1 産地生産基盤パワーアップ事業 【31,000百万円】
<対策のポイント>
収益力強化に計画的に取り組む産地に対し、農業者等が行う高性能な機械・施設の導入や栽培体系の転換等に対して総合的に支援します。また、輸出事業者等と農業者が協働で行う取組の促進等により海外や加工・業務用等の新市場を安定的に獲得していくための拠点整備、需要の変化に対応する園芸作物等の先導的な取組、食料安全保障の確立に向けた国産農産物のシェア拡大に資する取組、全国産地の生産基盤の強化・継承、土づくりの展開等を支援します。
<内 容>
(1)新市場獲得対策
1. 新市場対応に向けた拠点事業者の育成及び連携産地の対策強化
新市場のロット・品質に対応できる拠点事業者の育成に向けた貯蔵・加工・物流拠点施設等の整備、拠点事業者と 連携する産地が行う生産・出荷体制の整備等を支援します。
2. 園芸作物等の先導的取組支援
園芸作物等について、需要の変化に対応した新品目・品種、新樹形の導入や栽培方法の転換、技術導入の実証等の 競争力を強化し産地を先導する取組を支援します。
3. 国産シェア拡大対策
国産麦・大豆の増産や安定供給に必要な農業機械の導入や集出荷貯蔵施設等の整備、国産加工・業務用野菜等のサ プライチェーンの強靱化に向けた農業機械・技術等の導入、流通加工施設の整備、需要拡大に資する全国的な取組等を支援します。
(2)収益性向上対策
収益力強化に計画的に取り組む産地に対し、計画の実現に必要な農業機械の導入、集出荷施設の整備等を総合的に支援します。また、施設園芸産地において、燃油依存の経営から脱却し省エネ化を図るために必要なヒートポンプ等の導入等を支援します。
(3)生産基盤強化対策
1. 生産基盤の強化・継承
農業用ハウスや果樹園・茶園等の生産基盤を次世代に円滑に引き継ぐための再整備・改修、継承ニーズのマッチング等を支援します。
2. 全国的な土づくりの展開
全国的な土づくりの展開を図るため、堆肥や緑肥等を実証的に活用する取組を支援します。
【支援対象者】
農業者、農業者の組織する団体、民間事業者等
【補助率】
定額、1/2等
2 施設園芸等燃料価格高騰対策事業 【4,500百万円】
<対策のポイント>
経営費に占める燃料費の割合の高い施設園芸等において、燃料価格高騰の影響を受けにくい経営への転換を進めるため、計画的に省エネルギー化等に取り組む産地を対象に、農業者と国で基金を設け、燃料価格が一定の基準を超えた場合に補塡金を交付します。
(1)対象燃料:A重油、灯油、LPガス(プロパンガス)、LNG(都市ガス)
(2)対象期間:10月~翌6月
3 高温対策栽培体系への転換支援 【270百万円】
<対策のポイント>
今夏の猛暑を始めとする高温化傾向による農作物への影響を軽減するため、高温環境に適応した栽培体系への転換に向けて、地域の実情や品目に応じた高温耐性品種や高温対策栽培技術を迅速に産地に導入するための実証を支援します。
<内 容>
農業者、農業者団体、行政などの地域の関係者が取り組む高温耐性品種の導入、高温対策栽培技術の取組等を組み合わせた高温対策栽培体系への転換に向けた実証を支援します。
【支援対象者】
農業者の組織する団体、地域農業再生協議会、都道府県等
【補助率】
1/2(補助上限600万円/1事業実施主体)
4 園芸産地における事業継続強化対策 【260百万円】
<対策のポイント>
自然災害発生に予め備え、災害に強い産地を形成するため、園芸産地における非常時の対応能力向上に向けた複数農業者による事業継続計画(BCP)の策定を支援します。また、BCPの実行に必要な体制整備やBCPの実践に必要な取組を支援します。
<内 容>
産地の生産部会等の単位で複数農業者による共同の事業継続計画(BCP)を策定し、計画に基づく事業の継続や非常時の早期復旧に必要な体制整備、BCPの実践に必要な技能習得、災害復旧の取組実証、ハウスの補強等の被害防止対策に資する取組を支援します。
【支援対象者】
市町村、農業者の組織する団体等
【補助率】
定額、1/2
5 グローバル産地生産流通基盤強化緊急対策事業のうち青果物輸出産地体制強化加速化事業 【40百万円】
<対策のポイント>
青果物輸出産地の体制を早急に強化するため、輸出先国の植物検疫条件や残留農薬基準等の規制に対応した生産体制や、品質保持のための流通体制の強化、輸出向けロットの確保等に向けて複数の産地と輸出事業者が連携して行う取組を支援します。
<内 容>
輸出先国・地域における残留農薬基準値等の規制やニーズに対応した青果物の生産体系の強化のため、残留農薬分析、防除暦の見直し、効率的な植物検疫対応技術の導入などの取組を支援します。
また、輸出先国・地域におけるニーズに対応した青果物の品質を確保するため、長期保存・鮮度保持流通体系の確立に向けた最適条件の検討、産地における鮮度保持のための機器等のリース導入、MA包装等を組み合わせた輸送手法の導入などの取組を支援します。
さらに、輸出向けロットの確保や流通の効率化等を図るため、複数の産地と輸出事業者による、産地間連携に向けた合意形成、効率的な集出荷手法や輸出用容器・包装形態の検討・導入にかかる実証などの取組を支援します。
【支援対象者】
民間団体等
【補助率】
定額、1/2
なお、農林水産省ホームページに園芸作物課関係予算の概要資料を掲載しておりますので、そちらもご参照ください。
【URL】
<園芸作物(野菜・果樹・花き)に関するページ>
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/index.html
<令和6年度予算概算決定及び令和5年度補正予算の概要>
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/attach/pdf/index-50.pdf