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「もったいない」を減らすために にんじんの消費拡大にご協力を!

野菜業務第一部


 去る9月10日(月)に野菜需給調整協議会が開催されました。

 野菜が豊作で価格が著しく低落した場合に緊急需給調整が行われているところですが、土壌に還元することは「もったいない」との声を受け、本年度から新たに協議会が設置されました。この協議会は野菜の価格が著しく低落した場合等において、関係団体が連携して野菜の消費拡大や有効利用を図るもので、当機構も会員として参加しています。今回は秋にんじんについて、8月中旬以降、平年価格の5~6割の価格に低迷していることをふまえ、主産地である北海道のホクレンから全農を通じて協議会開催の要請があったものです。

 今回の協議会では、野菜の需給状況とにんじんの生産量の増加及び価格低迷に伴う消費拡大について話し合いが行われました。

 にんじんについては、当機構の「野菜情報」5月号で特集したように、ビタミンAが豊富な野菜で、80g程度のMサイズ1本で1日分のビタミンAを摂取することができます。ビタミンAは目の健康に深くかかわっているとともに、皮膚の状態を整える働きがあります。今年のにんじんは豊作で、品質も良く求めやすい価格となっています。この機会に、関係者が連携してにんじんの消費拡大に取り組んで「もったいない」を少しでも減らしましょう。

〈野菜需給調整協議会の概要〉
 最初に事務局(農林水産省)から最近の野菜の需給動向について説明があった後、にんじんの主産地であるホクレンから、①計画生産に努めているものの気象条件に恵まれ、生育が順調で豊作基調となっていること、②8月は出荷調整して価格の維持に努めたが、今後も継続予定であること、③リーフレット等による消費宣伝や今後の量販店等での販促活動、ジュース加工向けの取り組みなどについて報告がありました。

東京都中央卸売市場におけるにんじん(北海道)の卸売数量・卸売価格


※クリックすると拡大します。
資料:農林水産省「最近の野菜需給動向について 」
 

19年産のにんじんについては 、全般的に作柄が良く、価格は基調安が続き、特に8月に入り青森産に加え北海道産が潤沢に出荷されたため一段下げの安値で推移した。その後、産地の出荷調整や台風の影響で北海道からの船便が止まったため、価格はやや持ち直してきている。しかし、今後出荷が本格化し出荷量が増加した場合には、価格が再び低落することも見込まれる。



 会議参加者からは、出荷調整で価格は持ち直してきているが今後出荷量が増えればさらに価格は下がるのではないか(流通団体)、食育を推進する中で今年は野菜を食べようキャンペーンを進めている(栄養士会)、一般消費者の理解を進めるために情報発信と情報共有に努めたい、また野菜生産現場の見学会等の取り組みを進めてほしい(消費者団体)、豊作で過剰が見込まれるときに輸入に頼っていたものを国産に変えてもらうことはできないか(消費者団体)、ジュース加工用は専用種が多い、その他の加工でもサイズなど加工適性のあるものを使う(野菜加工団体)などの意見がありました。

 最後に、需給動向に引き続き注視していくこと、消費者の理解を求めていくこと、連携して消費の拡大に努めていくこと、需給や価格の状況などを早い時期に提供し共有することなどが申し合わされました。


 
〈協議会の模様〉
野菜の需給状況の周知と消費拡大を図るため、
生産者、流通業者、消費者などの関係団体、学識経験者で構成。


※クリックすると拡大します。
野菜の特性等を分かりやすく説明する「野菜の『もったいない』をださないために」のリーフレット
農畜産業振興機構のホームページよりダウンロードできます。
URL http://vegetan.vegenet.jp/mottainai.html




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