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産地紹介 野菜情報 2026年5月号

北海道 JAめむろ 日本トップクラスのばれいしょ産地 「POTATO LAND MEMURO」

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芽室町農業協同組合 農産部 青果課 課長 三戸部 良太
タイトル横 野菜写真

1 産地の概要

 芽室 めむろ)町は、北海道の東部にあり、日高山脈の東、十勝平野の中西部に位置する。年平均気温は6度、夏は30度以上、冬は氷点下20度以下と寒暖差が大きい内陸性気候で、日本有数の晴天率を誇る。
 東西に22.6キロメートル、南北に35.4キロメートルの大きさを有し、その42%が農地、40%が山林という緑豊かな畑作地帯である。町を流れる十勝川、芽室川、()(せい)川などの河川が、平坦で肥沃な大地を形成している。
 芽室町農業協同組合(以下「JAめむろ」という)は、昭和23年に芽室一円を区域として設立された(図1)。
 総作付面積約2万ヘクタールを有する管内では、野菜や小麦、ばれいしょ、てん菜、大豆などの生産が盛んに行われており(図2)、農家1戸当たりの作付面積は約38ヘクタール(札幌ドーム6個分に相当)である。
 
タイトル: p039b
 
タイトル: p040a

2 芽室町のばれいしょ生産概要

 ばれいしょの生産量は、全国シェアの約80%を北海道が占めており、そのうち46%が十勝のばれいしょである。
 芽室町の生産量は、全国シェアの13%とトップクラスの産地であり、まさに「POTATO LAND(ポテトランド)」と言える。
 芽室町のばれいしょの作付面積は、総作付面積2万ヘクタールのうち約15%に当たる3000ヘクタール程度となっており、畑作物における主要作物の一つとして、ばれいしょは輪作の基幹作物に位置付けられている。
 また、生産量もさることながら、その用途は多岐にわたっており、品種数も主要なものだけで11品種を数えるほど、さまざまなニーズに対応したばれいしょ生産を担っている(図3)。
 
タイトル: p040b
 
<芽室町の主力品種紹介>
〇 十勝めむろ産ばれいしょのエース「メークイン」(写真1)
 古くから栽培されてきた「めむろメークイン」は、十勝めむろ産じゃがいものエースと呼ぶにふさわしい最高の品種である。メークインは細長い卵型で煮崩れしにくく、ゆで上がりが早く、黄色い切り口が特徴である。調理の方法は、煮崩れしにくい特徴を生かし、シチューや肉じゃが、カレーなどの煮込み料理に最適であり、低温で貯蔵しておくと甘みが増すため、サラダにも適している。
 十勝めむろで生産されるメークインは、「めむろメークイン」として地域団体商標の登録を受けている。
 
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〇 芽室町だけで栽培される独自品種 「マチルダ」(写真2)
 芽室町は、全国で唯一「マチルダ」を、種子ばれいしょの作付けから選別・出荷まで一貫して行う産地である。他の品種に比べ病気に強い特徴から、農薬使用を減らして栽培している。小さくても完熟することから、収穫されたマチルダのうち、小さいものは加工用としてホールポテトや皮つきフライポテト・サラダベースに、大きいものは生食用として流通している。ただし、暑さには非常に弱い品種であり、近年は地球温暖化により高温・干ばつ気味で天候が推移することから、生産量が減少している。
 
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〇 十勝めむろ産ばれいしょのトップバッター「とうや」(写真3)
 芽室町では、()()の男爵いもよりも収穫が早く、十勝めむろ産じゃがいもの「トップバッター」である。また、農林水産省のガイドラインに基づく「特別栽培」に取り組んでいる。目(くぼみ)が浅く調理しやすいのも特徴で、メークインに似たなめらかな食味である。皮をむいた後の変色が少なく扱いやすい品種で、煮物やスライスサラダに向いている。ただし、光に当たると緑化しやすいので、冷暗所で保存するなどの注意が必要である。
 
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〇 加工用ばれいしょ(ポテトチップス向けなど)(写真4)
 芽室町で生産される加工用ばれいしょは、主にポテトチップス原料として「トヨシロ」、「ぽろしり」、「スノーデン」、「きたひめ」などを中心として広く栽培されている。さまざまな加工用途に向く万能品種「トヨシロ」や長期貯蔵が可能な「スノーデン」、「きたひめ」など用途に合わせたさまざまな品種があり、いつでも食べごろのおいしいばれいしょを供給できる体制を整えている。
 
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3 生産・栽培上の特色

 ばれいしょは、ジャガイモシストセンチュウやそうか病などの土壌病害虫のまん延を防止するため、4年で輪作することを基本として作付けが行われる。
 春作業は、4月中旬頃から畑づくりを始め、4月下旬~5月上旬に、は種作業が行われる。
 は種後は、塊茎(かいけい)(いも)が地表近くに露出するのを防いで緑化(ソラニン生成)を避け、同時に塊茎の肥大・収量を安定させるため培土作業を行う。
 近年はロータリーヒラによる早期培土が主流であり、一部ソイルコンディショニング栽培(注1)やオールインワン栽培 (注2)などによるは種同時培土も行われている(写真5)。
 
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(注1)ソイルコンディショニング栽培は、あらかじめ作土から、石・れき・土塊を取り除き、うね立てした上で播種するため、品質の向上と収穫作業の大幅な省力化が期待できる作業方法である。主な効果としては、1)いもの肥大・大きさが均一、2)いもの変形が少ない、3)緑化いもが少ないーなどがある。
(注2)オールインワン栽培とは、生産者は何度も畑に入る必要がないよう、整地、施肥、植え付け、培土を1回の工程でこなす農機を用いた栽培方法である。


 収穫作業は、早生品種で8月中旬頃から始まり、晩生品種は10月上旬頃まで収穫を行う(表、写真6)。

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◆一言アピール◆

 芽室町のばれいしょは、生産量、品質ともに全国でもトップクラスで、「ばれいしょ栽培のプロ中のプロ」の農家の方々が生み出す一級品です。
 ばれいしょに限らず、十勝めむろ産農産物には商品ブランドロゴがついておりますので、このマークを見かけた際はぜひ一度手に取っていただき、十勝めむろ産農産物のおいしさを味わっていただきたいと思います。
 
タイトル: p043b

◆お問い合わせ先◆

担当部署:芽室町農業協同組合 農産部青果課
住  所:北海道河西郡芽室町西4条南1丁目1番地9
電話番号:0155-62-2537
FAX番号:0155-62-6780
ホームページ:https://www.ja-memuro.or.jp/