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第4回 国産野菜の生産・利用拡大
優良事業者表彰の受賞グループの決定について

野菜業務部


 第4回 国産野菜の生産・利用拡大優良事業者表彰は、審査を経て、受賞グループが下記のとおり決まりましたのでお知らせします。

1.趣旨

 本表彰は、国内の野菜需要全体の半分以上を占める加工・業務用の野菜に対して、実需者ニーズに応じた国産野菜の安定供給が求められている状況の下、産地と実需者及び流通業者の連携による加工・業務用国産野菜の安定供給への取り組みを優良事例として表彰し、これを広く紹介することにより、国産野菜の生産拡大を進め、野菜の自給率向上に寄与することを目的として実施するものです。
 この度、審査委員会による審査に基づき、受賞グループが決定しましたので審査結果を公表します。

2.審査結果について

(1)応募状況・審査結果

 平成22年10月28日から平成22年12月22日の間に申請の行われたものについて、審査委員会による厳正な審査を経て、農林水産大臣賞1点、生産局長賞5点、(独)農畜産業振興機構理事長賞6点が決定されました。

(2)審査委員会

審査委員長
審査委員
藤島 廣二 (東京農業大学国際食料情報学部教授)
北栄 哲弥 (野菜ビジネス協議会会長)
木立 真直 (中央大学商学部教授)
橋本 和孝 (社団法人日本農業法人協会常務理事)
樋浦 憲次 (社団法人日本べんとう振興協会専務理事)
百瀬 祥一 (全国農業協同組合連合会園芸農産部長)
吉岡  宏 (社団法人日本施設園芸協会事務局長)
今井  敏 (農林水産省生産局長)
木下 寛之 (独立行政法人農畜産業振興機構理事長)
(敬称略)

3.受賞グループ

(農林水産大臣賞1点)

(生産局長賞5点)

((独)農畜産業振興機構理事長賞 6点)


審 査 講 評

審査委員長 藤島 廣二

 一昨年の末ごろから、再び野菜輸入量の増加傾向が認められます。マスコミは主に生鮮野菜の増加を話題にしていますが、実は加工野菜の増加こそ注目する必要があります。確かに生鮮野菜の輸入量は昨年、再び80万トンを超えるまでに増えましたが、それでもこれまでのピークである平成17年の111万トンに比べると、30万トン近くも少ない状態です。しかし、加工野菜の中心である冷凍野菜は昨年、ピークであった平成18年の86万トンとほぼ同じ85万トン超に達し、生鮮数量換算で優に120万トンを上回りました。しかも、近年、こうした加工野菜は一般消費者が求めるだけでなく、外食や中食で業務用食材として利用される度合が年ごとに高まっています。したがって、国産野菜の生産増大と自給率の向上を図る上で、加工・業務用分野における国産野菜の利用拡大は極めて重要な課題と言えます。
 そこで本審査委員会では、産地と実需者及び流通業者の連携の下、加工・業務用国産野菜の生産・利用の拡大に寄与している優良事例を、国内に広く紹介することによって、国産野菜の生産拡大に資することとしております。
 今回応募いただいた方々は28グループにのぼりましたが、いずれもたいへん立派な取組事例です。甲乙付け難い優良事例ばかりでしたが、長時間にわたり、9名の委員で各賞候補事例の選定に関する審議を重ねました。
 その結果、本審査委員会において農林水産大臣賞1グループ、農林水産省生産局長賞5グループ、(独)農畜産業振興機構理事長賞6グループを選定いたしました。ここでは農林水産大臣賞を受賞されたグループを中心に、審査委員会で特に高く評価された点をご紹介いたします。

1.農林水産大臣賞

受賞グループ:
グループ構成員:
国産玉葱生産・利用拡大グループ
JA倉敷かさや笠岡営農センター(生産者)
真備根菜類生産組合(生産者)
因島玉葱生産者組合(生産者)
有限会社いいだ農園(生産者)
倉敷青果荷受組合蔬菜部(流通関係者)
倉敷青果荷受組合カット野菜部(実需者)

 このグループは、JA倉敷かさや笠岡営農センター、真備根菜類生産組合、因島玉葱生産者組合、有限会社いいだ農園の4者が、倉敷青果荷受組合蔬菜部をコーディネーターとして、倉敷青果荷受組合カット野菜部へカット加工用原料たまねぎを供給する取組事例です。この取組を通して倉敷青果荷受組合カット野菜部は、加工用原料たまねぎの多くを中国産皮むきたまねぎから国産たまねぎへ変更することが可能になりました。
 この取組で特に高く評価されたのは、次の3点です。
 その第1は、倉敷青果荷受組合蔬菜部が契約取引によってJA倉敷かさや笠岡営農センター、真備根菜類生産組合、因島玉葱生産者組合、有限会社いいだ農園の4者のたまねぎ出荷量と出荷時期を調整し、さらに北海道産たまねぎの出荷を受けることによって、倉敷青果荷受組合カット野菜部に対する国産原料たまねぎの周年安定供給を実現したことです。このことが北海道産たまねぎの端境期における中国産たまねぎから国産たまねぎへの転換を促進しました。
 第2は、移植機や収穫機にとどまらず、皮むき機や根切り機も採用するなど、機械化を積極的に進めていることです。これによって生産規模の拡大と人件費の縮減を推進し、国産たまねぎのコストを引き下げることができ、結果として中国産たまねぎへの対抗力を高めることにつながっています。
 そして第3は、S玉を除くだけという選別の簡素化と、500キログラム詰めの通いコンテナやフレコンバッグの利用によって、流通経費の削減に努めていることです。通いコンテナは輸入物では利用できませんし、遠隔産地からの出荷でも難しい面がありますが、国内の近距離の生産者と実需者との間では流通コスト削減策として極めて有用であることを、今回の取組事例は示唆していると考えられます。

2.農林水産省生産局長賞

 今回、生産局長賞を受賞されたのは、「JA東神楽加工・業務用野菜サプライチェーングループ」、「静か組合・三味 餃子用キャベツグループ」、「JA全農いばらき・カゴメ株式会社」、「ふじ有機にんじん・ごぼうグループ」、「JAおきなわ・エスビー食品フレッシュハーブ契約栽培グループ」の5グループです。ここでは審査委員会で共通して高く評価された点を、3つだけに絞ってご紹介いたします。

① 実需者・流通関係者と連携した生産計画、書面契約に基づいた取引の推進、生産者と実需者との間での積極的な意見交換などによって、安定供給や周年供給を推進しています。
② 栽培方法までさかのぼることが可能なトレーサビリティの実施、あるいは残留農薬の自主検査などによって、安全・高品質の野菜の供給に努めています。
③ 機械化の推進、規格の簡素化、通いコンテナの利用、集荷システムの構築などの様々な工夫を通して、生産・流通コストの削減に力を入れています。

3.独立行政法人農畜産業振興機構理事長賞

 独立行政法人農畜産業振興機構理事長賞を受賞されたのは、「アグリ園ミヤウチグループ」、「国産青果物需給拡大推進協議会」、「『株式会社モンテローザ・ヤマダイ食品株式会社・茨城中央園芸農業協同組合』グループ」、「JAやつしろレタス部会・マルマサフード業務用レタス出荷グループ」、「東四国契約野菜安定取引協議会」、「九州加工用国産野菜推進グループ」の6グループです。ここでは審査委員会で共通して高く評価された点を、3つだけに絞ってご紹介いたします。

① 生産者と実需者の2者が、あるいは流通関係者を含む3者が、互いに連携して安定供給または計画的な生産・加工に取り組んでいます。
② JGAPの取得など安全性を重視するとともに、通いコンテナの利用などによる流通コストの削減にも積極的です。
③ 契約野菜安定供給制度について十分な情報を保持し、今後の活用意識も高いものがあります。


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