島原雲仙農業協同組合(以下「JA島原雲仙」という)は、長崎県島原半島の島原市、雲仙市および南島原市の3市を管内としている(図1)。
島原半島は長崎県南東部に位置し、雲仙普賢岳を中心とした丘陵地帯と有明海および
橘湾の海岸沿いの平野部からなる。総面積467.4平方キロメートルは、県土の11%に過ぎないが、耕地面積は同24.8%、そのうち63.7%が普通畑(県耕地全体の29.1%)という畑作の盛んな農業地帯である。
農業産出額は県全体の47.2%を占めるなど、恵まれた気候・土壌条件を生かして、多様な産地が形成されており、農産・園芸・畜産のバランスのとれた農業を展開する長崎県を代表する農業地域である(図2)。
その中で、雲仙市南串山町は、海と山に囲まれた地形で、肥沃な赤黄色土は水持ちが良く、丘陵の多い地形を生かした段々畑(写真1)は水はけが良く、レタスの栽培にとても適した地域といえる。
また、半島の西南に位置しており、温暖な気候と、放射冷却を受けにくい地形は、厳寒期の1、2月においても被覆資材だけで大玉レタスの収穫を可能にしている。