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農林水産省から 野菜情報 2022年3月号

令和4年度予算案および令和3年度補正予算における野菜関係予算の概要

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農林水産省 農産局 園芸作物課 総括係長 南 駿
令和4年度予算案および令和3年度補正予算における野菜関係予算について、概要を紹介します。
 
A 令和4年度予算案
 
1 野菜価格安定対策事業
  【所要額:15,612百万円】
<対策のポイント>

 野菜の生産・出荷の安定と消費者への安定供給を図るため、価格低落時における生産者補給金等の交付等により、野菜価格安定対策を的確かつ円滑に実施します。なお、令和3年度補正予算において、事業を円滑に実施できるよう資金の追加も行っております。
<内 容>
(1) 指定野菜価格安定対策事業
   指定野菜の価格が著しく低下した場合に、補給金を交付します。
(2) 特定野菜供給産地育成価格差補給事業
   特定野菜の価格が著しく低下した場合に、補給金を交付します。
(3) 契約指定野菜価格安定対策事業
   契約取引される指定野菜の価格が著しく低下した場合等に、補給金を交付します。
(4) 契約特定野菜等安定供給事業
   契約取引される特定野菜の価格が著しく低下した場合等に、補給金を交付します。
(5) 契約野菜収入確保モデル事業
   産地要件によらず契約取引される指定野菜の価格が著しく低下した場合等に、交付金を交付します。
(6) 緊急需給調整事業
   重要野菜等の価格が著しく低下し出荷調整行った場合等に、交付金を交付します。
【支援対象者】
 (1)~(4)の事業:一定規模の産地(指定産地又は対象産地)内で出荷団体を通して出荷を行う生産者又は直接出荷を行う一定規模の生産者
(5)の事業:産地要件によらず契約取引される指定野菜の生産者又はその生産者を含む団体等
(6)の事業:(1)~(4)の各事業を行う生産者等
【補助率】
 定額
 
2 野菜支援対策(時代を拓く園芸産地づくり支援等)
  【1,019百万円の内数】
<対策のポイント>

 実需者ニーズに対応して園芸作物の生産を拡大するため、水田を活用した新たな園芸産地の育成、まとまった面積での機械化一貫体系等の導入、加工・業務用・輸出向け野菜の大規模契約栽培に取り組む産地の育成、船舶・鉄道等による青果物流通の高度化等を支援します。
<内 容>
(1) 水田における園芸作物の導入支援
 水田農業における高収益な園芸作物の導入・産地化を実現するため、新たに園芸作物を導入する産地における合意形成、園芸作物の本格的な生産を始める産地における機械・施設のリース導入の取組等を支援します。
(2) 加工・業務用野菜等の大規模契約栽培への支援
 実需者からの国産野菜の安定調達のニーズに対応するため、加工・業務用・輸出向けの契約栽培に必要な新たな生産・流通体系の構築、作柄安定技術、輸出先国のニーズに対応した生産技術の導入等を支援します(15万円/10a)。
[対象品目]
 ア 加工・業務用
 たまねぎ、にんじん、ねぎ、ほうれんそう、スイートコーン、えだまめ、ブロッコリー、ごぼう、トマト(8~10月出荷)、セルリー(6~12月出荷)、にんにく、しょうが、さといも、えんどう(1~7月又は11~12月出荷)、キャベツ(11月又は1~5月出荷)、レタス(11~3月出荷)、かぼちゃ(11~6月出荷)、だいこん(4~7月又は10月出荷)、アスパラガス(2~5月又は9~11月)
 イ 生食用
 かぼちゃ(11~6月出荷)、トマト(8~10月出荷)
 ウ 輸出用
 輸出事業計画に位置付けられた野菜(かんしょ、ばれいしょを除く)
(3) 青果物の物流合理化
 ICTで管理する出荷・搬入情報等を活用し、生産者や流通業者等が行う、トラック輸送から船舶・鉄道輸送へのモーダルシフト、実需者が受け入れられる形での流通方法の簡素化等の取組の導入を支援します。
【支援対象者】
 生産者団体、生産者・流通業者等から構成される協議会、民間団体等
【補助率】
 定額、1/2以内
 
3 みどりの食料システム戦略実現技術開発・実証事業のうちスマート農業の総合推進対策のうちデータ駆動型農業の実践・展開支援事業  
  【173百万円】
<対策のポイント>

 データに基づき栽培技術・経営の最適化を図る「データ駆動型農業」の実践を促進するため、データ駆動型農業の実践体制づくり、ノウハウの整理・情報発信等の取組を支援します。
<内 容>
(1) データ駆動型農業の実践体制づくり支援
 施設園芸産地を中心として、データに基づき栽培技術・経営の最適化を図る「データ駆動型農業」の実践を促進するため、産地としての取組体制の構築、データ収集、分析機器の活用、農業者の技術習得等を支援します。
(2) スマートグリーンハウス展開推進
 従来型の既存ハウスからデータ駆動型の栽培体系への転換や、データ駆動型農業の実践に係る課題の調査、ノウハウの整理や更なる低コスト化の検討、農業者への情報発信を支援します。
【支援対象者】
 都道府県・生産者・実需者等から構成される協議会、民間団体等
【補助率】
 定額、1/2
 
4 みどりの食料システム戦略実現技術開発・実証事業のうちスマート農業の総合推進対策のうちスマートグリーンハウス先駆的開拓推進  
  【40百万円】
<対策のポイント>

 我が国のハウス面積が減少する中で、施設園芸をさらに発展させていくためには、国内外を問わず、これまでに施設園芸の進出していない地域や、生産物のニーズがある地域に進出し、現地生産を行うビジネスモデルを進めることが有効です。また、スマート農業の新規市場の開拓は、将来的な量産化の実現などへの寄与も大きく、積極的に進めていくことが重要です。このため、先進的な事業者によるスマート技術を含む施設園芸の現地生産の事業化可能性調査を支援し、スマート技術も駆使した施設園芸の開拓を促進します。
<内 容>
 農業者や法人・企業が国内外を問わず先駆的に進出してスマート技術を含む施設園芸の現地生産に取り組むにあたり、課題となりやすいポイントごとに、本格的な事業化に先立った事業化可能性調査等を支援することにより、スムーズかつ低リスクな事業化を推進します。
【支援対象者】
 民間団体等
【補助率】
 定額
 
5 農畜産業プラスチック対策強化事業のうち施設園芸における廃プラスチック対策の推進
  【4百万円】
<対策のポイント>

 令和元年5月に閣僚会議で決定された「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」等に基づき、農林水産省としても「新たな汚染を生み出さない世界」の実現を目指し、施設園芸における廃プラスチック対策等を推進します。
<内 容>
 農業者やリサイクル業者、行政等が連携して、廃プラスチックの排出抑制、循環利用の促進のための技術実証等の取組等を支援します。
【支援対象者】
 民間団体等
【補助率】
 定額
 
6 養蜂等振興強化推進のうち花粉交配用昆虫の安定確保支援
  【200百万円の内数】
<対策のポイント>

 花粉交配用昆虫の安定確保を図るため、園芸産地と養蜂家の連携や在来種マルハナバチの利用拡大の取組を支援します。
<内 容>
 園芸産地において花粉交配用蜜蜂を養蜂家と連携して安定的に確保する協力プランの作成や蜜蜂の適切な管理技術、他の花粉交配用昆虫による代替技術の実証等を支援します。また、特定外来生物であるセイヨウオオマルハナバチから在来種マルハナバチへの転換実証を支援します。
【支援対象者】
 都道府県・生産者等から構成される協議会、民間団体等
【補助率】
 定額
 
7 施設園芸等燃油価格高騰対策
  【事業期間:令和4年度まで】
<対策のポイント>

 施設園芸等において、燃油価格高騰の影響を受けにくい経営への転換を進めるため、省エネルギー化等に取り組む産地に対し、燃油価格が高騰した場合に国と生産者が積み立てた基金から補填します。なお、令和2年度以降の対策では、以下の見直しを行いました。
<見直しの内容>
(1) 発動基準価格について、過去平均価格(直近7年のうち、価格が最高・最低の年を除く5年平均)の115%か ら同100%に引き下げ。また、補填金交付の対象となる燃料の数量について、当該月購入数量の100%から同70%に見 直し。【R4事業年度発動基準価格は81.6円/L】
(2) 燃油価格が前年から急騰した場合に発動する「急騰特例措置」について、発動基準価格を前年比20%上昇から同11%に引き下げ。また、補填対象数量を当該月購入数量の70%から同100%に引き上げ。
(3) 当月の気温が平年気温を下回った場合に発動する「低温特例措置」について、気温に応じて発動基準価格を引き下げる仕組みから、補填対象数量を引き上げる仕組みに見直し。
 
8 強い農業づくり総合支援交付金
  【12,566百万円】
<対策のポイント>

 産地の収益力強化と担い手の経営発展のため、産地・担い手の発展の状況に応じて必要な農業用機械・施設の導入を切れ目なく支援します。また、地域農業者の減少や労働力不足等生産構造の急速な変化に対応するための新たな生産事業モデルや農業支援サービス事業の育成を支援します。
<内 容>
(1) 地域の創意工夫による産地競争力の強化と担い手の経営発展の推進
 ア 産地基幹施設等支援タイプ
 (ア) 産地農業において中心的な役割を果たしている農業法人や農業者団体等による集出荷貯蔵施設等の産地の基幹施設の整備等を支援します。
 (イ)産地の集出荷、処理加工体制の合理化に必要な産地基幹施設等の再編等を支援します。
 (ウ) みどりの食料システム戦略に掲げる取組(化学農薬の低減、化学肥料の低減、有機農業の拡大、ゼロエミッション化等)の推進に必要な施設の整備等を支援します。
 イ 卸売市場等支援タイプ
 品質・衛生管理の強化等を図る卸売市場施設、産地・消費地での共同配送等に必要なストックポイント等の整備を支援します。
(2) 生産構造の急速な変化に対応するための新たな生産事業モデル等の育成
 ア 生産事業モデル支援タイプ
 核となる事業者が連携する生産者の作業支援など様々な機能を発揮しつつ、安定的な生産・供給を実現しようとする生産事業モデルの育成を支援します。
 イ 農業支援サービス事業支援タイプ
 農業支援サービス事業の育成に必要な農業用機械等の導入を支援します。
【支援対象者】
農業者、農業者の組織する団体等
【補助率】
1/2、3/10等
 
B 令和3年度補正予算
 
1 産地生産基盤パワーアップ事業
  【31,000百万円】
<対策のポイント>

 収益力強化に計画的に取り組む産地に対し、農業者等が行う高性能な機械・施設の導入や栽培体系の転換等に対して総合的に支援します。また、輸出事業者等と農業者が協働で行う取組の促進等により海外や加工・業務用等の新市場を安定的に獲得していくための拠点整備、需要の変化に対応する園芸作物等の先導的な取組、全国産地の生産基盤の強化・継承、堆肥の活用による全国的な土づくり等を支援します。
<内 容>
(1) 新市場獲得対策
 ア 新市場対応に向けた拠点事業者の育成及び連携産地の対策強化
 新市場のロット・品質に対応できる拠点事業者の育成に向けた、貯蔵・加工・物流拠点施設等の整備、拠点事業者と連携する産地が行う生産・出荷体制の整備等を支援します。
 イ 園芸作物等の先導的取組支援
 野菜、花き、茶について、需要の変化に対応した新品目・品種、新樹形の導入や栽培方法の転換、技術導入の実証等の競争力を強化し産地を先導する取組を支援します。
(2) 収益性向上対策
 収益力強化に計画的に取り組む産地に対し、計画の実現に必要な農業機械の導入、集出荷施設の整備等を総合的に支援します。また、施設園芸産地において、燃油依存の経営から脱却し省エネ化を図るために必要なヒートポンプ等の導入等を支援します。
(3) 生産基盤強化対策
 ア 生産基盤の強化・継承
 農業用ハウスや果樹園・茶園等の生産基盤を次世代に円滑に引き継ぐための再整備・改修、継承ニーズのマッチング等を支援します。
 イ 全国的な土づくりの展開
 全国的な土づくりの展開を図るため、家畜排せつ物由来堆肥等を実証的に活用する取組を支援します。
【支援対象者】
 農業者、農業者の組織する団体、民間事業者等
【補助率】
 定額、1/2等
 
2 園芸産地における事業継続強化対策
  【260百万円】
<対策のポイント>

 自然災害発生に予め備え、災害に強い産地を形成するため、園芸産地における非常時の対応能力向上に向けた複数農業者による事業継続計画(BCP)の策定を支援します。また、BCPの実行に必要な体制整備やBCPの実践に必要な取組を支援します。
 
<内 容>
 産地の生産部会等の単位で複数農業者による共同の事業継続計画(BCP)を策定し、計画に基づく事業の継続や非常時の早期復旧に必要な体制整備、BCPの実践に必要な技能習得、ハウスの補強、非常時の復旧の取組実証等を支援します。
【支援対象者】
 市町村、農業者の組織する団体等
【補助率】
 定額、1/2
 
 なお、農林水産省ホームページに園芸作物関係予算の概要資料を掲載しておりますので、そちらもご参照ください。
【URL】
<園芸作物(野菜・果樹・花き)に関するページ>
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/index.html
 
<令和3年度補正予算及び令和4年度予算概算決定の概要>
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/attach/pdf/index-41.pdf