野菜業務部
▶国連は、持続可能な開発目標(SDGs)の中で2030年までに飢餓人口をゼロにする目標を掲げていますが、2018年の世界の栄養不足人口は約8億2000万人、世界の9人に1人が栄養不足状態にあり、近年増加傾向にあります。
▶このような状況を背景に、2019年12月の国連総会で、チリ、コスタリカ、エクアドル、マレーシア、フイリピン、タイが提案し、2021年を「国際果実野菜年」とすることが採択されました。
▶2021年は、国連食糧農業機関(FAO)と加盟国などが連携し、①野菜と果実の栄養・健康上の利点についての認識を高め政策的な関心を向けること②野菜と果実の消費を促進し多様でバランスの取れた健康的な食事とライフスタイルを実現すること③食料システムにおける野菜と果実の食料ロスを減らすこと、を目的に様々な普及啓発活動が行われる予定です。
▶WHO(世界保健機関)とFAOは、心臓疾患、がん、糖尿病、肥満など予防のため、野菜と果実をあわせて1日1人400グラム以上摂ることを推奨しています。また、日本の厚生労働省は、健康づくりの指標「健康日本21」の中で、栄養でバランスのとれた食事のため、1日1人当たり野菜350グラム以上食べることを推奨していますが、野菜摂取量は約280グラムで70グラム不足しています。
▶野菜350グラムは概ね小皿5皿分(70グラム×5皿)ですので、1日3食の中で、野菜をプラス1皿食べていただければ目標に届きます。
▶機構では、新型コロナウイルス禍で家庭内で野菜を食べる機会が増えているため、旬の野菜を使った1人分の「おすすめ簡単レシピ」や「栄養成分別野菜ランキング」などの情報をホームページで紹介しています。ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素が豊富な野菜をしっかり摂って免疫力を維持・向上させましょう。