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産地紹介 野菜情報 2026年2月号

茨城県 JAほこた おいしいみずなを安定供給~JAほこた 園芸部会水菜部~

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ほこた農業協同組合 営農企画推進課 大貫 真司
みずな

1 産地概要

 ほこた農業協同組合(以下「JAほこた」という)は、茨城県の東南部・鹿(ろっ)(こう)地域、鉾田(ほこた)市(旧鉾田町、旧大洋村)を管内とし、広々とした太平洋と緑あふれる豊かな大地に恵まれた全国有数の農業地帯である。関東ローム層を活かした排水性と保水性のバランスの取れた土壌環境と温暖な気候は、(こん)(にち)の鉾田の農業の隆盛を支えている(図1、写真1)。
 
タイトル: p034b
 
 JAほこたの農産物は、全国的にも有名なメロン・いちごなどの果実的野菜だけでなく、こまつな・ほうれんそう・みずな・にら・トマト・かんしょなど多品目にわたり、全国でもトップクラスの生産量である。また、常磐自動車道・東関東自動車道などの高速道路や幹線道路が張り巡らされ、首都圏への安定供給が可能となっている。令和7年1月現在の組合員数は3758人で、令和6年度の野菜・果実販売金額は162億9000万円である(図2)。
 
タイトル: p035

2 みずな栽培導入の経緯

 連作障害や高齢化により、基幹作物であったメロンの作付面積が減少し、代わりになる品目を探していた中で、メロンのパイプハウスをそのまま活用できる葉物野菜などの導入が進んだ。
 その中で、みずなは市場からの作付け要請があったことから、平成10年頃に栽培が始まり、その後消費が伸びたことから栽培面積を拡大していき、12年に「園芸部会水菜部」(以下「部会」という)が発足した。
 現在のみずな生産者は約70戸、出荷量から想定される栽培面積はおよそ185ヘクタールである。年間の出荷量は約3140トンに上り、販売金額は令和6年度実績で11億7000万円となっている。
 茨城県では、1)対象品目の「品質」、「規格・選別」、「鮮度」等が、茨城県が定める基準を上回っていること、2)「産地管理責任者の特定」や「品質の向上等のための取組」等、茨城県が定める産地要件を備えていること、3)対象品目の品質や産地の出荷体制などが、市場・仲卸、実需者から評価されていること、-など茨城県の指定要件を定め、県として、競争力のある園芸産地を「銘柄産地」として指定しているが、当産地は、平成28年度に、この「茨城県銘柄産地」に指定された。関東圏を中心に首都圏市場や量販店、飲食業界への安定供給につながっている。

3 栽培の工夫

 周年出荷(年に6~7回転)に対応するため、栽培面では堆肥などの有機物を投入し、安定生産に向けた土づくりを実施している。その他にも積極的な土壌検査を実施し、適切な肥培管理を心掛けている。また、盛夏期においては、太陽熱による土壌消毒と不耕起栽培を組み合わせ、夏季を中心に多く発生する立ち枯れ症や雑草の発生抑制をしている。
 近年の猛暑による高温障害対策として、遮光試験、各期の品種比較試験を通して、適正な栽培方法や品種選定に取り組んでいる。その他、栽培講習会を年2回実施しており、農薬の適正使用や、品種特性に応じた栽培管理により、より良いみずなの生産に努めている(写真2)。また、JAほこたでは、栽培履歴や電子メールを使った環境情報の提供のほか、病害虫の発生状況や施肥工夫の情報交換をしている。さらに、県の農業改良普及センターや種苗会社と連携し、試験栽培や品種比較を実施している。また、部会員間でそれぞれの畑に出向き、栽培の違いなどを実際に見ることで見聞を広げるなど、ベテラン生産者の技術向上だけでなく、若手生産者の育成にも力を入れている。
 
タイトル: p036a

4 出荷体制

 出荷規格の統一のため、出荷が本格化する時期を狙い、年に3回の目揃え会を開催している(写真3)。出荷時は専門検査員による検査を実施し、品質の徹底を図っている。また、シャキシャキした歯ざわりのみずなを新鮮なまま出荷するため、各生産者は、収穫後すぐに一定の温度に保たれた冷蔵庫へ保管する。調製後、出荷したJAの集荷場で真空予冷を行い、その後冷蔵庫に保管し、保冷車で市場まで運搬するコールドチェーンなど、栽培から出荷まで徹底した品質管理により、安定した品質のみずなを供給している(写真4)。
 
タイトル: p036b

5 販売戦略、消費拡大

 JAほこたの出荷規格は、「AL」と「AM」の2規格を中心としており、FG規格(防曇用加工)袋は、200グラムの目方で段ボール当たり25袋入りを基本としている(写真5)。安定した販売体制に対応するため、市場とは年間契約で値決めし、販売を行っている。要望に応じて、150グラムの目方で30袋入りの規格で契約したり、業務用向けにバラでの出荷をしたりするなど、さまざまな要望に応えている。
 また、茨城県内のラジオ放送局と年間契約をしてCM放送を行ったり、レポーターと生産者が作物や部会の活動などを現地圃場で紹介したりする他、岩手県や長野県など他県のテレビ放送局の番組で、JAほこたの野菜を紹介したり、抽選で野菜をプレゼントしたりするなどのキャンペーンを行い、多方面でのPR活動を行っている。
 さらに、部会では、鉾田市の地元高校と協力して生徒にレシピを考案してもらい、それをPRに活用して消費拡大を図っている(写真6)。今後もマスメディアや行政、各市場と協力した宣伝活動により、販売の強化を通じて地域の農業発展に努めていきたい。
 
タイトル: p037

◆一言アピール◆

~消費者の食卓へ~
 JAほこたのみずなは、鍋料理だけでなく、サラダやしゃぶしゃぶ、炒め物、パスタなど幅広く利用できます。若採りのため柔らかく、生食でもえぐみが少なく、どんな料理にもよく合います。
 みずなは、食べたときの“シャキッ”という食感と、爽やかな香りが特徴です。ぜひ、鉾田産のみずなを手に取って、旬の味を感じてください。

◆お問い合わせ先◆

担当部署:JAほこた 営農企画推進課
住  所:311-1503 茨城県鉾田市徳宿2325-2
電話番号:0291-36-2515
FAX番号:0291-36-2518
ホームページ:https://ja-hokota.or.jp