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今月の野菜

千葉県 JAさんぐん 
~季節を味わう食べ物 そらまめ~

山武郡市農業協同組合 営農部 営農振興課
課長代理 なぎ あきよし


1 産地の概要

山武郡市農業協同組合(以下「JA山武郡市」という)は、千葉県の北東部に位置し、成田空港に隣接する北総地帯から、広大な九十九里浜沿岸にまたがる、3市3町(山武市、東金市、大網白里市、芝山町、九十九里町、横芝光町(旧光町を除く))を管轄とするJAである(図1)

年間を通して比較的温暖な気候であることから、年間40品目以上の青果物を首都圏の市場を中心に出荷している。露地栽培ではねぎやにんじん、施設栽培ではトマトきゅうりなどの作付けが盛んで、青果物の年間販売高は72億円ほどである。

千葉県は、そらまめの農業産出額が全国第2位(平成29年実績)で、なかでも山武市を中心としたJA山武郡市管内は、県内有数のそらまめ産地の一つである。令和元年産の生産者は210人、作付面積は21ヘクタール、出荷量は約200トンである。

しかしながら、高齢化や他産地との競合、新たな土壌病害の発生などにより、この10年間で生産者数と作付面積が4割程度、減少している。

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2 生産・栽培カレンダー

JA山武郡市のそらまめは、管内全域で栽培されているが、特に九十九里浜沿岸の水はけの良い砂質土壌を中心に栽培が行われている。そらまめは連作ができないため、一度作付けしたじょうは4~5年間作付けを控える。そのため、一度に広い面積を栽培せず、ねぎやスイートコーン、ブロッコリーなどと組み合わせた輪作の1品目として位置付けられている。

主な作型は、秋まきの初夏どりが主流となっている。10月下旬にしゅし、11月中旬に定植、5~6月上旬にかけて収穫する(写真1~2、図2)。当地は、比較的温暖であるが、雪や晩霜の影響があることから、1月下旬~4月上旬まではトンネル被覆を活用し栽培を行っている。

品種は、一寸そらまめの仲間のりょう西さいいっすんうちこしいっすんを主に栽培している。

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3 出荷規格と栽培上の特色

そらまめの出荷規格は、表の通りとなっており、市場向けと量販向けに分かれている。市場向けには、L・M・S・Bの4規格、量販向けにはL・M・Sの3規格となっている(写真3)。

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一般的にそらまめは3粒以上の整粒が入ったL級規格が市場評価が高い。L級で収穫するために、生育期間中に枝や花の数を管理する作業が必要となる。

しかしながら近年は、高齢化や作業労働力の不足、費用対効果を勘案し、管理作業を省力化する放任栽培が増加している。L級の発生は減少するが、収穫さや数で収量を確保するという方法で、生産力を維持している。

また近年そらまめ産地では土壌伝染性のウイルス病が増加しており、対策が急務となっている。このウイルス病に感染すると、枯れてしまったり、葉や莢に病斑が発生したりして、出荷できないことが多いので、生産量が減少する要因の一つとなっている。病気の原因は、土壌中の菌と言われており、圃場から圃場へと拡大する可能性もあるため、土壌消毒などの技術を使い、拡大を最小限に抑える対策をとっている。

4 出荷の工夫

そらまめは、収穫後も呼吸を続けているため「おいしいのは3日だけ」と言われるほど、収穫後に鮮度が落ちやすい。そのため、JA山武郡市では大型の集荷施設2カ所に真空予冷装置を完備し、出荷前のそらまめを芯から冷却して低温状態にして呼吸量を低下させ、収穫時の鮮度をそのままに市場へ送ることを可能にしている。

また、収穫や箱詰め作業の労力を軽減するため、コンテナ出荷にも取り組んでいる。ダンボール2箱分を1つのコンテナで出荷することで、生産者は資材費の軽減にもつながり、買い手の方もゴミが削減できるため、年々コンテナ出荷は拡大している。

5 販売戦略

JA山武郡市は都心まで約1時間という立地条件を生かし、京浜市場を中心にそらまめを出荷している。大消費地に近く、鮮度を保持したまま市場に届けられるのは、千葉県ならではのメリットである。

また、最近は、M級(1莢整粒2~3粒、22グラム以上のもの)のスタンドパック包装にも卸売業者からの要望により取り組んでいる。事前に数量・価格を決める契約取引とすることで、市況相場に左右されない安定した取引が可能となる。販売先も店頭にすぐに並べられるというメリットがあるため、産地の売り場を確保するための手段として取り組んでいる。

JA山武郡市では、そらまめに限らず青果物の生産において、全ての生産者に農薬をはじめとする生産履歴の記帳を義務付け、適正な使用が確認されたものだけが出荷できる体制を整えている。また、残留農薬の自主検査や、JA独自のGAPを実践するなど、「安全・安心な農産物はさんぶの大地から」を合言葉に産地一丸となって取り組んでいる。

定番の食べ方は、莢から実をとって塩でゆでるだけの「塩ゆで」、他には最近では、莢のままオーブントースターで焼く「焼きそらまめ」、他にも「ポタージュ」や「そらまめご飯」「かき揚げ」「とうばんじゃん」など、さまざきな料理に使えるので、おすすめである(写真4)。

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一言アピール

昔から千葉県産のそらまめは初夏を彩る風物詩として江戸っ子たちに愛されてきました。収穫最盛期も2週間程度と旬が短く、まさに「季節を味わう食べ物」です。大相撲5月場所や浅草三社祭などで賑わう5月のひと時を、千葉県産そらまめを食べながら粋に過ごしてみてはいかがでしょうか。
 JA山武郡市のそらまめは、農産物直売店「山武緑の風」からもお取り寄せ可能です。是非一度ご賞味ください。

お問い合わせ先

 担当部署:山武郡市農業協同組合 営農部
 住  所:〒289-1334 千葉県山武市和田375-2
 電話番号:0475-82-3531 FAX番号:0475-82-3227
 ホームページ:http://www.ja-sambugunshi.or.jp/
 農産物直売店「山武緑の風」成東店
 電話番号:0475-82-3214  FAX番号:0475-82-3224


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