(1)出荷規格
長さ23~35センチメートル、重量280~350グラムのにがうりを、10本入り3キログラムとなるよう箱詰めする(写真6)。
9月が近づき気温が低くなると、にがうりの肥大が遅くなるため、長さ18~25センチメートル、重量200~250グラムの1箱14本入りの規格を増やすことで、にがうりの取り逃しを防ぐように工夫している。
また、主品種は久留米原種育成会の「ゴーヤ
節成」である。ゴーヤ節成は、節成性(着果結実すること)が高く、初期より多収であることや、果実の重量感があり、食感がよく、苦みがマイルドなことが特徴である。
(2)出荷時期と販売の工夫
前出の通り、ハウスにがうりの出荷が5月上旬から始まり、12月中旬ごろに終わる。露地にがうりの出荷は6月中旬から始まり、気温が低くなる9月下旬ごろに徐々に少なくなる。
6~9月は群馬県全体でまとめて共計販売
(※)を行っている。共計販売は、他産地の出回りもある中、群馬県全体で販売することのスケールメリットを生かし、市場での優位性を維持している。
主な販売先は首都圏に近いメリットを生かし、京浜市場を中心に、北は岩手県、西は大阪府まで販売を行っている。
10月以降は共計販売が終わり、出荷量も減少傾向になるため、12月のハウスにがうりの出荷終了時まで、販路を維持することが重要になる。また、ハウスにがうりの出荷は、5月8日の「ゴーヤの日」を目指して始まるが、その後露地にがうりが始まる夏季までの販路確保も重要となる。
※一定期間内にJAが出荷した同品質の農産物を、その期間内の平均価格で精算する方式。