野菜需給部需給推進課
野菜需給協議会(座長:中村靖彦東京農業大学客員教授)では、協議会会員が野菜生産現場に赴いて農協・生産者の方々等と直接意見交換を行うことにより、野菜生産の実態を理解することを目的として、平成25年2月14日(木)に茨城県下において、現地協議会を開催した。
10時30分からJA岩井野菜予冷センターを視察した。
このセンターでは、1日にレタスで多い時期に3万5千ケース(10kg/ケース)、ねぎで多い時期に3万ケース(5kg/ケース)を出荷しており、出荷先は、関東圏を中心に、北は北海道から西は大阪まで広範囲にわたるとの説明があった。今の時期は予冷の必要がないため冷蔵施設は稼働していないが、梱包された野菜の出荷作業が行われていた。
引き続き、JA岩井野菜予冷センター会議室において、地元の生産者等から産地の現状について説明を受け、その後、参加者と意見交換を行った。
まず、全農茨城県本部から、茨城県の野菜生産について説明があった後、JA岩井から、管内における野菜生産について説明が行われた。
生産者側からは、ねぎは、①春のトンネル栽培ではほとんど農薬を使ってないが、朝晩換気するといった温度管理に大変気を使う、②夏場は、高温に加え、雨が多くて病気が発生しやすいため、防除作業に苦労しており、また、最近は異常高温となることが多く、作付け作業が大変である、③さらに、夏場は消費が落ちるので価格が安くなる傾向にあり、困っている、といった説明があった。
参加者からは、収穫作業の機械化や作付面積の状況等の質問が出された。
これに対し、生産者側からは、①専用の収穫機は6割が導入しており、残りの4割もトラクターに取り付け式の簡易収穫機を導入しており、手作業の収穫は少ない、②生産者数は減少傾向にあり、作付面積の維持は大変だが、外国人実習生を受け入れたりしながら面積を維持している、といった回答があった。
意見交換会終了後、JA岩井管内のほ場を視察した。
今回視察したのは春以降に出荷するねぎやレタスが栽培されているほ場で、トンネル栽培と呼ばれる薄い覆いをかけた状態での栽培が行われていた。
その後、JA土浦れんこんセンターを訪れ、れんこんの集出荷の工程を視察した。
JA土浦では、れんこんが野菜全体の販売金額の8割以上を占める主力品目となっており、主に東京市場を中心に出荷がなされているとの説明があった。れんこんセンターでは、生産者が直接搬入してくる泥付きれんこんの洗浄・選別・箱詰め・出荷が連続的に行われていた。
最後に、全農茨城県本部が経営する直売所「ポケットファームどきどきつくば牛久店」を視察した。
まだまだ商圏として成長が期待されている地域にあることから、周辺には多くの直売所や商業施設があり、厳しい経営を強いられているが、周辺のJAの協力を得ながら、品質のよいものを適正な価格で販売しているとの説明があった。
なお、配付資料および議事概要は、「野菜需給協議会」サイト
(http://www.alic.go.jp/y-suishin/yajukyu01_000039.html)に掲載していますので
ご参照ください。