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調査報告 (野菜情報 2013年12月号)


東日本大震災の復興特区における新たな野菜生産の取り組み
~株式会社みちさきを事例として~

立教大学経済学部
助教 関根 佳恵


【要約】

 東日本大震災後に仙台市で設立された株式会社みちさきは、復興特区において、IT技術を導入した野菜の大規模施設栽培を展開している。小売や外食の大手チェーンを販売先として、自社で野菜の加工事業も手がける計画を進めている。本報告では、その取り組みを紹介するとともに、被災地において企業の農業参入が進む中、地元農家がどのように主体性を発揮し、地域農業の総合的な復興計画の中でその役割を果たしていこうとしているのか報告する。

1. はじめに

 東日本大震災の被災地では、地震や津波、原発事故によって地域農業も甚大な被害を受けた。震災後は、ほ場整備による被災農地の規模拡大や復興特区の設置が計画され、震災を契機とした農業の構造改革が進められている。また、津波による塩害や放射能汚染にさらされた農地では、土を使わない水耕栽培施設の建設が進められ、野菜を中心に、先端技術を用いた新たな生産体系を模索する動きが活発化しており、民間企業も農業分野に熱い視線を注いでいる。また震災前から、農業生産と加工・販売をつなぐ6次産業化や、小売業や外食産業との出荷契約を目指す農家が増えており、その動向が注目されている。
 そのような中、2012年7月に、仙台市沿岸部の復興特区で、農業生産法人の株式会社みちさき(以下、「みちさき」という。)が、被災農家の有志によって設立された。同社は、地元農家と農業参入を目指す複数の企業が開催していた「仙台東部地域6次化産業研究会」の構想にもとづき、IT技術等の先端技術を用いた大規模な施設型野菜生産事業に取り組んでいる。また、同社は子会社を設立し、生産した野菜の加工を行う計画も進めている。本稿は、被災地で動き出した、みちさきによる新たな野菜生産事業の実態を紹介するとともに、被災地において企業の農業参入が進む中、地元の被災農家がどのように主体性を発揮し、地域農業の総合的な復興計画の中でその役割を果たしていこうとしているのか報告する。

2. 東日本大震災による農業被害と復興計画

 仙台市では、東日本大震災によって、特に沿岸部の仙台東部地域で多くの人命や住宅、農地、農業関連施設、農業機械、農産物が未曾有の被害を受けた。同地域では、農地の8割に相当する1,800ヘクタールが津波によって浸水し、排水機場等の施設にも甚大な被害があったが、がれきや土砂の撤去、除塩等が進められた結果、2013年度までに、1,400ヘクタールの被災農地で営農が再開されている注1。被災農地では、現在、国の直轄事業としてほ場整備が進められており、農地区画の規模拡大に向けて地域の合意形成が図られている。さらに、災害危険区域の設定や集団移転により今後の農地の担い手が流動化することから、JA仙台管内では、農家の営農意向調査を実施して地域農業の復興に向けた調整を行っている注2
 また、JA仙台は、2004年に策定した農業振興計画「21世紀水田農業チャレンジプラン」の中で、「テナントビル型農場制農業」を提案しており、震災後もこのプランに沿った地域農業の復興を目指している注3。これは、集落営農、法人経営、認定農業者といった、政府が育成すべき担い手と位置付けている経営体だけでなく、兼業農家や自給的農家を含めた地域農業の担い手が「全員参加」で、それぞれの目的や規模、作物に応じた農業を継続することを支援する構想である。そのためにゾーニングを行い、農地の規模拡大をするゾーン、加工施設やカントリーエレベーター等の農業関連施設を集積するゾーン、小規模面積で続ける「生きがい農業」や「市民参加型農園」を配置するゾーン等を組み合わせる。この計画は、津波被害が特に深刻だった沿岸地域をモデル地区として推進されている。
 こうした中、仙台市は、2012年3月に復興特区「農と食のフロンティア推進特区」を設置し、農地の集約化、高度利用の促進、6次産業化、民間企業との連携、先端的農業生産技術の導入を目指している注4。特区内の農業振興に寄与する新たな設備投資や被災者雇用の維持を行う事業を対象とし、農業および農業に関連する加工、流通、販売、再生可能エネルギー産業、試験研究産業に対し、税制上の特例措置を行っている注5。折しも、仙台市では、外食産業のサイゼリヤが、トマトの水耕栽培で地元の被災農家の研修を行うなど、民間企業による復興支援や農業参入の機運が高まっていた注6

3. みちさきの設立経緯

 震災前、仙台東部地域では、若手の農家が、収益性の高い農業を目指した研究会を自主的に立ち上げ、米や野菜を大手小売業者に販売する取り組みを行っていた。こうした取り組みに参加していた地元農家設立の有限会社六郷アズーリファーム(以下、「六郷アズ―リファーム」という。)や農業生産法人の株式会社舞台ファーム(以下、「舞台ファーム」という。)が中心となり、震災後に民間企業を巻き込んで、2011年9月に仙台東部地域6次化産業研究会を発足させた注7。そこには、地元農家の他に、トマトの生産技術を蓄積しているカゴメ、農業分野におけるIT技術活用を推進する日本IBM、地元の燃料会社カメイが参加し、仙台市やJA仙台、東北農政局等もオブザーバーとして出席していた。この研究会の構想をもとに、先端技術を用いた野菜の大規模な水耕栽培を行うため、2012年7月にみちさき(農業生産法人)が、地元農家5名の共同出資で設立された。
 出資農家のうち2名は、六郷アズーリファームと舞台ファームのそれぞれの社長であり、六郷アズーリファームの菊地社長がみちさきの社長に就任した。六郷アズールファーム、舞台ファーム、およびみちさきの関係については、図1を参照されたい。菊地社長は震災前から、六郷アズーリファームでラジコンヘリによる防除やレタスの契約栽培を行っていたが、2011年3月に地震と津波の被害を受けた。自身の農地が津波被害を被ったため、2011年4月から外食チェーンのサイゼリヤが仙台市で新たに始めたトマトの水耕栽培の研修を受けていた。その技術を活かして、みちさきの野菜生産事業を軌道に乗せようとしている。みちさきは、2013年6月には仙台市の復興特区の指定事業者注8となり、同年7月から葉物野菜の出荷を行っている。

 しかし、みちさきが設立されてから野菜の出荷に至るまでの道のりは平坦ではなかった。特に苦労したのは農地の確保である。農地の復旧作業や営農再開に向けた準備が途上にある中、地元農家の営農継続意向は個人差が大きく、みちさきが必要とする大規模施設用の農地を集積することは容易ではない。最終的には、東部地域の北部に位置する仙台市宮城野区南蒲生地区に立地することが決まった。同地区では震災前から組織的な農作業受委託が進んでいたが、津波によって組織の中心的担い手を失っていたこともあり注9、復興のシンボルとしてのみちさきの立地に、町内会が窓口になるかたちで協力した注10。また、地区には下水処理施設の南蒲生浄化センターがあるため、みちさきは、将来的にセンターの排熱を利用してハウスを加温することで、省エネルギー型の生産システムを実現したい、という思いがあった。
 みちさきは南蒲生地区の農地約4ヘクタールを借り、水耕栽培用大型連棟ハウスを3カ所に合計2.8ヘクタール建設した(図2)。施設の建設費や設備の導入等の初期投資として、みちさきは約13億円を投じ、そのうち約10億円を東日本大震災農業生産対策交付金(国、県、市による補助)からまかなっている。さらに、仙台市の復興特区の指定事業者になり、被災者の雇用等の条件を満たすことで、税制上の優遇措置を受けている。

4. 企業との連携と地域とのつながり

(1)企業との連携

 みちさきが取り組む野菜生産事業では、企業が提供する先端技術を導入し、小売や外食の大手チェーンを販売先として確保しながらも、地元の被災農家が事業全体において主体性を発揮している点が重要である。資本規模の大きな企業と個別農家が事業を進める際、その交渉力の差が指摘されることが多いが、仙台東部地域6次化産業研究会では、農家側が農産物の販売先を自由でより有利なかたちで選択できる道が確保された。これは、震災前から農家側が六郷アズーリファームや舞台ファームとして、農産物の独自販路の開拓や出荷の経験を蓄積していたことと、地域農業の復興にとって地元農家がイニシアティブを取ることの重要性が参加農家側で共有されていたことによる。最終的には、みちさきは日本IBMのIT技術を導入し、熱効率の高いLPガスで施設を加温するシステムを導入した。水耕栽培システムの詳細については、次節で紹介する。

(2)地域とのつながり

 みちさきは南蒲生地区の農家12戸から水田を借り、賃貸期間を20年として利用権設定を行っている。地域の標準小作料の3倍以上を地代として支払い、土地改良費もみちさきが負担している。これは、みちさき側が長期的な事業計画で臨んでいる姿勢を地域の地権者に示したものと言えるが、他方で、地域側では、それだけみちさきの撤退に対する懸念が根強かったともいえる。みちさきの立地地域では国による農地のほ場整備が進められる計画だが、みちさきの施設が建設された農地はほ場整備の対象から外れることから注11、農家にとってみちさきへの農地の貸し出しは重い決断だったと考えられる。
 みちさきは県内の被災者20名を正社員として雇用し、地元の南蒲生地区やその隣の集落から、パート従業員25名も雇用している。また、みちさきは、会社としても、みちさきの菊地社長個人としてもJA仙台の正組合員であり、会社としては直売部に、社長個人としては青年部に所属している。さらに、菊地社長は、南蒲生地区の町内会に出席して地区の復興まちづくり計画に参加したり、生産した野菜を地域の仮設住宅で配ったり、地区の祭りがあれば協賛したりと、積極的に地域に貢献するよう努めている。

5. みちさきの野菜生産事業

 みちさきは、オランダ製のフェンロー型ハウスと韓国製の連棟型ハウスを3カ所に建設し、葉物野菜(ハウス面積10,764㎡)、トマト(同11,664㎡)、およびいちご(同5,472㎡)を生産しており(図2)、通年出荷による安定的な経営の構築を計画している(写真1~3)。インタビュー調査を行った2013年9月現在は、葉物野菜の生産、出荷を行っており、トマトといちごは同月に定植し、同年12月からの収穫を予定していた。3カ所の施設はいずれも複合環境制御システムを導入しており、インターネット上のクラウドを介して情報が集中管理されている(図3)。

(1)葉物野菜

 葉物用ハウスでは、サラダほうれんそう(写真2、4)、レッドオーク(写真5)やブーケレタス(写真6)、スリムネギ(写真7)、サンチュ等を、年間365日収穫する計画である。ハウス内での温度制御は遮光ネット、換気扇やLPガスを使って室温調整を行っている。栽培システムは、以下に説明する三菱樹脂アグリドリーム社製の苗テラスおよびナッパーランド、カネコ種苗社製のハイドロポニックを導入している。
 苗テラスとは、人工光を用いる閉鎖型苗生産システムで、気温や光、かん水の調整を自動で行うため、環境要因に左右されず、安定的に苗を育てることができる(写真8)。種は播種後2日で発芽し、発芽後8~10日でハウスに苗を定植する。サラダほうれんそうには、ナッパーランドの薄膜水耕(NFT方式)注12システムを採用し、定植後15~18日で収穫している(写真4)。レタス類にはハイドロポニック注13を採用し、ブーケレタスの場合、定植後20~30日で収穫している。サラダほうれんそうを年間110トン、レタスを年間200キログラム収穫し出荷する計画である(写真9)。

(2)トマト

 トマト用ハウスでは、カット加工用の赤系トマトと生食用のトマトの苗を2013年9月に定植し、同年12月からの収穫、出荷を予定している。みちさきが生産するトマトは、主に大手小売店や外食店で販売されるサラダの一部として、カット加工をして提供されることから、施設のうち80アールでカット加工用の大玉トマトを、そのカット加工用大玉トマトの不作や販売不振に備えるために、30アールで中玉の生食用トマトを栽培する(表)。
 国内では、カット加工用トマトの需要がその供給を上回っており、生食用トマトをカット加工市場に供給しているのが現状である。
 そこに目をつけたみちさきは、市場で引き合いの強いカット加工用トマトを主に栽培している。また、カット加工用トマトは栽培しやすく多収性であるため、販売額を伸ばせると考えている。加えて、カット加工用トマトで高品質(高糖度)化を目指している生産者が少ないことから、みちさきはオランダの多収量技術と日本の高品質技術を融合して、市場競争力を高めることを目指している。

 当初、みちさきは、オランダのプリバ社製の設備の導入を検討していたが、導入コストが高かったため、検討の末、同等の水準の機能を持ちながらコストを12分の1に抑えられる、イスラエルのガルコン社製の設備を導入した。購入費用を抑制できたため、故障に備えてバックアップ用に2台目の設備も購入し、将来の規模拡大にも備えることができた。また、トマト用ハウスでは、タブレット型端末を用いた情報管理システムを活用し、ハウス内の環境制御および生産、販売管理を一体的に行う予定である。
 みちさきでは、ドリップかん水によって苗の根元に直接かん水し、トマトの収穫は30段の長段採りをするため、最終的には苗を高さ4メートル、長さを15メートルまで伸ばす。温度調整は、LPガスで沸かした約60度のお湯を、ハウス内の温湯管に循環させて行う(写真10)。空調による暖房だと、ハウス内に温度の高低ができて作物の生育にばらつきが生じるが、オランダで一般的な温湯管による加温だと安定した収穫を見込める。
 次年度からは、7月下旬に播種し、8月中下旬に定植、12月下旬から翌7月上旬に収穫をするサイクルを予定しており、収穫量は年間330トンを見込んでいる。

(3)いちご

 いちご用ハウスでは、生育の制御がしやすく安定的に出荷できるロックウール培地を用いた養液栽培システムを採用し、クラウン制御システム注14を用いて加温を行っている(写真11)。挿し芽方式で栽培し、小粒のいちごは加工用として、大粒のものは生食用として出荷する予定である。2013年度は、9月下旬に苗をハウスに定植し、12月下旬から収穫を開始する。
 食味の良さを目指し、品種は、三重県で開発された「かおり野」を選定している。菊地社長によると、かおり野は、食味で「あまおう」を超えるであろうと言われている品種であり、高品質のいちごを消費者に届けたいという思いで、次世代へとつなぐ新たな品種として栽培している。
 仙台市は110万人の消費者をかかえる市場であることから、地元への出荷を中心に、大手小売店での少量パックの販売や、大粒のものは個包装して高級青果店で販売することを計画している。2013年度は7万株を植え、年間40トンの収穫を目指している。

(4)衛生管理および高付加価値化の取り組み

 みちさきでは衛生管理に特に配慮をしており、作業者がハウス内に入る際には、手洗いや衣類のほこり等の除去を徹底して行っている(写真12)。また、培養液の大腸菌や一般生菌の検査、養液のオゾン殺菌は毎週行っている。みちさきの立地地域は海岸に近く井戸を掘っても塩水が出るため、培養液のための水は水道水を使っているが、水道水に含まれる塩素は作物にとっては好ましくなく、無料で使える井戸水に比べてランニングコストが高いという難点がある。

 また、みちさきは、閉鎖型のハウスで栽培している利点を活かして減農薬栽培を行っており、葉物棟はほぼ無使用、トマト棟は約3割減、いちご棟は約4割減を目標としている。将来的にはGlobalGapの認定を取得し、大手小売店のプライベートブランドで販売する計画である。また、完全無農薬栽培も実現し、自社ブランド化したいとしている。さらに、みちさきでは、今後成長が見込まれているハラル需要注15に対応するため、魚粉を培養液に混ぜる無化学肥料栽培にも取り組んでおり、今後は認証を取得する予定である。JAS有機野菜は土耕栽培農産物のみを認定対象としているため、JAS有機の認定取得はできないものの、高付加価値市場に向けた野菜生産を試験的に行っている。
 収穫された葉物野菜は、一定の温度帯で管理され、みちさきのハウスに併設されている調製室で袋詰めされ(写真13)、みちさきの社名と仙台市南蒲生の地域名を付したパッケージ(写真14)に入れて出荷されている。

6. みちさきの出荷販売事業と今後の加工事業

 2013年9月現在、葉物野菜の5割を大手小売店に、2割を外食店に、残り3割を地元農家の舞台ファームに販売し、JA仙台の直売所「たなばたけ」にも若干出荷している。主な販売地域は東北から南関東地域である。
 みちさきは、舞台ファームや株式会社農林漁業成長産業化支援機構(通称、6次化ファンドとよばれる)との共同出資で野菜加工会社のe-フレッシュ株式会社(以下、「e-フレッシュ」という。)を立ち上げた。2013年内に加工工場を舞台ファーム本社近くに建設し、2014年度からの稼働を予定している。みちさきで生産、収穫した野菜を、子会社のe-フレッシュでカット加工をして販売することにより、農産物の高付加価値化を目指している。

7. 今後の展望と課題

 今後の課題としてみちさきがあげているのは、「工業製品のように安定して衛生的な農産物を生産すること」「より有利な販売先の確保」「人件費や電気代の節減、および効率的作業のための動線の使い方改善によるコストダウン」である。円高による燃料コストや資材の価格上昇、復興事業の終了等、今後の事業環境の変化に対応しながら、現在の事業計画を実行し、長期的に安定した経営を実現できるかが問われている。先端技術を用いた効率的な大規模農業経営を目指し、加工事業による高付加価値化を追求するみちさきの今後を、多くの農業関係者が注視している。
 他方で、仙台東部地域全体の農業の復興と、みちさきの事業をどう結び付けるかという課題がある。みちさきは、将来的に地元農家と契約関係を結び、地域の露地栽培および施設栽培の野菜を、子会社のe-フレッシュでカット加工し、みちさきで生産した野菜と組み合わせて販売し、地域農業を活性化することを考えている。また、自社の経験を活かし、農業生産者による農業コンサルタントを行うことも視野に入れている。
 現在、IT技術等の先端技術を用いたみちさきのような農業経営が、今後の日本の農業モデルとして注目されいている。農産物のさらなる貿易自由化にも耐えられる企業的農業経営に対し、期待を寄せる人は少なくない。しかし、みちさき自身は、重装備の大型施設農業が地域農業の中で全面化することはないと断言する。初期投資がかさむため多額の公的支援が必要であり、誰にでも挑戦できることではないからだ。そうした意味では、みちさきのような先進的技術を用いた企業的大規模農業だけではなく、JA仙台が掲げる「全員参加」型プランのように、地域の多様な農業の担い手に光が当たり、多数の農業生産者が持続的に営農を行うことができる復興政策および農業支援制度が求められているといえよう。

        

注1 仙台農業協同組合に対するインタビュー調査(2013年9月19日)による。

注2 小賀坂行也・安江紘幸「震災からの営農再開に対する農業者の意向と支援ニーズの把握―宮城県仙台東部地域を事例にして―」『農業経済研究』別冊2012年度日本農業経済学会論文集、2012年、199-206頁。

注3 仙台農業協同組合に対するインタビュー調査(2013年9月19日)による。

注4 仙台市『東部地域における農と食のフロンティア構築』仙台市、2012年10月15日提供資料。

注5 国税(所得税・法人税)の税額控除、特別償却、県税(法人事業税、不動産取得税)の税額免除、および市税(固定資産税)の課税免除である。津波被災地およびその周辺の農業振興地域約3,000ヘクタールを対象地域とする。

注6「若い力、トマトに結集―農業・菊地守さん(仙台市若林区)」『河北新報』2012年2月14日付。

注7 株式会社みちさきに対するインタビュー調査(2013年9月18日)による。以下、特に断らない場合は同インタビューにもとづく情報である。

注8 仙台市はみちさきを含め14の指定業者に対して、16件の特区指定を行っている(仙台市に対するメール調査(2013年11月13日)による)。

注9 仙台農業協同組合に対するインタビュー調査(2013年9月19日)による。

注10 仙台市宮城野区南蒲生町内会に対するインタビュー調査(2013年9月18日)による。

注11 仙台農業協同組合に対するインタビュー調査(2013年9月19日)による。

注12 緩やかな傾斜のついた栽培ベッドに培養液を少量ずつ流下させながら栽培するシステムで、培養液を薄く循環させるため、作物が根から空気中の酸素を取り入れることができ、酸素欠乏が起こりにくい。また、培養液の冷却や加温が低コストでできるが、培養液の濃度や成分の変化が起こりやすいという短所もある(三菱樹脂アグリドリーム株式会社ホームページhttp://www.napperland.net/watercultivation.html、採録日:2013年10月24日)。

注13 水槽に溜めた培養液で作物を栽培する湛水式の養液栽培プラントで、培養液が多いため肥料成分や温度の変化がゆるやかである。培養液中の溶存酸素を効率的に供給するため、エアポンプを備えている(カネコ種苗株式会社ホームページhttp://www.kanekoseeds.jp/youeki/system-ek.htm、採録日:2013年10月24日)。

注14 イチゴの生長点が集中する株元(クラウン部)を冷温水製造装置と2連チューブ配管によって20℃程度に制御することで、促成栽培や収穫ピークの平準化、冬期の暖房費用の削減等が可能になる(農研機構ホームページhttp://www.naro.affrc.go.jp/、採録日:2013年10月24日)。

注15 イスラム教の戒律により、肉骨粉を用いた有機肥料で栽培した有機農産物を食することができない消費者に対応するため、みちさきでは魚粉を用いた有機質肥料を用いている。


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