農林水産省生産局生産流通振興課
<対策のポイント>
野菜価格安定対策事業において、新たな支援策として、野菜生産者の経営安定の確保や加工・業務用需要に対応した契約取引の推進等を強化。
<内容>
野菜の生産・出荷の安定と消費者への野菜の安定供給を図るため、野菜価格安定対策を的確かつ円滑に実施するとともに、以下のとおり、新たな支援を強化。
① 対象者の拡大による産地体制の強化
産地体制の強化を図るため、より多くの生産者が参加できるよう、登録生産者の面積要件等を緩和。
② 市場シグナル等に即応したセーフティネットの強化
保証基準額について、市場シグナルをより反映した算定手法に見直し。また、燃油等生産資材費の高騰時には保証基準額を引き上げる仕組みをビルトインすることにより、セーフティネットを強化。
③ 生産者負担の軽減
生産者負担金について、指定野菜の品目・種別毎に、過去の交付実績を踏まえた負担率を設定するとともに、輸入品と競合している特定野菜について、生産者負担割合を引き下げ。
六次産業化法の特例措置により、指定産地によらずリレー出荷による周年供給に取組む生産者を支援するほか、当該取組における発動要件を緩和して支援機会を増加。
また、契約取引において豊凶にかかわらず収入が確保されるセーフティネット支援を新たにモデル事業として実施。
野菜価格高騰時における出荷前倒しの支援対象品目を拡大するなど、緊急需給調整対策を強化。
【交付先:(独)農畜産業振興機構】
【補助率:65/100、60/100、50/100、定額】
【[所要額:15,925百万円]】
<対策のポイント>
実需者ニーズの多様化・変化に即応できるよう、加工・業務用需要に対応した中間事業者を介した供給経路の構築や青果物の革新的広域流通体制の構築に対して支援。
<内容>
中間事業者の育成・確保に向け、民間団体が実施する加工・業務用取引基準、用途別規格の作成や人材育成研修等の取組を支援。
【実施主体:民間団体】
【補助率:定額】
【概算決定額:産地活性化総合対策事業 10,704百万円の内数】
① 国産原材料の供給連鎖(サプライチェーン)の構築の取組への支援
多様なニーズに対応した国産原材料の安定的な供給連鎖(サプライチェーン)の構築に向け、生産者・中間事業者・食品製造業者等による一体的な取組を支援。
② 広域流通システムの構築の取組への支援
生産者と流通業者が一体となって流通コストの低減を図るため、低コスト輸送体制の整備に向けた検討や流通の低コスト化に向けた実証の取組を支援。
【実施主体:生産者、流通業者等で構成する協議会】
【補助率:定額、1/3】
【概算決定額:産地活性化総合対策事業 10,704百万円の内数】
サプライチェーンの構築、広域流通システムの構築に必要となる施設の整備等を支援。
【実施主体:生産者団体、農業生産法人、民間事業者等】
【補助率:1/3】
【概算決定額:産地活性化総合対策事業 10,704百万円の内数】
食料供給力の強化に向けた園芸産地の育成(野菜・果樹・花き)
<対策のポイント>
園芸作物の安定供給体制を確保するため、園芸産地において、販売価格の向上、販売量の増大及び生産流通コストの低減を戦略的に推進し、収益力を向上させる取組及び必要な施設整備を支援。
<内容>
① 園芸産地の収益力を向上させるため、農業者団体のみならず、市町村、普及指導員等産地内外の農業関係者が結集した協議会により策定する産地収益力向上プログラムに基づき、販売企画力、生産技術力、人材育成力の強化を図る取組に対し、総合的に支援。
また、園芸産地の取組成果を最大限発揮させるため、普及指導員等を中核として外部専門家から構成される産地経営支援チームによるサポート活動等を支援。 さらに、イチゴのクラウン温度制御や梨のジョイント栽培等の国が奨める新技術の導入を支援。
そのほか、花粉交配用昆虫等の安定確保に向けた取組、高度環境制御施設での栽培・経営を担う人材育成、国産花きの日持ち保証販売などモデル的な生販連携体制の構築などを実施し、その成果を全国的に普及展開する取組を支援。
② 産地活性化総合対策事業における採択地区が、産地収益力向上プログラムの実現のために必要とする施設の整備・再編を支援。
【実施主体:産地収益力向上協議会、民間団体、農業者団体等】
【補助率:1/2以内、定額(10/10)、1/10以内】
【概算決定額:産地活性化総合対策事業10,704百万円の内数】
③ 産地活性化総合対策事業における採択地区が、産地収益力向上プログラムの実現のために必要とする農業機械、園芸用施設のリース導入を支援。
【実施主体:産地収益力向上協議会】
【補助率:定額(リース料のうち物件購入相当の1/2以内)】
【概算決定額:農畜産業機械等リース支援事業 1,627百万円の内数】
園芸産地の競争力強化に向けて、消費者ニーズに的確に対応した特色ある園芸産地を構築するために必要な集出荷貯蔵施設、処理加工施設、低コスト耐候性ハウス、高度環境制御施設等の共同利用施設の整備や、改植等の園地整備に対し、都道府県への交付金により支援。
本交付金の中では、効率的かつ低廉に実需者ニーズに対応した園芸作物の供給体制を整備するため、既存施設を最大限有効活用した再編利用計画の策定等を条件として、集出荷貯蔵施設、処理加工施設の改修等も支援。
【実施主体:農業者団体等】
【補助率:1/2以内等】
【概算決定額:強い農業づくり交付金
3,127百万円の内数】