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東京都中央卸売市場における入荷量・価格および輸入の動向

調査情報部 調査情報第二課


(1)東京都中央卸売市場における入荷量・価格の動向(平成18年4月)
 3月下旬から4月上旬にかけて、寒の戻りを受け曇天が続いたため、全国的に平均気温が平年値を下回った。また、中旬にかけては豪雨により太平洋側各地で平年の約2倍の降水量を記録した。そのため、北・東・西日本で日照時間が平年に比べて短かった。

 4月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量・価格の動向は、野菜の入荷量が12.6万トン、前年比92.4%、価格が236円/kg、前年比106.8%となり、全体的に堅調に推移した。

 品目別にみると、きゅうりの主産県である埼玉県で約4割が無加温温室栽培であることから低温の影響を受け品薄となった。また、ねぎも千葉産の後続となる埼玉産が寒さの影響で生育が停滞し入荷が少なかった。徳島県が主力のにんじんは低温と降雨の影響で生育が遅れたことと出荷作業の遅れから、一時、価格が平年の4割増まで値上がりした。その他、はくさい、ほうれんそう、キャベツ類、レタス類といった葉物類が低温と日照不足から生育不良で入荷量が減少したため、特に下旬にかけて価格は品薄高となった。高知県主産のなすは重油の値上がりの影響もあり、温室の温度が低く設定されていることなどから品薄高となった。ピーマンは4月に入っても気温が上がらず日照時間も足りなかったことから入荷量が少なく、過去5年で最高値をつけた3月に引き続き高値で推移した。

東京都中央卸売市場の入荷量と価格(4月実績・一部抜粋)


(2)輸入動向(平成18年3月 速報値)
 平成18年3月の野菜輸入量は、前年同期比89%の276,075トンとなった。
 生鮮野菜では、国産の不作から過去最高の輸入量だった前年の反動と、輸入野菜の3割を占めるたまねぎが、前年の豊作で急増した米国、ニュージーランド産の不作に加え、国産の生産量が前年より増えたことから、対前年同期比70%の36,649トンとなった。ブロッコリーは、主力の米国産が天候不順で生産量が少ないため、対前年同期比65%の2,819トンとなった。また、いちごは、イベント需要で業務筋用に韓国産が増え、対前年同期比193%の9,578トンになったが、生鮮野菜全体では、対前年同期比73%の120,759トンとなり、多かった昨年より大きく減少した。

 冷凍野菜では、さといもの主力産地である千葉県産の不作から、対前年同期比127%(中国:同127%、フィリピン同187%)で4,373トン、いんげん豆等が、同132%(中国:同121%、タイ:同171%、米国:同75%)の2,664トンとなった。また、ほうれんそう等は、対前年同期比67%(中国:同64%、ベトナム:同102%、台湾:同140%)で1,560トンとなり、2005年9月以降対前年を下回ったが、冷凍野菜全体では対前年同期比112%の70,583トンとなった。



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