



 

「えだまめとたらこの卵焼き」

えだまめのうま味やたらこのプチプチした食感が楽しめます。色目も鮮やかでお弁当のおかずにもぴったり♪巻かずに折りたたむ手軽な作り方をご紹介します。
                             (野菜重量:30グラム)


■作り方
1.えだまめはキッチンばさみでさやの端を少し切り落とし、水洗いをして軽く水気をきり、ボウルに入れてたっぷり塩をふり、両手でこすり合わせるようにして、産毛を取る。塩がついたまま熱湯で3~4分ゆで、ザルに上げて熱いうちにもう一度薄く塩をふり、広げて冷ます。
2.えだまめはさやから出して薄皮を外す。たらこは薄皮を除いてボウルに入れ、Aを加えて混ぜる。
3.別のボウルに卵を割りほぐし、2のボウルの中身を加えて混ぜ合わせる。
4.卵焼き器を熱して、サラダ油をペーパータオルでなじませ、3の2/3の量を流し入れて、手早く全体に広げる。
5.中火で焼き、ゴムべらで大きく混ぜるようにしながら半熟状に火を通し、2のえだまめを全体に散らし、奥から手前に寄せる。

6.奥の空いたところに油を少々塗り、卵焼き器の手前を持ち上げるようにして、卵を滑らせて奥へ送る。

7.手前の空いたところにさらに油を塗り、残りの卵液を流し入れ、奥の卵焼きの下を軽く持ち上げるようにして、下にも卵液を行き渡らせる。

8.気泡が出てきたら、箸で軽く叩くようにして潰し、流した卵液の表面が少し乾いたら、ゴムべらを使って、奥から手前に折り畳む。卵焼き器の角に押しつけて全体に形を整え、取り出す。

9.粗熱を取り、食べやすい大きさに切り分けて器に盛る。

レシピ作成者:高松 京子





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