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東京都中央卸売市場における入荷量・価格および輸入の動向

調査情報部 調査情報第二課


(1)東京都中央卸売市場における入荷量・価格の動向(平成18年12月)
 12月上旬は一時的に冬型の気圧配置になり気温が低く、日照時間も少なかったものの、その後は暖かい日が続き、全国的に高温となった。北日本および東日本太平洋側では下旬に降水量が多かったが冬場の野菜産地である西日本では穏やかな日が続き、寒波で野菜が急騰した昨年とは違い野菜の入荷は順調であった。

 12月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量・価格の動向は、入荷量が14万トン、前年比102.1%、価格が202円/kg、前年比88.4%と、入荷が少なかった前年と比べると価格は安値で推移した。

 品目別の価格動向をみると、千葉県主産のにんじんは生育期の好天により肥大良好で豊作となり価格は対前年比70.1%と下落した。葉物は秋以降の好天により生育が順調でキャベツは11月に引き続き12月上旬に愛知県等で産地廃棄が実施されたが、その後は下旬にかけて入荷量は落ち着きをみせた。ねぎは不作で高騰した昨年に比べて、主産県の埼玉県など生育が順調であったことから価格は平年並みで推移した。トマトは他の果菜類に比べて生育温度が低いことから、生育も順調で入荷も平年に比べて多かったことから軟調に推移した。その他の果菜類は重油高で加温の設定温度が低かったことと曇天により品薄高で推移した。特にきゅうりは10月以降の暖かさで生育が11月へ前倒しとなったこともあって入荷が少なく需要の増える下旬にかけて急騰した。また、ピーマンも上旬の曇天と低温により生育が悪く中旬から下旬にかけて入荷が極端に減少し値上がりした。埼玉県主産のさといもは7、8月の天候不順の影響で不作が続き入荷が少なかった。


東京都中央卸売市場速報の動向(12月速報・一部抜粋)
注:平年比は過去5カ年平均との比較




(2)輸入動向(平成18年11月 速報値)
 平成18年11月の野菜輸入量は、前年同期比95 %の228,946トンとなった。
 生鮮野菜では、国産野菜は好天に恵まれ気温も高かったことから、生育がすすみ入荷量が増えたために価格が低迷し、とくに安値だったブロッコリーが対前年同期比40%の1,803トン、結球レタスが対前年同期比18%の49トンとなった。たまねぎは主力の中国の減産や米国の天候不順による不作の影響で対前年同期比81%の21,551トンとなり、また、7月に残留農薬の違反が見つかったしいたけは、対前年同期比57%の1,468トンと減少した。一方、にんじんは引き続き業務筋の引きが強いため対前年同期比168%の7,665トン、主力の韓国が豊作であったジャンボピーマンが対前年同期比122%の2,286トンと増加したが、生鮮野菜全体では、対前年同期比89%の70,571トンと減少し、前々月、前月に引き続き3カ月連続で対前年を下回った。

 冷凍野菜では、昨年のこの時期に減少したほうれんそう等が、対前年同期比158%(中国:同209%、ベトナム:同105%、台湾:同105%)の1,463トンとなり、国産の出回りが少ないさといもが対前年同期比106%(中国:同106%、)の5,817トン、スイートコーンが対前年同期比106%(アメリカ:同117%、ニュージーランド:同80%、タイ:同117%)の3,620トンと増加した。一方、6月に残留農薬違反が見つかったえんどうは、対前年同期比83%(中国:同73%、ニュージーランド:同103%、アメリカ:同78%)の1,072トンと減少したが、冷凍野菜全体では、対前年同期比103%の71,544トンと増加した。

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