ばれいしょの生産量は、全国シェアの約80%を北海道が占めており、そのうち46%が十勝のばれいしょである。
芽室町の生産量は、全国シェアの13%とトップクラスの産地であり、まさに「POTATO LAND(ポテトランド)」と言える。
芽室町のばれいしょの作付面積は、総作付面積2万ヘクタールのうち約15%に当たる3000ヘクタール程度となっており、畑作物における主要作物の一つとして、ばれいしょは輪作の基幹作物に位置付けられている。
また、生産量もさることながら、その用途は多岐にわたっており、品種数も主要なものだけで11品種を数えるほど、さまざまなニーズに対応したばれいしょ生産を担っている(図3)。
<芽室町の主力品種紹介>
〇 十勝めむろ産ばれいしょのエース「メークイン」(写真1)
古くから栽培されてきた「めむろメークイン」は、十勝めむろ産じゃがいものエースと呼ぶにふさわしい最高の品種である。メークインは細長い卵型で煮崩れしにくく、ゆで上がりが早く、黄色い切り口が特徴である。調理の方法は、煮崩れしにくい特徴を生かし、シチューや肉じゃが、カレーなどの煮込み料理に最適であり、低温で貯蔵しておくと甘みが増すため、サラダにも適している。
十勝めむろで生産されるメークインは、「めむろメークイン」として地域団体商標の登録を受けている。
〇 芽室町だけで栽培される独自品種 「マチルダ」(写真2)
芽室町は、全国で唯一「マチルダ」を、種子ばれいしょの作付けから選別・出荷まで一貫して行う産地である。他の品種に比べ病気に強い特徴から、農薬使用を減らして栽培している。小さくても完熟することから、収穫されたマチルダのうち、小さいものは加工用としてホールポテトや皮つきフライポテト・サラダベースに、大きいものは生食用として流通している。ただし、暑さには非常に弱い品種であり、近年は地球温暖化により高温・干ばつ気味で天候が推移することから、生産量が減少している。
〇 十勝めむろ産ばれいしょのトップバッター「とうや」(写真3)
芽室町では、
早生の男爵いもよりも収穫が早く、十勝めむろ産じゃがいもの「トップバッター」である。また、農林水産省のガイドラインに基づく「特別栽培」に取り組んでいる。目(くぼみ)が浅く調理しやすいのも特徴で、メークインに似たなめらかな食味である。皮をむいた後の変色が少なく扱いやすい品種で、煮物やスライスサラダに向いている。ただし、光に当たると緑化しやすいので、冷暗所で保存するなどの注意が必要である。
〇 加工用ばれいしょ(ポテトチップス向けなど)(写真4)
芽室町で生産される加工用ばれいしょは、主にポテトチップス原料として「トヨシロ」、「ぽろしり」、「スノーデン」、「きたひめ」などを中心として広く栽培されている。さまざまな加工用途に向く万能品種「トヨシロ」や長期貯蔵が可能な「スノーデン」、「きたひめ」など用途に合わせたさまざまな品種があり、いつでも食べごろのおいしいばれいしょを供給できる体制を整えている。