おいらせ農業協同組合 指導課
川村 良徳
2.栽培概要
品種は早春まき(4月中旬~5月上旬播種)については常豊、春まき(5月上旬~6月中旬播種)は柳川理想を主に栽培しています。収穫時期は、8月下旬からながいもの収穫が始まる11月中旬に収穫し、冷蔵庫に保管して2月中旬まで計画出荷されています。
販売先は市場出荷を主にしていますが、減農薬・減化学肥料の特別栽培も約30ヘクタール契約栽培しています。
ごぼうの栽培カレンダー
3.出荷体制
出荷は、10kgダンボールと4kgポリ袋の2種類で出荷します。以前は、規格板の太さで選別していましたが、量販店が本数を重視するようになったため、1本重量と本数で規格を分けるようになりました。また、ごぼうは地域で好みが違うためその地域が好む規格のごぼうを出荷しています。(関東はM以上の太さで、中京以西は2M以下の細物を中心に出荷)
4.販売戦略
当地域は夏場が冷涼なため、農薬散布は少ないのですが、全品目に対して防除記録をつけて消費者が安心できるような体制をとっています。その中でもごぼうは、平成16年から、「全農安心システム」の認証を受け、第3者機関の厳格な検査を受けて消費者の「安全・安心」に対する要望に応えています。
また、当地区のごぼうは風味が良くシャキシャキ感があり、市場評価も高く、テレビの料理番組等で数多く取り上げられ、マスコミを活用した宣伝も多く実施しています。
また、生産者が消費地での対面販売を実施して消費者の声をじかに聞いたり、料理方法や保存方法を教えたりしています。そのことで、販売する側、買う側の気持ちを理解して販売戦略に生かそうとしています。
ごぼうは、低カロリー、ヘルシー食品として人気が高くなっています。その中でも食物繊維を多く含むことで知られています。食物繊維は、便通腸内の発癌物質を吸着する作用があることから、発ガン物質の濃度を薄め、大腸がんの発生率を抑える作用があり、また便通を良くすることで腸内の発ガン物質の停滞時間を短くするメリットもあります。最近、食物繊維の中のリグニンに抗細菌作用があり、ガン細胞の発生を抑える作用がある事が分かってきました。その他、コレステロール等も排出してくれるので、動脈硬化予防の効果もあります。さらにガン・便秘・胃けいれん・口内炎・肌のトラブル・疲労回復などの効用があるといわれています。
このようなごぼうの効用は、一般の人に十分浸透していないため、PRを積極的に行い、もっとたくさん食べてもらいたいと考えています。
一言アピール
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