調査情報部 調査情報第二課
(1) 東京都中央卸売市場における入荷量・価格の動向(平成18年2月)
1月は気温の変動が激しかった。降水量は西日本と東日本太平洋側で中旬に多くなったものの全体的には少雨傾向であった。
2月の初旬は平年よりも低温傾向であったが、中下旬は全国的に気温が上昇した。西日本太平洋側での降水量が増え、日照時間も平年値以下であった。東日本では日本海側の降水量が非常に少なかったのに対し東日本では平年よりも多く曇天が多かった。
2月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量・価格の動向は、野菜の入荷量が11.8万トン、前年比99.9%、価格が231円/kg、前年比100.4%となり、高値が続いた1月と異なり価格は前年並みの水準に落ち着いた。
品目別にみると、だいこん・ねぎは各産地が前倒しで出荷していたが、作型の切り替わりを迎えているうえ後続産地の生育の遅れから品薄高となった。キャベツ類は気温の緩みと適度な降雨による生育回復と1月までの高値の反動から価格が急落した。レタス類ときゅうりは春物の生育不良で入荷量が少なく堅調な取引となった。トマトは前月に引き続き消費が伸びず価格が低迷した。さといもは貯蔵物の出荷時期だが、収穫時に雨が少なく小玉傾向だったこと、前倒し出荷の影響で近在産地からの出荷が大幅に減少したことで価格が上昇した。
2月の東京都中央卸売市場の入荷量と価格
(一部抜粋)
(2) 輸入動向(平成18年1月 速報値)
平成18年1月の野菜輸入量は、前年同期比105%の256,436トンとなった。
生鮮野菜では、1月に国内の価格が高騰して品薄だった結球レタスが対前年同期比248%の1,232t、キャベツ等あぶらな属が同122%の9,367トン、ブロッコリーが同149%の6,516トンだった。
また、トマトは、年末の厳しい冷え込みから昨年末に出荷を予定していたものが年明けにまわり、国内の入荷量が多かったことから、対前年同期比50%の318トンとなったが、生鮮野菜全体では、対前年同期比108%の99,095トンと増加した。
冷凍野菜では、ばれいしょが対前年同期比122%(アメリカ:同131.5%、カナダ:同103.2 %、中国:同111.4%)の25,048トン、国産が主産地の不作で高かったさといもが同138%(中国:同137.7%)で5,441トン輸入された。また、ほうれんそう等は、対前年同期比71%(中国:同93.20%、ベトナム:同61.5%、台湾:同39.9%)で1,903トンとなり、冷凍野菜全体では、対前年同期比106%の69,725トンとなり昨年より増加した。