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産地紹介


北海道下川町、美深町、音威子府村、中川町
(かぼちゃ)

北はるか農業協同組合 農産課長 菅野 能弘


1.地域の概要
 JA北はるかは、北海道の北部にあたる稚内市と旭川市のほぼ中間(北緯44°30´)に位置しています。東方には函岳(海抜1,129メートル)を主峰とする北見山地が、西方には天塩川山地が延々と連なり、ここを源とする中河川が平坦部を形成しながら中央平地を南北に貫流する全国第4位の最大河川、天塩川(286キロメートル)に合流し盆地を形成しています。厳しい自然条件を克服しながら肥沃な土地条件を活かし、南部はもち米を主体とした稲作地帯である一方、北部・東部は小麦、豆類、馬鈴薯、甜菜を中心とした地帯で適地適作を進めています。この地は山地原野が92パーセントを占めており、農地面積は4,800ヘクタールとなっています。




2.品種と栽培方法


主な栽培品種


当JAでは、西洋系の品種を主に栽培しています。西洋系は10a当り2トンの収量性はあるものの、厳しく選果することで見劣りのする物は出荷しないことにしています。そのため、正品収量は10a当り約1トンとなっています。

当JAの南瓜の特徴

 1.強紛質・高糖度果重2.0kg以上の腰高偏円系で良く育つ。
 2.草勢強く蔓太、即枝の発生少ない。ハウス・トンネル・露地抑制とどの作型でも良い。
 3.果皮は濃緑青で、細かなチラシ斑が入る。収穫後の変質少なく日保ち良い。
 4.果肉は農黄色で厚く、開花後30日で紛質度最高、50日前後で収穫適期となり糖度も良い。

 昭和58年頃からえびす南瓜を主体に作付けをしてきましたが、平成に入ってから消費地などから紛質系の南瓜栽培への要望が強まり、くり系の作付けを始めました。収量性は低いですが食味がよいと慕われています。
 また、既存のえびす南瓜に対しても、高糖度であると好まれているため作付面積を減らすことなく栽培をしています。

南瓜の作付面積等の推移

 また、当JAでは、南瓜生産部会において下記のように栽培基準を設定し、品質の良い南瓜を提供できるよう日々努力しています。

JA南瓜生産部会栽培基準





3.出荷体制
 当JAの南瓜は、秀品、優品を4玉~9玉の10kg詰めのダンボールで出荷しています。
 また、下記のように統一取扱基準を設定しています。

生食南瓜統一取扱基準

1製品販売規格


2品質基準


3原料出荷規格
 (1)原料規格は、秀品・加工品の2種類とし、秀品の中の加工品は没収とする。1玉重1.2kg以上を出荷と
する。没収品は精算単価の上乗せとする。
 (2)土付き・外品・青未熟・腐敗品・1玉1.2kg以内のものは出荷しないで下さい。
 (3)出荷時は、コンテナに区域・氏名・秀品・加工品を記入した荷札を付けて下さい。


4適期収穫
 (1)着果後40日~45日が目安です。
 (2)果梗に出る白いコルク状が目安です。
 (3)果皮の色が緑色から濃緑色に変化し縦溝が白銀状になった頃です。(試食をする)
 (4)早取り南瓜は腐敗の要因となるため熟期に気をつける。


5収穫方法
 (1)果実の実入りから、収穫は1番果・2番果と分けて行ってください。(一斉取りは未熟南瓜の混入の無
いようにする)
 (2)腐敗は打撲等が要因するので、丁寧に扱ってください。
 (3)果梗は出来るだけ短くし、箱詰め作業に支障のないように切ってください。


6乾燥方法
 (1)風通しのよいハウスに着色テントを掛け、裾の部分は通気性を考慮してください。(温度28~30)
 (2)乾燥の期間は、7日間~14日間以上が望ましいです。
 (3)ネズミの食害・日焼け・果梗切り口のカビなどに注意して下さい。


選果の様子
アスパラガス選別施設と混用



4.販売戦略
 JA北はるかの南瓜栽培は、昭和58年ごろから一部の生産者が旬の時期に地先販売を行ったことから始まり、後に生産組合の発足と同時に主に道内へ出荷することになりました。
 道内の作型から道内産地は同時期販売となり競合するため、当JAでは市場ごとに定時定量出荷計画を作成することで流通に負担をかけずに安定した販売価格を見出すよう努めています。
 また、平成15年より安心・安全の取り組みを重視しており、生産履歴記帳を全戸で記帳し、出荷前には農薬残留検査を行い、信頼のもとで生産を行っています。
 国産南瓜の品種名を問われると大抵は「えびす」と言われると思われます。そして近年では主に粉質系が求められるなか、現在も「えびす」に拘って栽培しているのは、単に栽培しやすいからという訳ではなく、この北海道の風土に合って本当に美味しく綺麗な姿をした南瓜を作ろうという個々の生産者の強い意志によって作られています。



収穫体験をとおして、
地域消費者と交流を深める

広大なかぼちゃのほ場

一言アピール

かぼちゃは、緑黄色野菜の中ではニンジン、ホウレン草に並ぶくらいの人気の高さを持ち、ビタミン、ミネラル、繊維質など栄養が豊富な野菜です。
 主成分はでんぷん質ですが、豊富なビタミン、ミネラル類、皮膚や粘膜を丈夫にするカロチン、心身の活力を高めるビタミンB1、B2、血管を柔軟にし抵抗力を養うビタミンCなど栄養素がたっぷり入っています。

えびす南瓜:北海道の寒暖の差で育った南瓜は、紛質感もよく、消費者に届く頃はちょうど甘みも良い時期に出荷されます。

くりゆたか:10月に出荷される頃、糖度が増し、強い紛質であることから、大変良い食味となっています。共に貯蔵性が良く、空気が滞留せず通気性の良い場所に保管しておくと冬至まで日持ちします。


問い合わせ先
北はるか農業協同組合
農産課
〒098-2220
中川郡美深町大通北2丁目12番地
TEL <01656-2-1601>
FAX <01656-2-2225>
物流センター
TEL・FAX <01656-2-1582>
mail <noubfk@circus.jp>


<一般地方発送>
Aコープ美深店
TEL 01656-2-2656
FAX 01656-2-3126
E-mail:coopbfk@beach.ocn.ne.jp



 

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