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産地紹介 野菜情報 2022年2月号

千葉県 JAちばみどり~透き通るような白さと葉の緑がくっきり分かれた「ひかりねぎ」~

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ちばみどり農業協同組合 営農センターそうさ 課長 佐藤 安彦
 
ねぎの写真

1 産地の概要

 ちばみどり農業協同組合(以下「JAちばみどり」という)は千葉県の北東部に位置し(図1)、東総台地と九十九里平野からなる砂壌土、壌土、粘質土、火山灰土と、さまざまな土壌条件を有する温暖な農業生産力の高い地域のJAが一つになって、平成13年1月に誕生した。 長い年月の中で築き上げられた産地として、組合員は先人の苦労と努力を学びつつ生産に励んでいる。
 

 図1 JAちばみどりの位置図
 管内の生産状況は、畑作地帯、稲作地帯、畜産、酪農、果樹、植木に分かれ、多種多様な農産物を生産販売している。 米は早期栽培の特性を生かし、減農薬・減化学肥料の特別栽培米に取り組んでおり、野菜については露地・施設野菜を合わせて年間60品目を生産し、多数のブランド品を擁している。 令和2年度の農産物販売高は、園芸が226億3787万円、農産が17億7645万円、畜産が38億5328万円である。 組合員数は、令和2年12月末現在で2万854人となっている。
 

2 そうさ地域のねぎ生産の概要

 管内のねぎ栽培の歴史は古く、昭和30年代から光町地区(現在の横芝光町)で栽培されたことが始まりである。現在では、匝瑳市、旭市へ栽培面積が広がり、管内で生産される長ねぎを高品質な「ひかりねぎ」としてブランド化している。栽培は秋冬・春・皐月(さつき)・夏の作型で、年間70万ケース出荷している。また、平成8年には予冷貯蔵施設を備えた一元集出荷場が稼働したことにより、更なる品質の向上と取引先からの要望に沿った出荷ができるようになった。
 
近年では、安価な輸入ねぎの増加、難防除病害虫の発生、生産者の高齢化など、さまざまな課題に直面しているが、生産組織「そうさ園芸部」のねぎ生産者220人が一致団結して、ブランド産地の維持向上に取り組んでいる(写真1)。

写真1  ねぎの圃場

 

3 「ひかりねぎ」ブランドの維持・向上

 各生産者が栽培基準と出荷規格に基づき生産、調整選別を行い、出荷場へ搬入している。出荷場では、専任検査員(5人体制)が出荷品の車上抽出検査を行い、合格した出荷品のみが専用のパレットへ下ろせるシステムになっている(写真2)。パレットに移されたねぎは同一施設内の真空予冷装置で冷却された後、すぐ隣の冷蔵庫に保管される。出荷場が一元化されているため、専任検査員の統一された目で確認でき、個人格差の是正が可能である。

写真2  出荷場
 

 そうさ園芸部には検査担当役員が8人おり、日々の検査状況を把握し、専任検査員との情報交換や検査指導を行うと共に、シーズンを通して役員自ら立会検査を行う。指導担当役員8人は、当地区に適した品種を選択するための比較試験(10社・20品種)と検討会を毎年実施している。作型ごとの残留農薬検査では、全生産者に対し、収穫中の圃場(ほじょう)にはピンク旗立てを励行し、農薬のドリフト(注)を回避する対策をとっているほか、フェロモントラップによる害虫の発生予察、栽培履歴の記帳を義務付けている。栽培履歴の記録の未提出者は出荷不可となる(写真3、4)。

(注)農薬散布時に、隣接する他の圃場の農作物にも農薬が付着すること。
 

写真3 ドリフト回避の旗を立てる収獲中の圃場、写真4 フェロモントラップ

 

 品質向上に向けては、美しさや太り具合を競う品評会である「立毛共進会」、選別の良い生産者に贈られる「優良出荷者表彰」などを毎年開催し、生産者が常に上を目指して技術を共有できる環境を整え、品質の良いねぎ作りに取り組んでいる(写真5)。流通においては、出荷先における着荷状態や他産地の規格などをチェックし、今後の改善につなげていく(写真6)。

写真5 立毛共進会の様子、写真6 夜間流通調査

4 プレミアム夏ねぎの取組み

 4月下旬は春ねぎが終盤を迎え、抽苔(ちゅうだい)(ここでは「ねぎぼうず」のこと)や病気などで品質が低下したねぎが散見される時期でもある。夏ねぎの本格出荷が始まる5月下旬までは市場でも品薄状態が続く。柔らかく高品質な夏ねぎの出荷増量が待たれるが、気象の影響を受けにくい2条トンネルを使った栽培技術が確立し、品種改良も進んだことから、4月から5月の夏ねぎの出荷が増えてきた。千葉県園芸協会、全農ちば、九十九里地区の3JA(ちばみどり・山武郡市・長生)では、この時期の夏ねぎを「プレミアム夏ねぎ」と名付けて生産し、面積拡大を目指している(図2、3)。
 

図2 千葉県産ねぎ 作型別出荷スケジュール


図3 販売促進用のグッズと出荷用の箱

 プレミアム夏ねぎは、トンネルにより短期間で生育させているため、柔らかくみずみずしいのが特徴である。本格的に栽培を始めた平成28年から市場関係者間で浸透し、品質・味共に高く評価されている。
 
◆一言アピール◆
 当産地のブランド「ひかりねぎ」は、白身が長く葉の緑色の境がはっきりしていて、全体がつやつや光っているのが特徴です。ねぎ栽培では何度も周りの土を盛ることで、白身を長く伸ばしていきます。管理機を使い5~6回、時には収穫まで8回以上土を盛り、最後は葉っぱの下が隠れるくらい盛ります。そうすることで透き通るような白さと、葉の緑色がくっきり分かれた「ひかりねぎ」ができます。夏は薬味でシャキシャキみずみずしく、冬は鍋で柔らかくて甘いねぎをご賞味ください。
 
◆お問い合わせ先◆
担当部署:ちばみどり農業協同組合 営農センターそうさ
住  所:〒289ー1727 千葉県山武郡横芝光町宮川7267ー1
電話番号:0479ー84ー3320