野菜需給部需給推進課
野菜需給協議会(座長:中村靖彦東京農業大学客員教授)では、協議会会員が野菜生産現場に赴いて農協・生産者の方々などと直接意見交換を行うことにより、野菜生産の実態を理解することを目的として、平成24年2月7日(火)に千葉県銚子市において、現地協議会を開催した。
10時30分からJAちばみどり営農センター銚子を訪れて、大型野菜予冷施設「グリーンホーム銚子」およびトマト選果場を見学した。
予冷施設は、集荷したキャベツ、だいこんなどの鮮度を保持するための施設で、4月後半~5月の出荷の最盛期には、最大10万ケースを一度に保管することが可能とのこと。今の時期は予冷の必要がないため冷蔵施設は稼働していないが、集荷施設として利用されており、梱包された野菜を運ぶフォークリフトなどが行き交っていた。
トマト選果場は、冬場は出荷が少ないため、週2回程度の稼働であるが、機械だけでなく、人の目でも厳しく選別されているとのことだった。
11時45分から銚子プラザホテルにおいて、地元の生産者や協議会会員などの参加者との意見交換を実施した。
まず、全農千葉県本部から、千葉県の野菜生産について説明があった後、JAちばみどり営農センター銚子から、銚子地区における野菜生産について説明が行われた。
生産者側からは、①野菜生産は天候に左右されるため、工業製品とは違い安定して出荷できないこともあるが、生産者は栽培管理等にきめ細かい努力を払っていること、②JAちばみどりは、減農薬等、環境にやさしい農業を目指していること、③だいこんは今年、ほ場やだいこんが凍結し、収穫や水洗いをする作業が相当な重労働であることについて説明があり、協議会会員への理解を求めた。
参加者からは、①千葉県産の野菜についての放射性物質の検査等の安心・安全対策についての質問や②被覆材等のビニールの処理方法などの質問が出された。
これに対し、生産者側からは、①JAちばみどりの野菜は出荷前に放射性物質の検査をしており、安全なものしか出荷していない、②ビニール廃材は、農家側の負担によって廃プラスチック工場に運ばれ、リサイクルに回しているなどの回答があった。
また、生産者側からは、今は寒波、乾燥により価格が上がってマスコミも騒いでいるが、逆の場合もあり、過去にはキャベツの豊作により産地廃棄を経験し、断腸の思いであったといった発言もあった。
その後、イオンモール銚子内にあるJAちばみどりの直売所「みどりの大地」を見学した。産地ならではの新鮮な旬の野菜が安値で販売されており、参加者もいろいろな野菜を購入していた。
なお、配付資料および議事概要は「野菜需給協議会」サイト
(http://www.alic.go.jp/y-suishin/yajukyu01_000039.html)に掲載していますので
ご参照ください。